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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000187317
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼熊-2015-094
事例作成日
(Creation date)
2015年04月09日登録日時
(Registration date)
2016年01月21日 17時05分更新日時
(Last update)
2016年03月11日 17時36分
質問
(Question)
荻原重秀による「銀を退蔵、または規定の相場で取引しない者があれば自ら訴えでよとすすめ、訴え出た者は褒美を取らせ、その罪を許す」という言葉の出典を知りたい。
回答
(Answer)
荻原重秀が質問内容に該当する発言をしていたことが確認できた。また、該当すると思われる布告も『御触書寛保集成』に見つかったが、それが荻原重秀による布告であるかは確認できなかった。
記述のあった次の資料を紹介した。

『御触書寛保集成』(高柳真三[ほか]編 岩波書店 1976)
 p895「元禄十四巳年八月 覚」(1769)が該当すると思われるが、重秀によるものかは不明。
「近年銀子賣買段々高直に成候、銀子貯置候者有之候(中略)、相場之通拂可申候、若買置いたし候者於有之(略)、訴人に出へし、縦同類たりという共、其科をゆるし、御褒美可被下之、且又あたをなさヽるようニ可申付候、隠置、脇よりあらはるヽにおゐて(略)當人は不及申、名主、五人組迄爲曲事者也、 八月」

『日本の歴史 20』(児玉幸多〔ほか〕編集 小学館 1981)
 p134「重秀は銀を退蔵したり、規定の相場で取引しない者があれば訴えでることをすすめ、「万一同類であっても、訴えでた者はその罪をゆるし、そのうえで褒美をとらせ、かつ訴えられたものがしかえしをしないよう十分保護する」とまで触れをだして(後略)」との記述あり。本巻の執筆者は大石慎三郎氏。典拠史料の記述なし。
回答プロセス
(Answering process)
1 御触書寛保集成を調査する。
『御触書寛保集成』(前掲資料)

2 《Googleブックス》( https://books.google.co.jp/  Google 2015/04/05最終確認)を〈重秀 & 銀 & 退蔵 & 相場〉で検索した結果次の資料に記述あり。
『日本の歴史 20』(前掲資料)
『大岡越前守忠相』(大石慎三郎著 岩波書店 1974)(上記『日本の歴史 20』と同著者) p134-135に上記とほぼ同内容の記述あり。
 典拠史料の明示はないが、あとがき(p213)に使用史料の解題あり。このうち『享保撰要類集』は、「この法は誰と誰との発議で、誰々の案文で、また誰の責任で触れだされたかという、法と政治家個人のかかわりを、かなり明確に知ることができる。」との記述がある。

3 享保撰要類集の内容確認をする。
『撰要類集細目 1 享保撰要類集』(国立国会図書館参考書誌部編 国立国会図書館 1967)
 元禄の規程の掲載はなし。
《国会図デジタルコレクション》( http://dl.ndl.go.jp/  国会図 2015/04/05最終確認)
 翻刻されている「享保撰要類集」は公開されていない。

4 『東京市史稿』を調査する。
『東京市史稿 産業篇 9』(東京都編 東京都 1964)
 p479-480「銀貨時価売出奨励」(元禄14年8月19日の記事)に、『御触書寛保集成』と同じ記述あり。出典に「撰要永久録 大日本貨幣史 御触書寛保集成 徳川十五代史 常憲院殿御実紀」とあり。

5 『東京市史稿』の出典を確認する。
『徳川十五代史 3』(内藤耻叟著 新人物往来社 1985)
 p1386(元禄14年8月)「二十八日、曽根五郎兵衛長賢、禁裏附になり、此の月令す。」として質問に該当すると思われる規程あり。
『国史大系 〔43〕 徳川実紀』(板勝美編輯 吉川弘文館 1991)
 p449「常憲院殿御実紀 巻四十四 元禄十四年八月」に「廿九日(中略)この月令せらるヽは。近年銀價騰貴に及ぶによて。貯蓄せしものあらば。時價にしたがひ賣出すべし。もしひそかに買貯ふるものあらばうたへ出べし。たとひ黨與たりといふとも。その科ゆるし褒賜あるべし。(後略)」とあり。

6 《国会図サーチ》( http://iss.ndl.go.jp/  国会図 2015/04/05最終確認)を〈荻原重秀〉で検索する。
『勘定奉行荻原重秀の生涯』(村井淳志著 集英社 2007)
 p105-137「第五章 金銀改鋳」の項、p131-134「退蔵との闘い」には質問に該当する記述なし。p134-137「偽造との闘い、貿易決済問題」に彦次郎(重秀)の布告として掲載されているのは、通貨偽造に関する記述のため該当せず。
以下の資料には記述なし。
祖田浩一著「歴史を変えた英雄の独創力 政治家・経済人 政治家篇(江戸・近代) 萩原重秀」(『歴史読本 1998年3月号 43-3』p67 新人物往来社 1998.3)
秋月しのぶ著「日本史356日 7月9日 萩原重秀の貨幣改鋳」(『歴史と旅 1984年1月臨時増刊 11-2』p269-269 秋田書店 1984.1)

7 貨幣史から調査する。以下の資料には記述なし。
『江戸の貨幣物語』(三上隆三著 東洋経済新報社 1996)
『中近世日本貨幣流通史』(浦長瀬隆著 勁草書房 2001)
『貨幣の日本史』(東野治之著 朝日新聞社 1997)
『図説日本貨幣史』(日本学術協会編 展望社 1990)
『江戸の銭と庶民の暮らし』(吉原健一郎著 同成社 2003)
『日本の貨幣の歴史』(滝沢武雄著 吉川弘文館 1996)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
個人伝記  (289 9版)
法制史  (322 9版)
参考資料
(Reference materials)
『御触書寛保集成』(高柳真三[ほか]編 岩波書店 1976)
『日本の歴史 20』(児玉幸多[ほか]編集 小学館 1981)
キーワード
(Keywords)
荻原 重秀(オギハラ シゲヒデ)
御触書
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
人物 言葉
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000187317解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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