レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/12/12
- 登録日時
- 2016/12/19 00:30
- 更新日時
- 2017/01/04 14:04
- 管理番号
- 1000000903
- 質問
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解決
沖縄戦後、米軍からの衣食住の無償配給の代わりに、義務的な労働があったのかを知りたい。
- 回答
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以下の資料から義務的な労働があったことがわかった。
①
『沖縄県の百年』(金城 正篤 [ほか] 著、山川出版社、2005.3)
p236-238 「ゼロからの出発」の項目で、p236 「収容所では、衣食住は米軍の無償配給にたよるしかなかった。ただし、まったくの無償というわけではなく、米軍から任命されたメイヤー(市長)やCP(民警)の指示にしたがって集団作業にでていかなければ配給はもらえなかった。作業は弾薬運搬や飛行場や軍用道路の工事が主であった…婦人たちは作業班をくんで郊外の畑に芋堀りにいった…」の記述がある。
②
『沖縄の証言 上』(沖縄タイムス社 編・刊、1971.5)
p79-84 「収容所」の項目で、p81-82 「メアーの下には社会事業、農務、労務、衛生と班別に一応の行政組織ができて、班長が任命された。社会事業班は米軍配給品の管理、農務班は農耕地の整理、植えつけ、農器具の収集と収穫、労務班は米軍および各班からの労務提供要求に対する人員割り当て、資材運搬と集荷、公共建物の建設、衛生班は蚊やハエを撲滅するため便所やミゾの管理などを担当した。米軍の命令はメアーあるいは、チーフから班長を通して各班に伝えられた。朝九時になると、命令通りに各戸から作業員が出て、清掃、開墾などの作業をさせられた。作業をおこたると、配給停止の罰を科された。」の記述がある。
p83 「…カンヅメのあきカンに味噌汁の一ぱい、握りめし一つの朝食をすませると、作業班が編成されて米軍の作業に出かけるのだった。」の記述がある。
③
『戦後沖縄の歴史』(儀部 景俊 [ほか] 著、日本青年出版社、1971.8)
p75-79 「4 収容所のなかでのたたかい」の項目で、p76-77 「…アメリカ軍は市長をよびつけて『明日からは、病人、妊産婦をのぞく、十六歳以上六十歳以下の男女は全員、作業に出すように』と命令しました。…ところが当日は一四人の無届欠勤者があったので、アメリカ軍は二万人もいた住民のすべてにたいして食糧配給を停止します。」の記述がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 軍事施設.軍需品 (395 8版)
- 日本史 (210 8版)
- 労働経済.労働問題 (366 8版)
- 参考資料
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- 1 沖縄県の百年 金城/正篤 [ほか]∥著 上原/兼善∥著 山川出版社 2005.3 K206/O52 p236-238
- 2 沖縄の証言 上 沖縄タイムス社∥編 沖縄タイムス社 1971.5 K207/O52/1 p79-84
- 3 戦後沖縄の歴史 儀部 景俊[ほか]∥著 安仁屋 政昭∥著 日本青年出版社 1971.8 K207/G42 p75-79
- キーワード
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- 米軍
- 無償配給
- 義務的労働
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000203575