レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年05月12日
- 登録日時
- 2017/12/10 09:43
- 更新日時
- 2018/04/01 15:34
- 管理番号
- 神戸図-1361
- 質問
-
明治・大正・昭和期の神戸市立図書館にあった「婦人閲覧室」について、以下のことを知りたい。
1.婦人閲覧室、女子閲覧室と、他の閲覧室(普通閲覧室、大閲覧室、一般室の閲覧室、児童用の閲覧室)などの各閲覧室の面積や席数、設置場所
(1、 2階など)。
2.婦人席(明治44年~) 婦人閲覧室(大正10年~)、女子閲覧室(昭和41年~)は、最終的に何年頃まで開室していたのか。
3.1、2の回答を掲載していた資料名
- 回答
-
「婦人閲覧室」の変遷は大きく以下のようになります。
1911(明治44) 相生町旧市庁舎にて開館
『神戸市立圖書館四十年史』p.15
- 閲覧室は階上の特別閲覧室に40名、階下の普通閲覧室が100名、同じく婦人閲覧室が15名、これが収容力であった- とあり、広さの明記なし
『神戸市立圖書館 60年史』写真21 相生橋時代館舎復元平面配置図(明治44年)と『神戸市立圖書館100年史』p.14 初代の館舎復元平面配置図
1階に「婦人席」の名前が見える
1921(大正10) 大倉山へ移転
『神戸市立圖書館四十年史』p.17
〔閲覧室とその定員〕
普通閲覧室161坪53 75人(この閲覧室は従来約500名の収容力があったが、現在は一部分開架圖書室(約40坪となっている。)
特別閲覧室20坪75 50人
指定閲覧室7坪 12人
児童閲覧室12坪97 38人
『神戸市立図書館60年史』写真24 新築神戸市立図書館平面配置図(大正9年) によると
1階玄関横の受付を挟んで「婦人閲覧室七.五」がある。(七.五は坪数)
1966(昭 和41) 新館完成(鉄筋コンクリート3階建 現在なし)
『神戸市立図書館60年史』 新館略図面(昭和41年)によると、2階に 「女子閲覧室」があったことがわかる。広さの明記はなし
p.47
- 婦人閲覧室は開設当初より、現在の新聞閲覧室にあった。その東側が特別閲覧室となっていた。図書館法が成立して、入館料が無料となったた
め、特別閲覧室の必要がなくなり一般席となった。婦人席は階上大閲覧室西側一部に設けられ、新館が増設されてその2階も婦人席となった。 -
『書燈:神戸市立図書館報』No.111 昭和42年11月 「新閲覧室の 増築について」の中で、
- 閲覧室を男女別にするかどうかの議論はあったが、結局2階を婦人閲覧室に して、1、3階は一般閲覧室とする- という内容の記事がある
『神戸市立図書館案内』1978 p.10「図書館平面図」 には、新館2階に「婦人席」があり。翌年の1979版には記載なし
1980(昭 和55) 新中央図書館完成
『神戸市立圖書館100年史』p.60 新中央図書館平面配置図 婦人閲覧室なし
以上のことから、「婦人閲覧室」については、次のような流れになると思われます。
明治44年の旧庁舎での開館時には、15名収容の「婦人席」が1階に設けられていた。その後、大正10年に現在の場所に移転した際にも、1階に「婦人閲覧室」 (広さ7.5坪)があった。昭和41年、新館完成時に2階に「女子閲覧室」を設けるも、昭和53年から54年にかけて廃止された。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
『神戸市立図書館四十年史』昭和25(1950)年11月
『神戸市立図書館60年史』神戸市立図書館編・発行 昭和46(1971)年3月
『神戸市立図書館100年史』神戸市立中央図書館編・発行 2012年3月
- NDC
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- 各種の図書館 (016)
- 参考資料
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神戸市立図書館. 神戸市立図書館四十年史. 神戸市立圖書館, 1950.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002849454-00 -
神戸市立図書館/編 , 神戸市立図書館. 神戸市立図書館60年史. 神戸市立図書館.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I014509413-00 -
神戸市立図書館100年史編集委員会 編 , 神戸市立中央図書館. 神戸市立図書館100年史. 神戸市立中央図書館, 2012.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023555590-00 - 書燈
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神戸市立図書館. 神戸市立図書館四十年史. 神戸市立圖書館, 1950.
- キーワード
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- 神戸市立図書館
- 閲覧室
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000226155