レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2007/07/25
- 登録日時
- 2011/01/17 02:01
- 更新日時
- 2011/01/20 17:22
- 管理番号
- 6000002301
- 質問
-
解決
近隣の騒音トラブル、迷惑行為などの最近の判例、特に商業地のディスコの騒音についての判例がみたい。
- 回答
-
所蔵資料や有料データベース〔第一法規 判例体系〕を調査した結果、ディスコの騒音そのものについてはなかったが、カラオケ店の騒音事件などの判例があり、以下のとおり紹介。
資料3:名古屋地裁平成6年8月5日決定の判例。
資料4:札幌地裁平成3年5月10日判決 営業差止等請求事件の判例。
【資料9】『判例タイムズ』(1062号差止めと執行停止の理論と実務,p136~140「騒音・振動に対する差止めについて」、p187~190「マンション内のカラオケスタジオと差止め請求」)
<2010/10/28追記>
資料1:札幌地裁平成3年5月10日判決(平成元年(ワ)第1923号営業差止等請求事件)「カラオケ騒音事件―人格権による差止めと「受忍限度」の関係
資料2:p278~283「56 深夜営業のカラオケ騒音」の項目があり、以下の6つの裁判例が示されている。そのほかのページにも騒音や迷惑行為のトラブル事例があり。
(1)名古屋地裁平成6年8月5日仮処分決定(午後11時以降のカラオケ装置の使用禁止と午後10時以降の騒音について抽象的不作為請求を認めた例)※【資料3】の事件。
(2)東京地裁平成4年1月30日保全異議申立事件決定(マンション1階のカラオケススタジオの騒音が区分所有者の共同の利益に反するとして夜間の一定時間帯の使用禁止を認めた例)※【資料5】の事件。
(3)札幌地裁平成3年5月10日判決(深夜の営業差止め・損害賠償が認められた例)※【資料1・4】の事件。
(4)横浜地裁平成元年10月27日判決(店舗賃貸借契約の解除を認めた事例)※【資料8】の事件。
(5)大阪地裁昭和58年1月27日判決(最高裁で確定。訴訟の過程で、騒音が低減したり、深夜のカラオケが自粛された場合でも、過去の騒音被害に対する損害賠償が認められた例)※【資料7】の事件。
(6)横浜地裁昭和56年2月18日仮処分決定(住宅地にあるスナックのカラオケ騒音について午後10時から翌朝午前8時までのカラオケ装置使用禁止を命じた)※【資料6】の事件。
資料5:東京地裁平成4年1月30日保全異議申立事件
【資料6】『判例タイムズ』(435号、p84~86)「騒音を理由とするカラオケ装置使用禁止の仮処分申請が認容された事例」※当館未登録資料
【資料7】『判例タイムズ』(486号、p188~191)「過去のカラオケ騒音につき20万円の損害賠償請求が認められたが、使用禁止の仮処分の請求は棄却された事例」※当館未登録資料
【資料8】『判例タイムズ』(721号、p189~195)「マンション内の店舗のカラオケ騒音が、住民の迷惑になるとして、賃貸人と賃借人間の信頼関係を破壊するに足るとして店舗賃貸借契約の解除が認められた事例」
- 回答プロセス
-
(1)有料データベース〔第一法規 判例体系〕https://www.d1-law.com/d1w2_portal/index.html(最終確認2010/10/23)、〔裁判所:判例検索システム〕http://www.courts.go.jp/search/jhsp0010?action_id=first&hanreiSrchKbn=01(最終確認2010/10/23)で、「騒音」「ディスコ」「受忍限度」などのキーワードで検索。
(2)公害・環境(519)の書架に直接あたり、騒音に関する資料を調査。また、ジュリスト別冊の【資料1】に騒音に関する判例がないか調査。
(3)【資料2】に示されている判例について、有料データベース〔第一法規 判例体系〕で検索し、それらの本文や解説が掲載されている雑誌を調査。
<参考>飲食店営業の深夜騒音については、全国の都道府県が条例で規制しており、島根県について調べたところ、〔島根県例規検索システム:島根県公害防止条例〕http://reiki.pref.shimane.lg.jp/reiki/reiki.html(最終確認2010/10/28)より、「島根県公害防止条例」第36条(深夜騒音の規制)があることを確認。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 環境工学.公害 (519 8版)
- 法律 (320 8版)
- 参考資料
-
- 別冊ジユリスト,有斐閣, (2004(別冊ジュリスト№171)環境法判例百選、p118~119「46 カラオケ騒音事件」 【資料1】)
- 日照・眺望・騒音の法律紛争,好美 清光/著,有斐閣,1999.6, (1999、p243~350「騒音・振動・悪臭をめぐる紛争」 【資料2】)
- 判例時報,判例時報社,1953.6, (1532号(平成7年8月11日号) 、p96~99「カラオケ騒音について、午後11時以降のカラオケ装置の使用禁止と午後10時以降の騒音侵入の差止めが認められた事例」 【資料3】)
- 判例時報,判例時報社,1953.6, (1403号(平成4年2月1日号)、p94~104「カラオケボックスからの騒音について、深夜の営業差止め及び損害賠償が認容された事例」 【資料4】)
- 判例時報,判例時報社,1953.6, (1415号(平成4年6月1日号)、p113~118「住居地域に所在する主として居住用のマンション1階店舗部分におけるカラオケスタジオについて、区分所有者の共同の利益に反することを理由に夜間の一定時間帯の使用禁止が認められた保全異議決定例」 【資料5】)
- キーワード
-
- ディスコ(ディスコ)
- 騒音(ソウオン)
- 判例(ハンレイ)
- 受忍限度(ジュニンゲンド)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000076670