レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/01/10
- 登録日時
- 2018/03/30 00:30
- 更新日時
- 2018/03/30 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-170083
- 質問
-
解決
アイヌ民族の使用した「イクパスイ」または「トゥキパスイ」という道具について書かれた本はあるか。
- 回答
-
以下の資料を御紹介します。※【 】は当館請求記号です。
資料1 萱野茂 著, 須藤功 写真『チセ・ア・カラ』未来社, 1976【383.9/カ2】
p.20「(前略)杯の上に載せてあるへら状の物をトゥキパスイ(奉酒箸)といい、神へお祈りする時に使うものです。このトゥキパスイの先に御神酒をひたして神々に捧げながら祝詞を唱えると、このトゥキパスイが神へアイヌの願いごとを伝えてくれるのです。(後略)」
資料2 萱野茂『萱野茂』日本図書センター, 2005【382.11/051】
p.54「二風谷の四季」の項
「(前略)カムイノミ(お祈り)の時用いるへら状の箸はトゥキパスイ(杯の箸)というが、今では多くの本にひげべらとひげあげべらと書かれている。(中略)トゥキパスイは、アイヌの願いを神に伝えてくれる、いわば電話の受話機みたいな役目をするもので、現在でもカムイノミの時に用いている。(後略)」
資料3 N.G.マンロー 著, B.Z.セリグマン 編『アイヌの信仰とその儀式』国書刊行会, 2002【382.11/029】
p.52「イナウ」の項
「(前略)誰がこれを「髭べら」と名付けたのかわかりません。(中略)約三十センチメートルほどの棒を平らに削って作られたものです。通常,これらの表面には彫刻した飾りが施され,その一端は尖っています。(中略)最近になって、これが<イクパシュイ>(酒を飲む時の箸)という名前で一般に知られるようになって来ましたが、実際にはこれは神々に献酒する際の「捧酒箸」なのです。(後略)」
p.60に「写真6 イクパシュイ(儀式で用いる箸・捧酒箸)」が掲載されています。
資料4 ジョン・バチラー 著, 安田一郎 訳『アイヌの伝承と民俗』青土社, 1995【389.11/955】
p.135「14 家庭の道具」
「(前略)ひげ揚げべら moustache-lifter〔アイヌ語でイクパシュイ、イクパスイ、ikupashui、イ=それを、ク=飲む、パスイ=箸〕を示している。(後略)」
p.132に「図14-5 普通のひげ揚げべら」「図14-6 儀式用のひげ揚げべら」が掲載されています。
資料5 アイヌ文化振興・研究推進機構 編集『アイヌの四季と生活』アイヌ文化振興・研究推進機構, 1999【389.11/999/タ】
pp.94-95「イクパスイ」の項
説明文とカラー写真が掲載されています。
資料6 『アイヌ文化の成立』北海道開拓記念館, 1999【389.11/993/タ】
p.47「イクパスイとイナウ」の項
説明文と白黒写真が掲載されています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 民族学.文化人類学 (389 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 民俗学
- 民具
- 祭器
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 社会人
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000233637