レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年02月02日
- 登録日時
- 2018/04/27 13:49
- 更新日時
- 2018/04/27 16:38
- 管理番号
- 京歴-388
- 質問
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解決
「雲錦随筆」という古典籍に、「獄門町」という地名が載っている。場所は京都府庁の西側のあたりらしい。「雲錦随筆」はどういうものか。また、獄門町が本当にあったのか知りたい。
- 回答
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①p.407により「雲錦随筆」は文久2(1862)年の出版物。
②p.16によると、著者の暁晴翁は読本作者・絵師。本名は木村明啓で、暁鐘成など別号がある。「狂歌を経て戯作の道に入り、自画自作の作品を多数残し、考証随筆や地誌をも著した。」と解説している。
「雲錦随筆」は③に所収。巻頭p.1の凡例によると、「雑学者たり、戯作者たる著者の見聞せる、萬般の奇事異聞を集録せしもの」と解説されている。pp.86-87に「獄門町」について記述あり。近衛通(出水通)西洞院西入と記載されている。
「雲錦随筆」に記載がある「獄門町」とは、④のp.601によると現在の「丁子風呂町(ちょうじぶろちょう)」にあたる。丁子風呂町は京都府庁の西側にある。
- 回答プロセス
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①で「雲錦随筆」を調べ、②で著者の暁晴翁を調べた。②には著作の一覧も掲載されている。
「雲錦随筆」をOPACで検索したところ、③に収録されていることがわかった。
「獄門町」については、④の索引にはなかったが、⑤の索引で探すと、数冊の古典籍にのっていることがわかり、該当の各巻を提供。
インターネットで検索すると、サイト⑥で、「獄門町」は現在の「丁子風呂町」と判明。あらためて④の「丁子風呂町」の項を見ると、「獄門町」の紹介あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291)
- 参考資料
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① 岩波書店. 国書総目録 第1巻 (あーお) 補訂版. 岩波書店, 1989.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002004717-00 , ISBN 4000086014 (当館請求記号:||281.033||Ko53||1) -
② 市古貞次 [ほか]編纂 , 市古, 貞次, 1911-2004. 国書人名辞典 第1巻. 岩波書店, 1993.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002290029-00 , ISBN 4000800817 (当館請求記号:||281.033||Ko53||1) -
③ 日本随筆大成編輯部編纂 , 日本随筆大成編輯部編纂. 日本随筆大成 巻2. 吉川弘文館/六合館(発売), 1927.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I065067335-00 (当館請求記号:Y||914.5||018454||) -
④ 京都市の地名. 平凡社, 1979. (日本歴史地名大系)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I065244816-00 (当館請求記号:K1||291.62||H51||) -
⑤ 総索引. 光彩社, 1969. (新修京都叢書)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I064904175-00 (当館請求記号:K0||291.62||Sh69||20) - ⑥ 「右獄(西獄)と左獄(東獄)―平家物語・義経伝説の史跡を巡る」URL: http://blog.goo.ne.jp/mitsue172/e/c2722552d82d6d25a63ffa71287f5b70 (最終確認日:2018-04-16.)
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① 岩波書店. 国書総目録 第1巻 (あーお) 補訂版. 岩波書店, 1989.
- キーワード
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- 雲錦随筆
- 獄門町
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000235050