レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年08月21日
- 登録日時
- 2014/08/21 18:49
- 更新日時
- 2014/10/09 14:33
- 管理番号
- 064
- 質問
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解決
江戸時代には、現在の尼崎市域南部に又兵衛新田、平左衛門新田など人名が付いた「新田」という地名が多くあったようだが、どういう由来か知りたい。
- 回答
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「新田」というのは、新たに田地が開かれた村に用いられる名称です。戦国時代から江戸時代にかけて、現尼崎市域南部では、海沿いの砂州や島を干拓する形で新たな田地が多く開発されました。
しばしば人名が付いているのは、開発者の名前が村名になったからです。資力のある有力商人や上層農民が、尼崎藩に開発を出願して認可を受け、新田を開くのが通例でした。
たとえば、現在道意(どい)町になっている場所は、かつては道意新田と呼ばれ、尼崎藩出入りの医師中野道意の係累の者たちが出願して17世紀に開発されました。
平左衛門新田の場合は、開発者のひとりが浜新田の平左衛門でした。又兵衛新田のように開発者名が明確に伝わっていないものもありますが、やはり開発者や関係者に又兵衛という者がいたものと考えられます。
- 回答プロセス
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1 尼崎地域の新田開発について記した文献
◆『尼崎市史』第2巻(近世通史編)
第5節3「新田開発と農業の発達」
主要な新田を列記し、開発経過を解説している。
◆『尼崎市史』第5巻・第6巻(近世史料編)
第2巻の記述のもととなった史料を掲載している。
◆『図説 尼崎の歴史』上巻/Web版『図説 尼崎の歴史』
近世編第1節9「新田を開く」執筆者:岩城卓二
2 個々の新田の開発経緯や地名由来を調べることのできる事典類
◆『尼崎地域史事典』/Web版尼崎地域史事典"apedia"
◆『角川日本地名大辞典』28「兵庫県」
◆『日本歴史地名大系』第29巻1「兵庫県の地名」1
- 事前調査事項
- NDC
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- 近畿地方 (216 9版)
- 参考資料
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- 『図説尼崎の歴史』平成19年発行 (当館請求記号 219/A/ア)
- 『尼崎市史』第2巻・第5巻・第6巻 昭和43年・49年・52年発行 (当館請求記号 219/A/ア-2・5・6)
- 『尼崎地域史事典』平成8年発行 (当館請求記号 219/A/ア)
- 『角川日本地名大辞典』28「兵庫県」 角川書店発行 昭和63年 (当館請求記号 290/H/カ)
- 『日本歴史地名大系』第29巻1「兵庫県の地名」1 平凡社発行 平成11年 (当館請求記号 290/H/ニ-29-1)
- キーワード
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- 尼崎
- 新田
- 人名
- 地名
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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Web版 図説尼崎の歴史 近世編第1節9「新田を開く」執筆者:岩城卓二
http://www.archives.city.amagasaki.hyogo.jp/chronicles/visual/03kinsei/kinsei1-9.html
Web版尼崎地域史事典"apedia"
http://www.archives.city.amagasaki.hyogo.jp/apedia/
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000158705