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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000259808
提供館
(Library)
京都府立京都学・歴彩館 (2110022)管理番号
(Control number)
京歴-450
事例作成日
(Creation date)
2018年09月22日登録日時
(Registration date)
2019年08月05日 14時00分更新日時
(Last update)
2019年08月06日 09時34分
質問
(Question)
京都府立京都学・歴彩館所蔵の東寺百合文書(とうじひゃくごうもんじょ)は、全部で94箱あると聞いた。100箱ではないのか?
回答
(Answer)
当館で所蔵している東寺百合文書の保存箱のうち、国宝に指定されているのは94箱である。
百合文書の「合」とは、『日本国語大辞典 5』(①)p.186「合」の項によると「箱、椀など、ふたのある容器を数えるのに用いる」助数詞であり、百合とは百箱を意味する。

『国史大辞典 10』(②)pp.103-105「東寺文書」の項で、東寺百合文書を含め、東寺に伝わる文書について解説されている。この解説で、東寺百合文書は「百」というものの94箱であり、もともと百箱寄進されたものか、94箱を百箱と称したものか、現在ではそれを確認することはできない、としている。

『東寺百合文書を読む:よみがえる日本の中世』(③)p.6「加賀百万石前田候寄進の桐箱」には、当館に譲渡された94箱のうち、1箱は桐箱ではなく、モミの木を材料としていることが書かれている。

また『東寺文書十万通の世界:時空を超えて』(④)のp.75によると、桐箱93箱のうち1箱は、他の92箱とはまったく別のものが仮に蓋として用いられているという。

同じく④のp.75には、昭和42年に東寺から当館へ94箱の東寺百合文書が譲渡される際に、100箱に足りない6箱分について、東寺で同じ大きさの桐箱を新しく作って当館へ寄進されたことが書かれている。この6箱は国宝には指定されていない。

元・京都府立総合資料館の古文書課長で摂南大学名誉教授の上島有氏の記事「再読!91歳上島有(うえしまたもつ)さんの東寺百合秘話⑧ 大般若経6合と文書箱94合」(⑤)
によると、東寺には当館に移った東寺百合文書94箱とは別に、前田綱紀によって寄進された桐箱に入った大般若経6箱が残されており、東寺百合文書が入った桐箱の蓋の裏と、大般若経の入った箱の底の裏には、ともに同一と思われる筆跡で貞享2(1685)年に前田綱紀により寄進されたことが記されている。そのため、当館が所蔵する94箱の東寺百合文書と、東寺に残る6箱の大般若経の箱を合わせて100箱であるとする説を紹介している。
http://hyakugo.kyoto.jp/hyakuwa/hyakugo_hiwa_8
(最終確認日:2019-7-13.)

ただし、前出の『東寺文書十万通の世界:時空を超えて』(④)のp.77に掲載の図版を確認すると、当館所蔵の東寺百合文書の桐箱の蓋の裏面には、寄進を受けた東寺の僧が記した「百合之内」という文字があり、東寺の大般若経の桐箱の底の裏面には「六合之内」という文字がある。

東寺百合文書については、当館「東寺百合文書WEB」の「東寺百合文書とは」のページ(⑥)に解説がある。それによると、東寺百合文書は、京都の東寺に伝えられた日本中世の古文書で、8世紀から18世紀までの約1千年間にわたる膨大な量の古文書群である。その数はおよそ2万5千通に及ぶ。

加賀藩の第5代藩主だった前田綱紀が百個の桐箱を文書の保存容器として東寺に寄附し、その後はこの箱に納められて伝えられてきたことから、「東寺百合文書」と呼ばれるようになった。

昭和42年(1967年)に京都府が東寺から購入したもので、史料的価値がとても高いということで、平成9年(1997年)には国宝に指定されている。
http://hyakugo.kyoto.jp/about/top
(最終確認日:2019-7-13.)

平成27(2015)年にはユネスコ「世界の記憶」(「世界記憶遺産」)にも登録されている(⑦)。
http://hyakugo.kyoto.jp/kioku_isan/top
(最終確認日:2019-7-13.)

東寺百合文書の概要については、文化庁の「国指定文化財等データベース」(⑧)でも見ることができる。
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/index_pc.html
(最終確認日:2019-7-18.)
回答プロセス
(Answering process)
国史大辞典(②)や東寺百合文書に関する資料③④などから、関連する情報を調べた。
当館の「東寺百合文書WEB」を確認し、関連する情報が記載された記事⑤⑥⑦を確認した。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本史  (210)
参考資料
(Reference materials)
① 日本国語大辞典第二版編集委員会,小学館国語辞典編集部編.日本国語大辞典 5.小学館,2009. (当館請求記号:||813.1||N71||5)
② 国史大辞典編集委員会編.国史大辞典 10.吉川弘文館,1989. (当館請求記号:||210.033||Ko53||10)
③ 上島有[ほか]編.東寺百合文書を読む:よみがえる日本の中世.思文閣出版,1998. (当館請求記号:||210.4||To27||)
④ 東寺宝物館編.東寺文書十万通の世界:時空を超えて.東寺宝物館編,1997. (当館請求記号:||210.4||To27||)
⑤ 「東寺百合文書WEB」内「百合百話」記事「再読!91歳上島有(うえしまたもつ)さんの東寺百合秘話⑧ 大般若経6合と文書箱94合」
⑥ 「東寺百合文書WEB」内「東寺百合文書とは」のページ
⑦ 「東寺百合文書WEB」内「ユネスコ世界記憶遺産」のページ
⑧ 「国指定文化財等データベース」
キーワード
(Keywords)
東寺百合文書
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000259808解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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