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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000228318
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
6001028459
事例作成日
(Creation date)
2017/11/15登録日時
(Registration date)
2018年01月15日 00時30分更新日時
(Last update)
2018年01月15日 00時30分
質問
(Question)
「鳴いて血を吐くホトトギス」という言葉の由来が載っている資料はないか。
回答
(Answer)
以下のものがあります。

<図書>
・『成語林:故事ことわざ慣用句』(旺文社 1993.9)
「鳴いて血を吐く杜鵑」(p.815)の項目には、「杜鵑は鳴いて血を吐く」を参照との表示があります。
「杜鵑は泣いて血を吐く」(p.1049)の項目には、「ほととぎすは口腔が赤く、「テッペンカケタカ」と鋭い声で鳴くので、その鳴きざまが血を吐くようだとしていう。「鳴いて血を吐く杜鵑」ともいう。」とあります。

・『動植物ことわざ辞典』(高橋秀治/著 東京堂出版 1997.9)
「杜鵑は鳴いて血を吐く」(p.201)には「ホトトギスの口の中は赤く、雄は昼も夜も特徴ある声で鳴くところからいわれる。なお、正岡子規の号は、自らが肺結核で、吐血することからつけたものであろう。」とあります。

・『万葉の花鳥風月:古代精神史の一側面』(下田忠/著 おうふう 2003.10)p.93-104
『説文解字注』や『酉陽雑俎』に見える記述や『太平御覧』に見える記述を引き、「このうち『酉陽雑俎』などの伝えるところは、杜鵑は不吉な鳥、血を吐いて死を招く鳥、という一面を語る。ほととぎすに関する伝説のこの一側面は、わが国の近代においても明治の俳人正岡子規が肺結核で喀血して以来、雅号を「子規」としたことはよく知られている。いずれにしても蜀の望帝にまつわる伝説から、中国では死者と切り離せない鳥としてほととぎすはイメージされてきたことを強烈に物語る。」としています。

・『漢詩人子規:俳句開眼の土壌』(加藤国安/著 研文出版 2006.10)p.43-45
正岡子規の漢詩「聞子規」を挙げ、「「子規」とはホトトギスのこと、杜鵑とも書く。ホトトギスは口の中が赤いので、鳴けば鳴くほど口の中が見え、まるで血を吐いているように見える。かの白居易「琵琶行」に、「杜鵑は血に啼き 猿は哀しく鳴く」とある。「琵琶行」より古い『荊楚歳時記』(梁・宋懍著、守屋美都雄訳注が東洋文庫より刊行)に引く注にも、「此の鳥、啼いて血の出づるに至り、乃ち止む」とあるが、日本人が一般的に知っているのは「琵琶行」の例である。これが「啼いて血を吐くホトトギス」の語源と考えてよいだろう。」としています。

・『山岸徳平著作集 2 和歌文学研究』(山岸徳平/著 有精堂 1971)p.392
「「ホトトギス」が血を吐く事も支那の文献に見えて居る。異苑に「此の鳥は啼いて血を出すと止めるので嘔血の事がある」とも「この鳴き声を真似ると人は血を吐いて死ぬ」とも言って居る。血に鳴く杜鵑と言ふのはこれらから来たのであらう。」としています。

<インターネット>
・工藤重矩「古今集一四八の解釈・補考―啼いて血を吐く杜鵑のことなど―」『語文研究』60号(九州大学国語国文学会 1986.6)p.1-10
http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/handle/2324/11981/p001.pdf (2017/11/15現在)
唐詩をいくつか挙げ、蜀王杜宇が死して杜鵑になったという伝説(晋代の華陽国志など)にも触れた上で、「杜鵑啼血は杜宇の蜀魂伝説と結びついて生じたことのようである。唐詩には見たとおりしばしば吐血のことが詠まれており、特に白居易の「琵琶引」は平安貴族によく読まれた作品であって、その中に「杜鵑啼血」が存することは、知識としては平安朝人にも知られていたはずということになる。」(p.2)としています。

<国立国会図書館デジタルコレクション>
・「血に啼くといふ事」『杜鵑研究』(川口孫治郎/著 東京寳文館 1916)p.94-102
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/955150(2017/11/15 現在)
こちらは、「国立国会図書館/図書館送信限定」で公開されていますので、国立国会図書館、もしくは図書館送信参加館で閲覧できます。

「図書館向けデジタル化資料送信サービス参加館一覧」はこちらから確認できます。
http://dl.ndl.go.jp/ja/soshin_librarylist.html(2017/11/15 現在)

[事例作成日:2017年11月15日]
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
語源.意味[語義]  (812 8版)
参考資料
(Reference materials)
成語林 旺文社 1993.9 (815、1049)
動植物ことわざ辞典 高橋/秀治∥著 東京堂出版 1997.9 (201)
万葉の花鳥風月 下田/忠∥著 おうふう 2003.10 (93-104)
漢詩人子規 加藤/国安∥著 研文出版 2006.10 (43-45)
山岸徳平著作集 2 山岸/徳平∥著 有精堂 1971 (392)
http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/handle/2324/11981/p001.pdf  (工藤重矩「古今集一四八の解釈・補考―啼いて血を吐く杜鵑のことなど―」『語文研究』60号(九州大学国語国文学会 1986.6))
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/955150  (「血に啼くといふ事」『杜鵑研究』(川口孫治郎/著 東京寳文館 1916))
http://dl.ndl.go.jp/ja/soshin_librarylist.html  (図書館向けデジタル化資料送信サービス参加館一覧)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000228318解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決