レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年11月30日
- 登録日時
- 2011/01/28 17:38
- 更新日時
- 2011/03/25 16:10
- 管理番号
- 名古屋市名-2010-012
- 質問
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解決
中華料理に使うレンゲは「散り蓮華」というが、この名称は仏教と関係あるのか知りたい。
- 回答
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『日本国語大辞典 第9巻 第2版』には“①散った蓮(はす)の花。《季・春》 ②(形が①に似ているところから)柄の短い、小さな陶製もしくは金属製のさじ。れんげ。”、『広辞苑 第5版』には“散った蓮華の花弁に似た形の陶製の匙。”とあります。『日本大百科全書 24』で「蓮華」を引くと、“汚い泥に染まらず清らかで美しい蓮華は、仏典では清浄な姿を仏などに例える。仏・菩薩の座る蓮華の台を蓮台、蓮華座という。”とあります。また、蓮華は仏教の象徴として日本文化に影響を与えたようで、『和辻哲郎全集 第3巻』には“文化の上から言っても蓮華の占める位置は相当に大きい。”とあり、さらに“仏教の経典のうち最もすぐれた作品は妙法蓮華経であり、その蓮華経は日本人の最も愛読したお経であった。(中略)そういう関係から蓮華は、日本人の生活のすみずみに行きわたるようになった。ただに食器に散り蓮華があるのみでない。”とも書かれています。これらのことから直接の関係はわかりませんでしたが、散り蓮華の名称は仏教に関連があるといえるのではないでしょうか。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 食品.料理 (596 9版)
- 仏教 (180 9版)
- 参考資料
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- 『日本国語大辞典 第9巻 第2版』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001年 p.164
- 『広辞苑 第5版』 新村出/編 岩波書店 1998年 p.1758
- 『日本大百科全書 24』 小学館 1988年 p.428
- 『和辻哲郎全集 第3巻』 和辻哲郎/著 岩波書店 1962年 p.311
- キーワード
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- 散蓮華
- 仏教
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000077306