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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000206171
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
6001020397
事例作成日
(Creation date)
2016/10/20登録日時
(Registration date)
2017年01月12日 00時30分更新日時
(Last update)
2017年01月12日 00時30分
質問
(Question)
僧侶が着用する肩ぐらいまでの長さの帽子のような物について、名称と役割が知りたい。
回答
(Answer)
次の資料に僧侶の帽子についての記述があります。
『法衣史』(井筒雅風/著)雄山閣 1982
P3カラー図版耳をかくして帽子をつけるのは、天台宗では探題職に限られている。
P86図版56裏頭袈裟、
P87図版57伝教大師蔵(縹帽子を着用している)
P90図版61
・『木葉衣』(天保三年・浅草鳩山行智著)にある頭巾図
・室町時代頃の頭にかぶる大きい頭巾。径曲五寸五分~六尺位。
・江戸時代の頭にのせる小さな頭巾。現在もこの形が用いられている。径曲2寸5分位。
P96 立帽子(たてまうす)を被った僧侶の写真があります。
P100~101図版64 帽子
誌公帽子。立帽子、鼓山帽子、燕尾帽子、利休帽子、角帽子、行者頭巾、水冠、烏帽子、宝冠帽が写真入りで載っています。

図版で確認したところ、肩までの長さの帽子は「立帽子(たてまうす)」で、
「第7章鎌倉時代における法衣」P175~179に帽子(まうす)についての記述があり、
「ここにいう帽子は、縹帽子ではない。布地を折りたたみ頭にのせるもので、今日にいう帽子(ぼうし)に近い用途のもので、禅宗において用いられる。禅宗以外においても、禅衣を用いる時には、禅宗と同じく正装の場合に用いられる。現在は浄土・日蓮・時宗・新義真言においても用いられている。帽子は本来僧服のうちに入るものではない。俗人が冠を著けるのに准じて僧が被ったものと考えられ、これは中国の習慣によるものである。(中略)帽子が耐寒のために許されることで、威儀のために許されたのではない」と書かれており、
p177に「長さ五尺三寸の烈を二つに折って頭の前後にたらし、背後の部分は垂らしたままで前の部分を折り上げ、ひだをとって顔が見えるようにして縫い合わすということで、今日に伝承されて、立帽子や角帽子の型を示している」と記されています。

帽子の役割については、次のような解説もありました。
「第6章平安時代における法衣」P150~152
裏頭の帽子(まうす・もうす)
「僧侶が頭をつつむのに袈裟を以ってするのは、僧兵等の下級のもののなす所であるが、これとは別に高位の僧が許されて、冬期に裂地を以って頭をつつむことがある。これを帽子(まうす)という。滋賀県延暦寺蔵の伝教大師蔵は、その形をしている(口絵図版57)。これは縹帽子といい、天台宗では正服の著具の一つとして用い、法華大会の堅儀を遂げたものに、これを許している。(中略)真言宗では、頭をつつむのではなく、襟にかけて用いるのが通例である。現在は浅黄といっても、ほとんど白に近いものか、または純白を使い、地質も羽二重のみではなく、縮緬なども用いられている。禅・浄土・日蓮等もこれを用い、真宗においても五十歳以上あるいは六十歳以上の老体に許されたことがある」
P158
頭襟(兜巾・ときん)
「頭巾(ときん)の意で、要するに帽子である。黒色の布を用い、袋にして被り、頂上を縫いちぢめる。一般の烏帽子は頂上を縫いちぢめていない。(中略)現在は漆紗でかたく、又きわめて小さい形になり、額の上方にのせるようになっているが、この形式は室町時代位からのもので、始めは大きく頭にかぶっていたものである。(口絵図版60・61)。このほかに、螺髪形と満字形の長い頭襟(頭巾)がある。(中略)これは鎌倉時代に禅の形式にならって改造が加えられ、禅における帽子と区別するため、行者頭巾と呼ばれ、金欄で作られ、高位の行者の用とされている」

「第7章江戸時代における法衣」P232
縹帽子(はなだぼうし)
「羽二重等でこれを製し、染色ははなだ色という。晴れの装束のとき衆徒一同必ず着ける。
注 天台宗における帽子は頭からかぶり、高位の僧が勅許により着用し、かつ冬期に限られていたが、ここでは晴れの儀式に衆徒必着とあり、天台宗とその扱い方が異なっている。高野山では襟巻きのようにしてつけたものである」

「第10章近代における法衣」P335~336に
法帽子及護襟の「生地」「長さ」「金額」の一覧表があります。

[事例作成日:2016年10月20日]
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
寺院.僧職  (185 8版)
参考資料
(Reference materials)
法衣史 増補改訂版 井筒/雅風∥著 雄山閣 1982 (図版3,86-87,90-91,96,100-101,本文150-152,158,175-179,232,335-336)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
書誌事項調査
内容種別
(Type of subject)
その他
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000206171解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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