レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年09月26日
- 登録日時
- 2014/09/26 13:41
- 更新日時
- 2015/04/21 10:00
- 管理番号
- 16749
- 質問
-
『漢書』にうどんの起源(とうす、きりめん、ゆべ)の記述があったように記憶しているが、確認してほしい。
- 回答
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Aのことか。(奥村彪生/著)
A.24頁~「めんの始まりを探る」
後漢では、麺は小麦のことだった。小麦粉製品は餅と呼ばれていた。
北魏末期には餅(めん類)の部類として水引やハウトンの製法が出てくる。
宋代(978~1275)には湯餅類(めん類)は麺と記述。
Aでは『漢書』についての記述を見つけられなかった。
A.19頁 先行する文献としてB、Cなどが紹介されている。
B.19頁~「麺のふるさと中国」
・前漢時代にできた中国最初の方言辞典である『方言』とおなじく前漢時代の
字書である『急就編』に餅の文字があらわれる。してみると、紀元前後の
時代にはコムギ粉でつくった食品がよく食べられるようになり、文字まで
つくられたことがわかる。(28頁)
CもA、Bと似た記述。
インターネットで「漢書×うどん」で検索すると「漢書」の百官表にある記述
「小府屈有湯官、主餅餌買餅」を引用して「中国のうどんの始まりが
だいたい200年前の漢時代とみてよかろう」とする。出典はD189頁
「うどん」の項。
E.漢書「百官公卿表」は巻之19だが、発見できず、依頼者が探してみる
とのこと。
以下の資料に掲載の表は漢書の「百官公卿表」をもとに作成した表。
F.604~609頁「職官表」
G.10~14頁「前漢職官表」
「小府」に「湯官令」という職名はある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
依頼者は奥村氏のめんについての著書に記述されていたと記憶しているとのこと。
- NDC
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- 衣食住の習俗 (383)
- 中国 (222)
- 参考資料
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- A.日本めん食文化の1300年(38380/O25)
- B.麺の文化史(B7/I53/1)
- C.つるつる物語(3838/I6)
- D.日本大百科全書3(0310/N4/1-3)
- E.和刻本正史漢書1(2220/W7/1-3)
- F.漢書 下巻(2220/K23/1-3)
- G.中国古典文学大系13(9280/C3/1-13)
- キーワード
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- うどん
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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(関連情報)
国立国会図書館レファレンス協同データベース事業サポーター様より、
次のような情報をお教えいただいた。
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下記の全文データベースで検索してみました。
新漢籍全文 漢籍電子文獻資料庫 中央研究院・歴史語言研究所
http://hanchi.ihp.sinica.edu.tw/ihp/hanji.htm
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史/正史/漢書/表 凡八卷/卷十九上 百官公卿表第七上/段1160..[底本:王先謙漢書補注本]
少府,秦官,掌山海池澤之稅,以給共養, 有六丞。屬官有尚書、符節、太醫、太官、湯官・・・
師古曰:「太官主膳食, 湯官主餅餌,・・・
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- 調査種別
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000160243