レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20181227
- 登録日時
- 2019/08/20 00:30
- 更新日時
- 2019/08/20 00:30
- 管理番号
- 1003481
- 質問
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解決
戦前、沖縄本島南部にカラスは生息していたか。
- 回答
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以下の資料①、②より南部には古くからカラスがいたと考えられる。また、③、④、⑤より古典文学にも登場していることがわかる(ただし、⑤大川敵討の記述は詩的表現である)。⑥より時代や地域の特定はできないものの、豚舎にも出入りしていたことがわかる。
①
『南島考古 第28号』(沖縄考古学会/[編] 沖縄考古学会 2009.5)
pp.1-17「港川フィッシャー遺跡について」(小田静夫/著)
p.9-10「7.動物化石」のp10「②具志頭村教育委員会の調査」で「出土した脊椎動物化石は…鳥類ではハシブトガラス…」と記載されている。
②
『中部・南部琉球の上部更新統産鳥類化石群, 及びその現世鳥類相に対する意義』(松岡廣繁/著 1999)
p325に「今日中部琉球と宮古に分布するリュウキュウハシブトガラスと…化石群中に共存するので…」と記載されている。
③
『沖縄古語大辞典』(沖縄古語大辞典編集委員会/編 角川学芸出版,角川グループパブリッシング(発売),デジタルパブリッシングサービス(印刷・製本) 2011.9)
p217に「がらす」という項目でカラスについての説明が記載されている。
④
『南島歌謡大成 沖縄篇 上 Ⅰ』(外間 守善/編,玉城 政美/編 角川書店 1980.4)
p143「139 マーダニ祈願のお崇べ(東村平良)」の中に「からしん うしぬきて(鴉も押し退けて)」と記載されている(東村の事例)。
⑤
『校註琉球戯曲集』(伊波 普猷/編著 復刻版 榕樹社 1992.11)
pp.303-452「大川敵討」の中、p377に「いや、烏(がらす)よも女(ゐなご)。」と記載されている。
⑥
『沖縄の豚と山羊 -生活の中から-』(島袋 正敏/著 ひるぎ社 1989.1)
p60に「開放的な豚舎は、ガラサー(リュウキュウハシブトガラス)が餌を求めて常に出入りする。」と記載されている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 南島考古 第28号 (p.1-17)
- 沖縄古語大辞典 , ISBN 4-04-622821-5 (p.217)
- 南島歌謡大成 Ⅰ (p.143)
- 校註琉球戯曲集 (p.303-452)
- 沖縄の豚と山羊 (p.60)
- 沖縄大百科事典 下 ナ?ン (p213 ハシブトガラス)
- キーワード
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- カラス
- 生き物
- 動物
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000260315