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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000242981
提供館
(Library)
広島県立図書館 (2110011)管理番号
(Control number)
広県図20180006
事例作成日
(Creation date)
2018年07月30日登録日時
(Registration date)
2018年09月27日 13時53分更新日時
(Last update)
2018年10月09日 10時17分
質問
(Question)
 明治初期に広島にあった「遷喬舎(せんきょうしゃ)」という教育機関について,入学条件,学費等の諸費用,修学期間,入学・卒業者名等について知りたい。また,語学教育のため,イギリス人で医師資格を持つジャイという人物が採用されているが,この人物についても詳しく知りたい。また,ジャイは師範学科においても語学を教えていたか。
回答
(Answer)
『広島県大百科事典 上巻』(参考資料①)
 p.797 遷喬舎
  遷喬舎の概要について記載されている。「遷喬社中規則」の概要等について触れられている。卒業生については,「生徒数は明らかでないが,首席で卒業した西村益三(のち尾道市長となる)が,(略)」との記述あり。

『広島県史 近代1』(参考資料②)
 p.538-539 就学奨励
  p.538 「このため,明治六年以降,私塾などの統制を強化する一方,その教師を遷喬社に入れて正科を学ばせ,新設の小学校教員とし,(略)」

 p.562-563 広島県の教員養成
  遷喬舎について,記述あり。修学期間については,p.562に「明治六年四月,遷喬舎内へ小学校師範校を設け,師範生徒一八〇人を入校させて四か月で小学科目を教授することにし,(略)」との記述あり。
  また,ジャイについては,p.562-563に「遷喬舎は前年[明治五年]五月,(略)英人教師ゼームス・ジャイを招いて旧藩校修道館において語学・意味学を教授した私立の英学校で,(略)」とあり。

 p.1197-1198 民間出身の漢学者
  遷喬舎の設立者土井百穀について記述あり。

『広島県教育八十年誌』(参考資料③)
 記述篇p.28-50 本県における教員養成八十年
  p.29 遷喬舎の概要について記述あり。

 資料篇p.144-150 学制頒布五十年(大正十一年)「山内北村教育回顧録」の中から
  p.145-146に遷喬舎関連の記述あり。

『広島市学校教育史』(参考資料④)
 p.153-155 藩校の再編と師範教育
  ジャイについては,次の記述あり。
  p.153「広島では,明治五年五月に(略)私立遷喬舎を設け,イギリス人教師を雇い語学・意味学を教授することにした(略)。外務省の記録では,(略)イギリス人ジャイ(J.Jay)を月給二五〇円で半年間語学教師として雇い入れ,(略)ジャイの広島赴任を報じた新聞記事によれば,ロンドン医学校の出身であり免許状を持ち,学芸にも通じていたという。夫人と子供三人で広島入りをした。」

  修学期間については,次の記述あり。
   p.154 「およそ四か月で小学教則の講習をなすことにした〈『広島県史』近代現代資料編3〉。」
   p.154-155「『文部省年報』によると,「(略)四五ヶ月ニシテ卒業ニ至ル者ニ仮免状ヲ渡ス」〈『文部省第二年報』〉とあって,(略)」

  学費については,次の記述あり。
  p.154 「五学科に共通して入門料は不要,寄宿料は白米一斗五升,金二五銭であったが,月謝金は師範学科が最も高く三七銭五厘であり,最も低い習字科は一〇銭であった〈「県布第三七二号」〉。」
      
『文部省第二年報 明治7年』(参考資料⑤)
 文部省第二年報附録
  p.216-221 広島県学事年報
   修学期間について,つぎのとおり記述あり。
   p.217-218 教員養成ノ法
    「成丈ケ小学教則ニ照シ教科ヲ定メ(略)四五ヶ月間ニシテ卒業ニ至ル者ニ仮免状ヲ渡ス」

『広島百年』(参考資料⑥)
 p.212-215 遷喬舎
  学費については,次の記述あり。
   p.213 「入謝金は一歩。月謝は一両。寄宿生は別に月米一斗五升と一歩二朱を納めた。(略)このころはまだ円と両の共存時代。(略)米価で換算すると,入学金七百五十円,月謝三千円,寄宿舎代千二百円足らずだ。」

  卒業生については,次の記述あり。
   p.215 「静学館長の伊藤国次も遷喬舎の卒業生なら,日本海運界の大立物,山科礼蔵もここの出だ。」

 このほか,次の資料にも遷喬舎に関する記述がある。

『碑中の人:土井百穀を偲ぶ』(参考資料⑦)
 p.36-41 遷喬舎創設
 p.42-43 短い校史

『明治前期中学校形成史 府県別編2 環瀬戸内海』(参考資料⑧)
 p.6-7 広島遷喬舎

 また,インターネットでは次の情報を入手することができる。(最終確認日:平成30年10月9日)
 『英学史研究』1981巻(1980)13号
  p.19-27「広島外国語学校・英語学校 (Ⅰ)」定宗一宏
   p.19-20 広島外国語学校の前身―遷喬舎
    遷喬舎の概要や卒業生である西村益三,田口謙吉について触れています。
  https://www.jstage.jst.go.jp/article/jeigakushi1969/1981/13/1981_13_19/_article/-char/ja

