レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年01月16日
- 登録日時
- 2016/01/27 13:52
- 更新日時
- 2018/09/27 10:25
- 管理番号
- 川越高階2016003
- 質問
-
解決
川越の鐘つき堂(時の鐘)の「鐘」は昔、他の県(当時は国)から持ち込まれたことがあるそうだが、それについて詳しく知りたい。
- 回答
-
・『みて学ぶ埼玉の歴史』P79に「1704年(宝永元)年、秋元喬知が入封すると、彼は前任地の甲斐国谷村で使用していた銅鐘を取り付けた。」とある。
・『大江戸・小江戸川越 時の鐘ものがたり』P9-24に川越の時の鐘に関する詳しい記述あり。現在の鐘は13代目であることがわかる。P25にはおおまかだが、13代までの時の鐘の変遷年表が載っているほか、P73には鐘銘文などの記載もある。
・『川越素麺』P24に「甲州谷村の城下、時の鐘なりしを、寳永年中、御所替の節、此方へ持せられたり。」とあり。(国立国会図書館デジタルコレクションでも閲覧可)
・『川越歴史渉猟』P196に『時鳴鐘考』が掲載。その中に「宝永元年(1704
)秋元喬知が甲州谷村(山梨県谷村町)から入封してきた。秋元氏は川越へ入部するのに鐘を持参してきたのである。」とあり。
- 回答プロセス
-
館内OPACにて「時の鐘」で検索。『時の鐘ものがたり』を発見。
『時の鐘ものがたり』の中の参考資料の記述から『武蔵国川越城下『時鳴鐘』考』からの参照と分かる。
『時鳴鐘考』をOPAC検索すると『関東近世史研究 第8号』に掲載があり、作者は新井博であるとわかる。だが、所蔵が中央図書館の郷土資料しかないため他の資料がないか調べる。
「新井博」でOPAC検索すると、自館に新井博著者の『川越歴史渉猟』と
いう資料があり。
中身を確認してみると、『川越歴史渉猟』の中に『武蔵国川越城下『時鳴鐘』考』が掲載あり。
より詳しく調べる為『時鳴鐘考』の参考資料を見る。『川越素麺』があり、
国立国会図書館デジタルコレクションで確認。
また、地域資料の棚をブラウジングし、『みて学ぶ埼玉の歴史』を発見。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 関東地方 (213)
- 参考資料
-
- 小泉 功/著者 青木 一好/著者. 『大江戸・小江戸川越時の鐘ものがたり』. 子どもと教育社, 2001. p9-25 p75
- 新井 博/著. 『川越歴史渉猟』. 西田書店, 1987. p. 196
- 板倉 良矩/著者. 『川越素麺』. 川越町, 1917. p. 24
- 埼玉県高等学校社会科教育研究会歴史部会『みて学ぶ埼玉の歴史』編集委員会/編. 『みて学ぶ埼玉の歴史』. 山川出版社, 2002. p. 79
- 中島 孝昌/著山野 清二郎/校注. 『校注武蔵三芳野名勝図会』. 川越市立図書館, 1994. p. 記載なし
- キーワード
-
- 時の鐘
- 江戸時代
- 歴史
- 川越
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
追加資料
コーセー・加藤/著者,『古時計浪漫』,2018,p166
上記資料にも川越の時の鐘についての記述があり、P166に秋元喬知が甲州の時の鐘を持ってきたことが記載されている。そのなかに『多濃武の雁』という資料が参考として記載されていたので確認すると、同様の内容が確認できた。
稲村 坦元/編者,「多濃武の雁」『埼玉叢書 第2巻』,国書刊行会,1983,p200
(2018年9月27日追記)
- 調査種別
- 事実調査 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000187565