レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/12/05
- 登録日時
- 2015/11/16 14:45
- 更新日時
- 2016/01/19 10:01
- 管理番号
- 埼熊-2015-064
- 質問
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未解決
フランス式乾繭機の絵または写真が見たい。韮塚直次郎が明治6年フランス式乾繭機による工場を建設したが、翌年火事で焼けてしまった、とのこと。
- 回答
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フランス式乾繭機の絵または写真とはっきりわかるものは見つからなかった。
- 回答プロセス
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『埼玉県蚕糸業史』(埼玉県蚕糸業協会 1960)
p1360〈韮塚直次郎〉の項に「明戸乾繭所の煙突の火入れ口鉄板(韮崎理重氏)」の写真あり。
『歴史科学大系 10 日本の産業革命』(歴史科学協議会編 校倉書房 1977)
p76「しかし既にして、富岡製糸所は原動機に蒸気力を用いて繰車を運転し、蛹の蒸殺法(乾繭法)を開始するなど、洋式器械と蒸気力充用の優越性を示した。富岡製糸所建設に関する『ポール・ブリューナの見込書』(明治3年6月)によれば(後略)」とあり、この後に「繰糸を為す機械」を動かす蒸気力の蒸気が「繭を蒸殺する機械」にも併用されている機器の仕組みについて述べている。
『富岡史』(富岡史編纂委員会編 名著出版 1973)
p703-707「ポール・ブリューナの見込書」全文あり。
p724-726「富岡製糸所記」から製糸場完成時の様子として引用あり。
「富岡製糸場の創立と埼玉県人の貢献度(4)」(『埼玉史談 20巻4号』 埼玉県郷土文化会 1974)
p7 フランス式の蒸殺法についての記述のみ、写真等なし。
『製糸工女と富国強兵の時代』(玉川寛治著 新日本出版者社 2002)
p32「乾繭」の白黒写真あり。機械の詳細は不明。
p68フランス式繰糸機の白黒写真あり。乾繭についての記述なし。
『日本蚕糸業史 2』(大日本蚕糸会編 1935)
p288-301「第二編技術史第一章第一節殺蛹乾繭及び貯繭」乾繭の方法、明治期の乾繭機の紹介あり。「フランス式」はなし。
p296-297「明治34年富岡製糸場長長津田が回転式乾燥機(吉田朋吉設計)を製作」とあり。図はなし。同氏の著作「繭乾燥叢話」を紹介している。
上記「繭乾燥叢話」は《国会図デジタルコレクション》で確認できる。
《繭乾燥叢話 : 附・繭仕入法》(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/841279 国会図 2015/11/16最終確認)
p88-「米国式乾燥装置」p94-「富岡製糸所乾燥装置」いずれも図あり。「フランス式」はなし。
p300 大正七年の「第八次全国製糸工場調」より全国の乾繭装置の型式の紹介あり。「フランス式」「韮塚」名はなし。
その他調査済み資料
『フランス百科全書絵引』(ジャック・プルースト 平凡社 1985)
『韮塚家神楽場共有墓地改修記念誌 平成9年6月29日改修』(韮塚武和 1998)
『蚕とともにあゆむ 埼玉県蚕糸業の半世紀』(埼玉県蚕糸業史編纂委員会 2006)
『埼玉県における蚕種製造業発達の沿革 明治・大正期を中心として』(仁村勉 1983)
『埼玉県乾繭組合史』(埼玉県乾繭組合史編纂委員会 1951)
『甘楽富岡史帖 みやま文庫 124』(今井幹夫 みやま文庫 1992)
『写真集明治大正昭和富岡・甘楽 ふるさとの想い出195』(今井幹夫編 国書刊行会 1981)
『乾繭機(繭乾燥機)の歩み 製糸技術の保存事業シリーズ no.7』(日本シルク学会 2005)
『日本の工業化と女性労働』(ジャネット・ハンター 有斐閣 2008)
『繊維機械 第1』(日本機械学会紡織部門委員会編 日本機械学会 1956)
『繊維機械 第2』(日本機械学会紡織部門委員会編 日本機械学会 1956)
『繊維機械 第3』(日本機械学会紡織部門委員会編 日本機械学会 1956)
- 事前調査事項
- NDC
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- 繊維工学 (586 9版)
- 関東地方 (213 9版)
- 製糸.生糸.蚕糸利用 (639 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 蚕糸業
- 製糸
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000183878