レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年02月07日
- 登録日時
- 2014/08/07 14:16
- 更新日時
- 2014/11/22 10:28
- 管理番号
- 埼浦-2014-026
- 質問
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解決
図書館資料の不明率について雑誌等に掲載されているものを紹介してほしい。(できれば埼玉県内のもの)
- 回答
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埼玉県内の図書館についてではないが、不明率(蔵書紛失率)の掲載があった以下の資料を紹介した。
雑誌記事
歳森敦著「公共図書館におけるブックディティクションシステムの設置効果」(『日本図書館情報学会誌 Vol.46,No.1』p33-45 日本図書館情報学会 2000)
1998年に公共図書館の中央館653館を対象に行われた調査で「蔵書紛失率」あり。個別の館のデータはなし。
《CiNii Articles》(http://ci.nii.ac.jp/naid/110001818873 国立情報学研究所 2014/08/07最終確認)
西河内靖泰著「不明本とBDS」(『現代の図書館 2002年6月』p92-98 日本図書館協会 2002)
荒川区の1996年度蔵書点検結果からみた不明率、比較として町田市の不明率あり。
伊藤昭治著「公立図書館における図書の紛失に関する研究」(『図書館界 1987年9月』p109-118 日本図書館研究会 1987)
1986年に実施したアンケート調査の研究報告で、個別の館の不明率はなし。
伊藤昭治著「公立図書館における大規模開架と貸出図書の分析」(『図書館界 1983年9月』p171-184 日本図書館研究会 1983)
神戸市立中央図書館の「紛失冊数・蔵書数に対する紛失比率」等あり。
伊藤昭治著「開架性を維持するために BDSとのかかわり」(『みんなの図書館 1997年2月号』p41-47 図書館問題研究会編 教育史料出版会 1997)
東京都立中央図書館の「紛失率」あり。
西尾肇著「ブック・ストリート 図書館 蔵書の紛失とその対策」(『出版ニュース 2001年7月中旬号』p26-27 出版ニュース社 2001)
鳥取県内の図書館について、紛失盗難の冊数あり。日本図書館協会が昭和62年に調査した図書紛失率のデータはあり。
新聞記事
「[来信返信・反響を追う]図書館の蔵書、モラルの低下で「盗難」相次ぐ」(読売新聞 2003.11.30 朝刊12面)
練馬区立、立川市立図書館の不明冊数、不明率あり。
「[気流]図書館の蔵書を「盗難」から守れ」(読売新聞 2003.10.28 朝刊10面)
練馬区立図書館の不明冊数、不明率(2002年度)あり。
- 回答プロセス
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1 レファレンスブックを調査する。
『図書館用語集 3訂版』(日本図書館協会用語委員会編 日本図書館協会 2003)
〈不明率〉〈不明図書〉の語では記述なし。〈紛失図書〉の項あり。「亡失図書ともいう。」との記述あり。
『図書館用語辞典』(図書館問題研究会編 角川書店 1982)
〈不明率〉〈不明図書〉〈紛失図書〉の語では記述なし。
以上より、不明の図書館資料をあらわす共通の語はないと考え、〈図書館〉〈不明〉などキーワードを組み合わせて調査を進める。
2 《レファ協DB》を〈不明図書〉〈不明本 & 図書館〉NDC分類〈014〉で検索し、ヒットした以下の事例にあげられた資料を調査する。
「公共図書館の蔵書冊数に対する不明図書の割合がわかる資料はないか。」
回答に歳森敦〔ほか〕著「公共図書館におけるブックディティクションシステムの設置効果」あり。
(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000106916 国会図 2014/08/07最終確認)
「図書館における資料の盗難・不明本対策に関する資料を探している。」
回答に西河内靖泰著「不明本とBDS」あり。
(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000023786 国会図 2014/08/07最終確認)
3 《CiNii Articles》を〈図書館 & 不明〉〈図書館 & BDS〉で検索する。上記の「不明本とBDS」がヒット。(http://ci.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所 2014/10/23最終確認)
4 《NDL-OPAC(雑索)》を〈図書館 & 紛失〉で検索する。(https://ndlopac.ndl.go.jp/F/YFPMTNGA7EA7Y6167U94YR1CUHY74HIIM3T6DLKX4P6XU1GFVK-32015?func=find-a-0&local_base=gu_zk 国会図 2014/10/23最終確認)
西尾肇著「ブック・ストリート 図書館 蔵書の紛失とその対策」と伊藤昭治ほか著「公立図書館における図書の紛失に関する研究」がヒットする。
5 《ヨミダス歴史館》を〈図書館 & 不明 & 蔵書〉で検索する。
6 《聞蔵Ⅱビジュアル》を〈図書館 & 不明図書〉〈図書館〉で検索すると、不明冊数についての記事はあり。不明率はなし。
7 《Google》を〈図書館 & 不明〉〈図書館 & 不明本〉〈図書館 & 不明図書〉で検索すると、各館の要覧等に掲載された数値などがヒットする。網羅的な調査は見当たらなかった。
【その他調査資料】
加藤孔敬著「資料紛失事件 各地の状況取りまとめ 」(『みんなの図書館(通号 370)』 図書館問題研究会編 教育史料出版会 2008)
篠原智子著「小規模図書館奮戦記(その142)立教女学院短期大学図書館 延滞,不明図書ゼロを目指して 」(『図書館雑誌 2008年8月』日本図書館協会 2008)
『図書館に関する基礎資料』(文部科学省社会教育実践研究センター 2010)
『図書館年鑑 2013』(日本図書館協会 2013)
『図書館年鑑 1986・1987・1988』(日本図書館協会)
『日本の図書館 1986・1987・1988』(日本図書館協会)
上記1986年に実施したアンケート調査の周辺の年を確認する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 情報資源の収集・組織化・保存 (014 9版)
- 参考資料
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- 『日本図書館情報学会誌 Vol.46,No.1』p33-45(日本図書館情報学会 2000)
- 『現代の図書館 2002年6月』p92-98(日本図書館協会 2002)
- 『図書館界 1987年9月』p109-118(日本図書館研究会 1987)
- 『図書館界 1983年9月』p171-184(日本図書館研究会 1983)
- 『みんなの図書館 1997年2月号』p41-47(図書館問題研究会編 教育史料出版会 1997)
- 『出版ニュース 2001年7月中旬号』p26-27(出版ニュース社 2001)
- 「[来信返信・反響を追う]図書館の蔵書、モラルの低下で「盗難」相次ぐ」(読売新聞 2003.11.30 朝刊12面)
- 「[気流]図書館の蔵書を「盗難」から守れ」(読売新聞 2003.10.28 朝刊10面)
- キーワード
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- 蔵書紛失率
- 不明率
- 不明図書
- 図書館資料
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000157821