レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年01月19日
- 登録日時
- 2018/03/24 16:04
- 更新日時
- 2018/03/24 16:04
- 管理番号
- 千県西-2017-0017
- 質問
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解決
螺鈿細工のように漆のうえに、貝(アワビ)を膠(ニカワ)で貼る作業をしたい。貝に膠をつける作業が具体的にわかる(写真や映像など)資料をみたい。
- 回答
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以下の資料に具体的な作業の内容が掲載されていました。
【資料1】加藤寛「長崎螺鈿の復元技法」(『日本の美術』2002年1月号 至文堂 2002.1) p67-73に、貝を膠で木地に接着する作業の手順が文章と写真で紹介されています。
- 回答プロセス
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当館の工芸(NDC750)の書架で資料を探したところ、『日本のデクパージュ』(野村由紀子著 枻出版社 1985)(資料番号1102407277)p120-123に、薄貝を切り抜いて貼る方法が掲載されていましたが、接着に使用されていたのは膠ではなくボンドでした。
当館の蔵書検索で全項目「漆芸」で検索し、『漆芸の伝統技法』(佐々木英著 1986)の内容を確認しましたが、膠を使用した作業は掲載されていませんでした。同検索結果から、『漆芸事典』(光芸出版編 2004)も確認しましたが、部分的に膠を使用しているものの、主な接着材料は麦漆を使用していました(p130-134)。蔵書検索の全項目「螺鈿」、NDC分類「752」で検索すると、『漆の技法』(柴田克哉著 阿部出版 2012)が見つかりました。こちらには、呂瀬漆で貝を接着する方法が写真とともに掲載されていました(p69-71)。また、NDLオンラインで件名「螺鈿」、分類「742」で検索すると『やさしく身につく漆のはなし』(日本漆工協会内うるしの日推進会議実行委員会 1992)がヒットしました。こちらには続飯(そくい)に生漆を調合したもので貝を接着する方法が掲載されていました(p44-46、p66-72)。
「Googleブックス」で「膠 螺鈿」で検索すると、「日本の美術,第428~433号」https://books.google.co.jp/books?id=X_QPAQAAMAAJ&q=%E8%86%A0%E3%80%80%E8%9E%BA%E9%88%BF&dq=%E8%86%A0%E3%80%80%E8%9E%BA%E9%88%BF&hl=ja&sa=X&ved=0ahUKEwiBtP7KxMfZAhVIy7wKHbrcCuUQ6AEIMjACがヒットしました。西部図書館で該当誌を所蔵していたため、内容を確認すると、【資料1】加藤寛「長崎螺鈿の復元技法」に膠を使用した作業の手順が掲載されていました。
(インターネット最終閲覧:2018年2月28日)
- 事前調査事項
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以下の資料を調べましたが、具体的な作業手順がわかる写真などは見当たりませんでした。
『にかわとゼラチン』(安孫子義弘[ほか]編 日本にかわ・ゼラチン工業組合 1997)
『接着・粘着の事典』(福沢敬司[ほか]編 朝倉書店 1986)
『接着大百科』(Irving Skeist[編] 朝倉書店 1993)
『接着技術のはなし』(柳原栄一著 日本実業出版社 1997)
『接着おもしろテクノロジー』(本山卓彦著 日刊工業新聞社 1996)
『くっつくふしぎ』(田中幸文 福音館書店 2000)
『接着の科学』(菅野照造監修 日刊工業新聞社 2013)
『接着の科学』(竹本喜一著 講談社 1997)
『よくわかる最新接着の基本と仕組み』(井上雅雄著 秀和システム 2011)
『家具の事典』(剣持仁[ほか]編 朝倉書店 1986)
『よくわかる最新接着の基本と仕組み』(井上雅雄著 秀和システム 2011)
『接着剤のはなし』(本山卓彦著 さえら書房 1985)
『手づくり木工大図鑑』(田中一幸監修 講談社 2008)
『木竹工芸の事典』(柳宗理[ほか]編 朝倉書店 1985)
- NDC
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- 漆工芸 (752 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】加藤寛「長崎螺鈿の復元技法」(『日本の美術』2002年1月号 至文堂 2002.1)(1501710220)
- キーワード
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- 螺鈿
- 膠
- 漆細工
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000233120