レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/03/27
- 登録日時
- 2008/11/13 02:11
- 更新日時
- 2008/11/21 18:16
- 管理番号
- 埼熊-2008-003
- 質問
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未解決
聖徳太子が著したといわれる「未然本紀」の現代語訳、もしくはそれに近いものを探している。
- 回答
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「未然本紀」の現代語訳に類する資料は見つからなかった。聖徳太子の著作としては、否定されているようである。
原文は、『続神道大系 論説編 先代旧事本紀大成経 4』に所収。p277-289「大成経69巻 未然本紀」にあり。(漢文)底本は武田本。
- 回答プロセス
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『国書総目録』によると、「未然本紀」は、「聖徳太子日本国未然本紀」。別名「聖徳太子未来記」「日本国未来記」「未来記」「未然本紀」ともいう。写本・版本あり、活字本なし。
以下の資料では、聖徳太子の著作としては、否定されているようである。
『聖徳太子の本』 「旧事本紀大成経」「太子未来記」「日本国未来記」についての記述あり。
『中世日本の予言書・未来記を読む』 「聖徳太子未来記」の記述あり。
小峯和明「「聖徳太子未来記」とは何か」(『歴史読本 1996年12月号』p134-140)
和田英松「聖徳太子未来記の研究」(『史学雑誌 第32編3号』)
『旧事大成経に関する研究』 「未然本紀」を偽書とした「未然本紀和解」(円海著)の記述の紹介が散見される。
『聖徳太子事典』 「潮音海道と永野采女の偽作」という記述あり。
『神道大系 古典編8 先代旧事本紀』 解題に「大成経」についての記述あり。
『「先代旧字本紀」考』p15 「『旧事記』の72巻本が「先代旧字本紀大成経」のこととあり。略して「「旧事大成経」。江戸中期、釈潮音と永野采女」が刊行」という記述あり。
「未然本紀」の記述がなかったもの
『旧事記訓解 白川家 30巻本』 「未然本紀」の巻なし。
『先代旧事本紀 訓注』『天理図書館善本叢書 41 先代旧事本紀』『続日本古典全集 7 先代旧事本紀 旧事記直日』『異端日本古代史書の謎』
- 事前調査事項
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《NDL-OPAC》を〈未然本紀〉で検索すると、「先代舊事本紀」が出てくる。
《埼玉県立図書館蔵書検索システム》を《先代舊事本紀》で検索すると、結果が32件表示される。
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 著作.編集 (021 9版)
- 参考資料
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- 『続神道大系 論説編 先代旧事本紀大成経 4』(神道大系編纂会 1980)
- 『国書総目録』(岩波書店 1990)
- 『聖徳太子の本』(学習研究社 1997)
- 『中世日本の予言書-未来記を読む』(岩波書店 2007)
- 『歴史読本 1996年12月号』(新人物往来社)
- 『史学雑誌 第32編3号』(山川出版会)
- 『旧事大成経に関する研究』(国学院大学内宗教研究室 1952)
- 『聖徳太子事典』(柏書房 1997)
- 『神道大系 古典編8 先代旧事本紀』(神道大系編纂会 1980)
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『「先代旧事本紀」考』(ルーツの会 1987)
- キーワード
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- 日本-歴史-古代
- 聖徳 太子(ショウトク タイシ)
- 未然本紀
- 著作
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- その他
- 内容種別
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000048913