 『英学史研究』1982巻(1981)14号
  p.155-165「広島外国語学校・英語学校 (Ⅱ)」定宗一宏
  遷喬舎についての記述はない。
  https://www.jstage.jst.go.jp/article/jeigakushi1969/1982/14/1982_14_155/_article/-char/ja/

 なお,入学の条件を明記した資料は,見付からなかった。

 また,ジャイについては,師範学科で語学を教えていたかについて書かれた資料は見付からなかった。詳細な人物像についても,次の資料も調査したが,関連する記述は見付からなかった。
 『お雇い外国人 5 教育・宗教』(参考資料⑨)
 『お雇い外国人 9 医学』(参考資料⑩)
 『来日西洋人名事典』(参考資料⑪)
回答プロセス
(Answering process)
 『広島県史』,『新修広島市史』等の基本的な資料を調査した。また,事前調査事項に挙がっている資料の参考文献を中心に調査した。
事前調査事項
(Preliminary research)
『広島県史 近代現代資料編3』(参考資料⑫)
 p.65-71 遷喬舎の規定や規則など,遷喬舎関係の資料あり。

『廣島縣教育小史』(参考資料⑬)
 p.12-16 遷喬舎
  遷喬舎の概要について記述あり。生徒募集の広告文,規則の掲載あり。

『新修広島市史 第4巻』(参考資料⑭)
 p.394-395 遷喬舎
  遷喬舎の概要について記述あり。学費についてはp.394に「最初は語学・意味学を教授し,入謝金壱分,月謝一両などと規定された(略)」とあり。

『日本師範教育史の構造:地域実態史からの解析』(参考資料⑮)
 p.26-29 藩校の再編成
  遷喬舎の概要,規定,ジャイ,学費,修学期間等について記述あり。
NDC
教育史.事情  (372 9版)
参考資料
(Reference materials)
① 中国新聞社/編集 , 中国新聞社. 広島県大百科事典 上巻. 中国新聞社, 1982.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000039780-00  (p.797遷喬舎)
② 広島県 編 , 広島県. 広島県史 近代 1. 広島県, 1980.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001458889-00  (p.538-539就学奨励,p.562-563広島県の教員養成,p.1197-1198民間出身の漢学者)
③ 広島県教育委員会事務局調査課/編 , 広島県教育委員会事務局調査課. 広島県教育八十年誌. 1954.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I074291596-00  (記述編p.28-50本県における教員養成八十年,資料編p.144-150学制頒布五十年(大正十一年)「山内北村教育回顧録」の中から)
④ 広島市教育センター/編 , 広島市教育センター. 広島市学校教育史. 広島市教育センター, 1990.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I069860415-00  (p.153-155藩校の再編と師範教育)
⑤ 文部大臣官房文書課/編 , 文部省. 文部省第二年報 明治7年. 芳文閣出版部, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I074420112-00  (p.216-221 広島県学事年報)
⑥ 毎日新聞社. 広島百年. 毎日新聞社, 1968.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001113682-00  (p.212-215遷喬舎)
⑦ 井上清 著 , 井上, 清, 1918- 郷土史家. 碑中の人 : 土井百穀を偲ぶ. 井上清, 2000.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002950121-00  (p.36-41遷喬舎創設,p.42-43短い校史)
⑧ 神辺靖光 著 , 神辺, 靖光, 1929-. 明治前期中学校形成史 府県別編2 (環瀬戸内海). 梓出版社, 2013.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024174420-00 , ISBN 9784872626384 (p.6-7広島遷喬舎)
⑨ 重久‖篤太郎. お雇い外国人 5. 鹿島出版会, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000039688-00
⑩ 石橋‖長英 , 小川‖鼎三. お雇い外国人 9. 鹿島出版会, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000039692-00
⑪ 武内博 編著 , 武内, 博, 1933-. 来日西洋人名事典 増補改訂. 日外アソシエーツ, 1995.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002394512-00 , ISBN 4816912770
⑫ 広島県. 広島県史 近代現代資料編 3. 広島県, 1976.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001231331-00  (p.65-71)
⑬ 廣島縣内務部学務課/[編] , 廣島縣内務部学務課. 廣島縣教育小史. 廣島縣内務部学務課, 1922.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I074184090-00  (p.12-16遷喬舎)
⑭ 広島市役所/編修 , 広島市. 新修広島市史 第4巻. 広島市役所, 1958.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I021141349-00  (p.394-395遷喬舎)
⑮ 三好信浩 著 , 三好, 信浩, 1932-. 日本師範教育史の構造 : 地域実態史からの解析. 東洋館出版社, 1991.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002097612-00 , ISBN 4491008248 (p.26-29藩校の再編成)
キーワード
(Keywords)
遷喬舎
英学校
英語学校
師範学校
教員養成
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
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