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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000233997
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
6001030282
事例作成日
(Creation date)
2018/02/27登録日時
(Registration date)
2018年04月01日 00時30分更新日時
(Last update)
2018年04月01日 00時30分
質問
(Question)
カツオは江戸ではとても人気の魚だったと聞く。カツオはいたみやすいが、現在のような冷凍技術のない江戸時代に、江戸では、どのようにして流通させていたのか?
回答
(Answer)
江戸では、相模灘や鎌倉で獲ったカツオを、早舟や早馬で日本橋まで運び、そこから氷などで冷やすこともなく、そのまま流通させていたのではないかと思われます。
江戸時代に描かれた、初代広重『東都名所年中行事』「四月日本橋はつかつを」という錦絵にも、カツオをそのまま桶に入れた状態で運んでいる様子が描かれています。

以下の資料にそれぞれ次のような絵が載っていました。

・江戸東京博物館 デジタルミュージアム 「東都名所年中行事 四月 日本橋初かつお」(2018/02/27現在)
http://digitalmuseum.rekibun.or.jp/edohaku/app/collection/detail?id=0191220337&sk=%89%CC%90%EC%8D%4C%8F%64%2F%89%E6

・『類聚近世風俗志 : 原名守貞漫稿. 上 原名守貞漫稿』(喜田川季荘/著 国学院大学出版部 明治41年)国立国会図書館デジタルコレクション(2018/02/27現在)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1053410
92コマ目「江戸初鰹売」
桶の片側にカツオ、もう片側の桶に包丁とまな板を入れて持ち運ぶ初鰹売りの様子が描かれています。

以下の資料には、それぞれ次のような記述がありました。

・『江戸の庶民の朝から晩まで 博学ビジュアル版』(歴史の謎を探る会/編 河出書房新社 2006.11)
p.10
「なお、カツオは鮮度が落ちやすいので、昼過ぎには朝の半値以下になった。それを待って買えばいいのだが、江戸っ子だけに見栄もあって、朝のうちに買う人が多かったという。じっさい、昼過ぎに買って食べると、腹をくだすこともあったようで、『はずかしや医者にカツオの値が知れる」という川柳も残っている。』」

・『江戸っ子歳事記』(鈴木理生/著 三省堂 2008.11)
p.82 
「初鰹のコースを芭蕉は『鎌倉を生きて出けん初鰹』と、八艇櫓(はっちょうろ)の早舟(押送船)で日本橋まで運ばれてきた有様を描写したのちに、『江戸橋はくぐらぬといふ松魚(かつを)かな』と詠んでいる。なぜ活きのよい松魚が江戸橋をくぐらなかったかというと、実はそういう松魚は日本橋のたもとの魚河岸ではなく、江戸橋の手前を左折する水路、今は埋め立てられた楓川沿いにあって、今も新場橋の名に残る『新場』の魚市に運ばれたためである。
魚河岸の役割は、本来は『お城御用達』の魚を納入する場所であり、その『余り物』を市民に取り下げるのが原則であった。つまり市場とはいえ、本当の意味での『市』ではなかったのである。」
「最初の初松魚は[中略]相模灘でつかまえて、押送船で日本橋の下まで漕ぎつける。」

・『江戸ごよみ十二ケ月(ものしりミニシリーズ)』(高橋達郎/文 人文社 2007.9)
p.46
「初鰹を食べられる順序はだいたい次のようになる。まず江戸の初鰹は江戸城に献上され、将軍のもとへ。次に大名屋敷や豪商、高級料亭などが金にものをいわせて魚河岸から買い付けることになる。」

・『日本人と魚:魚食と撈りの歴史』(長崎福三/[著] はる書房 1991.4)
p.136
「江戸時代に入ってもかつおは最も重要な魚の一つであった。[中略]『刺身によく、霜降り、ナマリに作るとてよし、ナマリは夏季の賞味たり。また鰹節、鰹醤を製す』(本朝食鑑)とあり、生食がかなり行われていたようである。」


[事例作成日:2018年2月27日]
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本史  (210 8版)
漁労.漁業各論  (664 8版)
年中行事.祭礼  (386 8版)
参考資料
(Reference materials)
江戸の庶民の朝から晩まで 歴史の謎を探る会∥編 河出書房新社 2006.11 (10)
江戸っ子歳事記 鈴木/理生∥著 三省堂 2008.11 (82)
江戸ごよみ十二ケ月 高橋/達郎∥文 人文社 2007.9 (46)
日本人と魚 長崎/福三∥[著] はる書房 1991.4 (136)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2534277  (国立国会図書館デジタルコレクション - 四時交加 2巻)
キーワード
(Keywords)
鰹(カツオ)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
書誌事項調査
内容種別
(Type of subject)
その他
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000233997解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決