レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年11月24日
- 登録日時
- 2017/03/08 10:12
- 更新日時
- 2017/06/05 15:14
- 管理番号
- 埼久-2016-136
- 質問
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未解決
♂(thouros)の読みを知りたい。
「誰かについしゃべりたくなる話のネタ・雑学の本」(日本雑学研究会著 幻冬舎 2000)に出てくる言葉である。
- 回答
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「Thouros」は、ギリシア語のようだが(ギリシア文字表記では「Θουροσ」)、読みが掲載された資料は見当たらなかった。参考までに、ギリシア文字の発音表やローマ字に音訳する方法が載っている下記図書を紹介した。
『古典ギリシア語入門』(池田黎太郎著 白水社 1998)
p9-11「第1課 ギリシア語のアルファベット 発音」より、〈Θουροσ〉のローマ字読みを作ってみると、「thurhus」または「thurhos」となる。
- 回答プロセス
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1 『ギリシアローマ神話辞典』を確認する
『ギリシア・ローマ神話事典』(マイケル・グラント[ほか]著 大修館書店 1988)
p523 「ポスポロス Phosphorus」の項あり「光をもたらす者」の意。暁の明星が擬人化されたもので、曙の女神エオスとアストライオスないしはケパロスとの息子。」とあり。巻末の索引に〈Thouros〉なし。
2 NDC分類〈16〉の参考図書を確認する
『ギリシア・ローマ神話辞典』(高津春繁著 岩波書店 1990)
p261 「ポースポロス Phosphoros,[ギリシャ語表記]、拉Lucifer」の項あり。「拉」はラテン形の略語。
p227 「ヘオースポロス Heosphoros,[ギリシャ語表記]」の項あり。
3 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈Thouros〉〈火星 & ギリシア語 & Thouros〉等で検索する
複数の個人サイトに「Thouros」を火星のギリシア語とする記述あり。
4 「Thouros」の表記を確認する
《ウィキペディア ギリシア文字》(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E6%96%87%E5%AD%97 ウィキメディア財団)
「文字表」より、ギリシア文字「thouros」は、ラテン文字では「Θουροσ」となる。
5 「Θουροσ」について調べる
『ギリシャ語辞典』(古川晴風編著 大学書林 1989)
p529 〈Θουροσ〉 「1 それを持って激しく突進する大盾、あるいは猛々しい戦士の持つ大盾 2 突進する、激烈な、荒々しい」の意。発音記号等はなし。
その他調査済資料
『世界シンボル大事典』(ジャン・シュヴァリエ[ほか]著 大修館書店 1996)
『星の文化史事典』(出雲晶子編著 白水社 2012)
『火星雑学ノート』(中村浩美著 ダイヤモンド社 1997)
『ギリシャ語辞典』(古川晴風編著 大学書林 1989)
『現代ギリシャ語辞典』(リーベル出版 2004)
『ギリシア・ラテン引用語辞典』(岩波書店 1979)
『A Lexicon abridged from Liddell and Scott's Greek-English lexicon』(Oxford Clarendon Press 1871)
『Μεγα Ελληνο-Αγγλικον λεξικον 』(William Crightonυπο Γ.Κ.Ελευθερουδακηε [1960])
『現代ギリシア語を書いてみよう読んでみよう』(白水社 2000)
『ラテン語とギリシア語』(三省堂 1998)
『現代ギリシャ語辞典』(リーベル出版 2004)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2016年11月24日。
- 事前調査事項
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調査済事項
♀R(phosphorus)の、phosphorusは「ギリシアローマ神話辞典」(マイケル・グラント、ジョン・ヘイゼル共著)p523で、ポスポロスという読みで確認できた。
- NDC
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- ギリシア語 (891 9版)
- 神話.神話学 (164 9版)
- 参考資料
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- 『古典ギリシア語入門』(池田黎太郎著 白水社 1998) , ISBN 4-560-00538-9
- キーワード
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- ギリシア語
- ギリシア神話
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000211233