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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000227277
提供館
(Library)
岡山県立図書館 (2110029)管理番号
(Control number)
M17082616287277
事例作成日
(Creation date)
2017/7/14登録日時
(Registration date)
2017年12月24日 00時30分更新日時
(Last update)
2017年12月25日 00時30分
質問
(Question)
戦前、フィリピンにあった太田興業株式会社について知りたい。
回答
(Answer)
『東洋拓殖会社』p.215、『ダバオ開拓記』p.214によると、太田興業株式会社はフィリピンのマニラで雑貨商を営んでいた太田恭三郎によって、1907(明治40)年5月、同国ダバオに設立された日系マニラ麻栽培会社である。日本人の手によるダバオ開拓のはじめから基礎を築くまでに同社が果たした役割は大きく、麻栽培の他にも椰子栽培や貿易、日用雑貨販売などを営んでいた。
当初は、海興(海外興業株式会社/親会社)-海南産業(子会社)=太田興業(現地法人)-現地関係会社、といった系列関係であったが、1936(昭和11)年、親会社は海興から東拓(東洋拓殖会社)に肩替りした。

『南洋日系栽培会社の時代』p.540,543によると、戦後は「国外に本店を有する事業者の日本内における資産調査を経て、1949年8月1日ポツダム政令「旧日本占領地域に本店を有する会社の本邦内にある財産の処理に関する政令」(「在外会社令」)により」、多くの会社と共に太田興業株式会社は在外会社指定を受け、特殊整理が行われた(1949年8月1日)(原出所:柴田善雅「在外会社の処理とその分析」『大東文化大学紀要 社会科学』大東文化大学,1997,35,p.3-6)。
同社を含む南洋栽培会社のいずれもが、在外財産放棄により、国外事業資産をすべて喪失したとされる。

『ダバオ開拓記』p.683によると、1953(昭和28)年3月に古川義三(古川拓殖会社創業者)がダバオを訪問したところ、「古川拓殖や太田興業の耕地や施設は、一応フィリピン国立麻会社なるナフコで引き継いだ」が「結局荒廃に帰せしめて昔日の姿は見る影もない」様子だったという。



同社について解説している資料には以下のようなものがある。
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(1)柴田善雅『南洋日系栽培会社の時代』日本経済評論社,2005,12,615p.(617.9/シハ05/ 資料番号:0006414130)
同社を始め、マレー半島やオランダ領東インド諸島、フィリピンなど南洋で日系会社が興した栽培業を、明治から第二次世界大戦の戦後処理まで俯瞰した資料。

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(2)古川義三『ダバオ開拓記』古川拓殖,1956,693p.(292.48/2/ 資料番号:0000488502)
太田恭三郎の後にフィリピンで古川拓殖会社を組織した古川義三が1956(昭和31)年に記した図書で、太田興業株式会社については第4章(p.213-246)で、創業者・太田恭三郎については第2章(p.119-144)で当時の写真と共に詳しく述べられている。
なお、同書は図書館向けデジタル化資料送信サービス(図書館送信)でも公開されている( http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3022614 )。

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(3)宮本常一『南の島を開拓した人々』河出書房新社,2006,193p.(334.51/ミヤ06/ 資料番号:0007148026)
創業者・太田恭三郎についてp.117-146で紹介している。

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(4)今野敏彦 編著『移民史 2 アジア・オセアニア編 増補』新泉社,1996,287p.(334.4/コン94/2 資料番号:0006111595)
「太田恭三郎と初期日本人農業会社」(p.80-84)を中心に、移民という観点から解説している。巻頭に、ミンダナオ島の「ミンタルの太田恭三記念碑」、同社の「ラミー麻挽き」の写真が掲載されている。

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(5)黒瀬郁二『東洋拓殖会社』日本経済評論社,2003,316p.(335.49/クロ03/ 資料番号:0005086392)
1936(昭和11)年から同社の親会社となった東拓(東洋拓殖会社)に関する図書。「第6章 1920年代の対南米・南洋投資」の「(2)海外興業とフィリピン・南洋群島」の項(p.214-215)で対南米・南洋投資と会社の系列関係について述べられている。



また、国立国会図書館デジタルコレクションのうち、同社を中心的に扱った資料は次のようなものがある。
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(6)『比律賓太田興業株式会社事業写真帖』太田興業,刊年不明,1冊.(一般公開)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/994124

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(7)星篤比古『先駆者 ダバオ開拓の父・太田恭三郎伝』誠美書閣,1942,227p.(図書館送信限定)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1057975

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(8)『太田恭三郎氏追想録』太田興業,1937,3, 62p.(図書館送信限定)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1910172
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
工芸作物  (617 9版)
参考資料
(Reference materials)
柴田善雅『南洋日系栽培会社の時代』日本経済評論社,2005,12,615p.参照はp.540,543.
古川義三『ダバオ開拓記』古川拓殖,1956,693p.参照はp.214,683.
宮本常一『南の島を開拓した人々』河出書房新社,2006,193p.
今野敏彦 編著『移民史 2 アジア・オセアニア編 増補』新泉社,1996,287p.
黒瀬郁二『東洋拓殖会社』日本経済評論社,2003,316p.参照はp.215.
『比律賓太田興業株式会社事業写真帖』太田興業,刊年不明,1冊.
星篤比古『先駆者 ダバオ開拓の父・太田恭三郎伝』誠美書閣,1942,227p.
『太田恭三郎氏追想録』太田興業,1937,3, 62p.
キーワード
(Keywords)
太田興業株式会社
太田恭三郎
移民・植民-歴史
日本人(外国在留)
開拓-歴史
マニラ麻
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
M2017082616225187277
調査種別
(Type of search)
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
全年齢
登録番号
(Registration number)
1000227277解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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