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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000235466
提供館
(Library)
県立長野図書館 (2110021)管理番号
(Control number)
県立長野-18-011
事例作成日
(Creation date)
2018年4月16日登録日時
(Registration date)
2018年05月08日 10時43分更新日時
(Last update)
2018年05月24日 13時11分
質問
(Question)
小林一茶、夏目漱石、小川芋銭による『三愚集』の表紙に描かれている人物は小林一茶であるか。また、その人物の横に烏とカタツムリが描かれているが、人物が小林一茶だった場合、表紙を描いた小川芋銭はなぜそれらを描いたのか。
回答
(Answer)
1.表紙の人物は小林一茶であると思われる。
当館所蔵の『三愚集』小林一茶 句 夏目漱石 書 小川芋銭 画 秋元梧楼 編 単独舎 1992【N913/973】の付録『「三愚集」解題』北畠健 単独舎 1992(ページ付なし)「1.三愚集の成立について」の中に下記の一文を確認。
「表紙には芭蕉布を用ひ、その上に漱石さんが三愚集と書きその右方へ芋銭さんが芭蕉翁と烏が回答されてゐる俳画を描き」注8「表紙に芭蕉を描く」は、「一茶」の誤り。

2.小川芋銭がなぜ烏とカタツムリを描いたのかについて、具体的回答は得られなかった。
回答プロセス
(Answering process)
1.当館所蔵の『三愚集』表紙にて人物と烏、カタツムリを確認。付録『「三愚集」解題』より、俳誌『みつうみ』第3号 茨城県南俳句連盟本部 秋元梧楼 1952「明治俳壇を窺ふ(六)夏目漱石君」の引用(一部略)にて、表紙の人物が小林一茶であると確認した。
『「三愚集」改題』は北畠健個人サイト「小川芋銭研究」にある「芋銭研究」の「三愚集について」より閲覧可能。
俳誌『みつうみ』について、当館所蔵なし。「国立国会図書館デジタルコレクション」「CiNii」にもヒットがなく、現物の確認ができなかった。

2.当館OPAC「CiNii」「国立国会図書館サーチ」にて「三愚集」「小林一茶」「小川芋銭」をキーワードに検索。
「三愚集について漱石と一茶と芋銭」熊坂敦子『国文学解釈と鑑賞』第21巻12号 至文堂 1956 p70~p71
p71「芋銭と一茶の関係は、芋銭の一茶に関する評論や随筆、或いは一茶像に感じられ、その生立ちと句風からも、肯定出来る。」

この一文より小川芋銭の評論、随筆について検索。当館所蔵の以下を確認したが回答は得られなかった。その他小川芋銭の評論、随筆のヒットなし。

「一茶の家」「一茶終焉の家」小川芋銭 『早稲田文学』第246号 早稲田文学社 東京堂 1926 p96~p101【N913/208-1】
 p96「一茶の家」は小川芋銭による俳諧画。
 p101「一茶終焉の家」と題し以下の文が掲載。
「柏原の町は想像したるより小奇麗にて、當時驛路としても決して貧弱なるものにあらざりしこと、今のさまにても知られたり○此畫の土藏は一茶災餘の假居なりしも、ついに終焉の住居とはなりたるなり○豆腐店一茶屋の裏にて奥信濃の蕭條たる風景に圍まれしょんぼりと立ちたる姿、一茶の像をも思ひ合せて陰鬱さ限りなし。」

質問者には参考になる資料を紹介して回答とした。
「一茶の動物の句」小林千草 『学海』第6号 上田女子短期大学国語国文学会 1990 p65~p73
p65より、一茶は動物に関する句が総数の約3割であり、数値的にも「動物を詠んだ句が多い」と記載あり。またp65表‐1より、動物、鳥類、魚類、虫に関する句の合計5899句のうち、鳥類は2671句あり、表‐2より、動物に関する句の中で鳥類が一番多いとしている。またp66表‐3より、虫の句の中で蝸牛は63句あるとしている。
一茶の動物の句」は「CiNii論文PDFオープンアクセス」よりPDFで閲覧可能。

玉城司「長野市公文書館開館五周年記念講演 カラスをめぐる風雅‐芭蕉・蕪村・一茶の世界-」『市誌研究ながの』 第20号 長野市総務部庶務課長野市公文書館 長野市 2017 p1~p16
p15「一茶は二〇〇〇〇句読んだと言われていますけれども、二〇〇〇〇句の中で、カラスを読んだ句が一〇〇近くあると思います。」

『小林一茶なぞ・ふしぎ旅』 山本鉱太郎 著 崙書房出版 2013【N913/1282】第四章 一茶余題 なぜ小動物が多い一茶の句p240~p241
「やはり北国生まれの一茶は子供の頃より小動物が好きで、それによせる限りない愛情はホンモノだと思う。一茶は親鸞の説く浄土真宗の熱烈なる信者で、幼いものや弱いものへの慈しみの気持は人一倍強く、寂しくなると、うそいつわりの無い無邪気な小動物たちと対話したと思われる。」

その他調査資料
『一茶全集』 第1巻 信濃教育会 編 信濃毎日新聞社 1979【N913/352/1】
『小林一茶 日本詩人選19』栗山理一 著 筑摩書房 1970【911/31/19】
『芭蕉、蕪村、一茶の世界 カラー版』雲英末雄 監修 美術出版社 2007【N913/1117】
『写真句行一茶生きもの句帖』小林一茶 句 高橋順子 編 岡本良治 写真 小学館 2002【N913/934】
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
小説.物語  (913 8版)
参考資料
(Reference materials)
小林一茶 [句] , 夏目漱石 [書] , 小川芋銭 [画] , 秋元梧楼 [編] , 小林, 一茶, 1763-1827 , 夏目, 漱石, 1867-1916 , 小川, 芋銭, 1868-1938 , 秋元, 梧楼, 1877-1955. 三愚集. 単独舎, 1992.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002230367-00
キーワード
(Keywords)
三愚集
小林一茶
小川芋銭
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000235466解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決