レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/9/16
- 登録日時
- 2014/10/08 11:56
- 更新日時
- 2018/06/12 11:16
- 管理番号
- 島根参2014-10-001
- 質問
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解決
千利休の茶室 「独楽庵」 が移築された松平不昧公(治郷)の「大崎邸」 は、現在の東京のどのあたりにあったか知りたい。
- 回答
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以下の資料によれば、大崎下屋敷の所在は現在の東京都品川区北品川五丁目付近になります。 治郷はここに大坂にあった千利休の茶室 「独楽庵」 を移築しました。
【資料1】 『しながわの大名下屋敷 お殿さまの別邸生活を探る』(品川歴史館)
p7 「表1-1 品川区内大名屋敷地一覧」
No.15 藩名:松江(出雲)藩、石高:18.6、藩主名:松平出羽守(定安)、坪数:4,230、屋敷地:抱屋敷、所在:下大崎村、備考:養母月英院所持
p32 「不昧公、大崎屋敷への執念」
松江藩松平家当主であった松平治郷(不昧)は、文化三年(一八〇六)隠居し、三年前の享保三年(一八〇三)に相対替で手に入れた大崎下屋敷(現:品川区北品川五丁目)に移り、茶道三昧の余生を送った。
p24 「不昧が大崎下屋敷に移築した茶室、独楽庵 松平不昧侯大崎邸独楽庵図 明治22年(1889)写 国立国会図書館蔵」
独楽庵は、千利休が宇治田原に造った茶室で、大坂にあったものを不昧が大崎下屋敷に移築させた。
【資料2】 『江戸切絵図を読む』(東京堂出版)
p139~ 「芝三多・二本榎・高輪辺」
p143 ・・・ 御殿山の北に「松平相模守」とある横に小さく「松平出羽守」(図④)とある。 これは出雲松江藩の下屋敷で、お茶大名として知られる松平治郷 (不昧 ふまい) が隠居した場所である。 「品川大崎別墅」とも呼ばれており、名庭を築いていた。 ・・・ ※絵図掲載あり
【インターネット情報】
〔品川区HP〕 http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/
トップ>産業・文化・観光>文化財>品川歴史散歩案内>品川の大名屋敷>品川の大名屋敷 第4回〕
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/page000006700/hpg000006653.htm(最終確認2014/10/8)
出雲国 (いずものくに)(今の島根県)松江藩松平家の江戸下屋敷の一つに「大崎屋敷」もしくは「大崎苑(園)」と呼ばれた屋敷が、現在の北品川五丁目付近にありました。・・・
<参考に>
【資料3】 『原色茶道大辞典』 (淡交社 1975)
p664 「独楽庵 どくらくあん」
利休が長柄の橋杭三本を見出し、秀吉に請受け、それを柱に活用して宇治田原に一室を設け独楽庵と称したという。後年尾形光琳が銀座の中村内蔵助にすすめて京都に移建したが、次第に荒廃し大阪の阿波屋某の手に移り、さらに京都の竹屋忠兵衛の斡旋で文化年間(一八〇四~一八)に松平不昧の所有に帰した。不昧はこれを江戸大崎園内に移建し、貴重な遺構として慎重な保護を加え、格別愛用した。・・・(後略)・・・
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 8版)
- 関東地方 (213 8版)
- 茶道 (791 8版)
- 参考資料
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【資料1】品川歴史館. しながわの大名下屋敷 : お殿さまの別邸生活を探る. 品川歴史館, 2003.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000594895-00 (p7,20-21,24,32 当館請求記号 郷貸出210.5/シ03) -
【資料2】祖田浩一 著 , 祖田, 浩一, 1935-2005. 江戸切絵図を読む. 東京堂出版, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002801368-00 , ISBN 4490203837 (p143 当館請求記号 213.6/ソ99 ※書庫資料) -
【資料3】原色茶道大辞典. 淡交社, 1975.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001276770-00 (p664 当館請求記号 R791/123 ※貸出禁止資料)
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【資料1】品川歴史館. しながわの大名下屋敷 : お殿さまの別邸生活を探る. 品川歴史館, 2003.
- キーワード
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- 松平治郷(まつだいら はるさと)
- 不昧(ふまい)
- 茶室
- 大崎
- 品川
- 茶道
- 大名
- 下屋敷
- 江戸
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000160688