このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000223990
提供館
(Library)
神奈川県立川崎図書館 (2120004)管理番号
(Control number)
川図17-2
事例作成日
(Creation date)
2017年04月30日登録日時
(Registration date)
2017年10月28日 13時31分更新日時
(Last update)
2017年10月28日 13時31分
質問
(Question)
巻貝のように、大きな貝殻を持つものはどのように進化したのか。また、反対に貝殻をなくしてしまった貝はいるのか。
回答
(Answer)
以下の①~⑤の資料を紹介した。

①『貝の博物誌』(佐々木猛智、東京大学総合研究博物館、2002)
→前半は貝類の基本的な分類群の概説、後半は形と機能、生息環境について、写真を交えながら解説している。
殻のない種についても言及があり、p.102には、貝殻の退化の段階とその例が紹介されている。

②『貝類学』(佐々木猛智、東京大学出版、2010)
→①と同一の著者で、軟体動物に関する専門書。p.174「貝殻の退化」において、殻をもつことのデメリットのほか、無板類以外の貝類の共通祖先は殻をもっていたと想定されるため、殻がないものは、もともとあったものが二次的に失われる方向に進化したと考えられること、殻の消失は軟体動物の多くの分類群で独立に何回も起きた現象とみなされることなどが書かれている。また、殻の退化の段階やその例についても紹介されている。

③『貝からの伝言』(佐藤武宏、松島義章、神奈川県立生命の星・地球博物館、1997)
→p.3に軟体動物の多くは殻を持っているものの、いくつかの種類では殻が退化して、殻を持っていないものもいることが書かれている。
→p.12「頭足類(イカやタコの仲間)」の項目で、オウムガイ以外の頭足類では殻が退化しているか、まったくなくなっていること、そのため、運動性が著しく向上し、海の中を自由自在に動きまわることができることなどが書かれている。
→p.37「貝類の多様化のシナリオ」では、今から6億年近く前に地球上に登場した軟体動物の殻はつくりもかたちも簡単で、あまり丈夫とはいえないようなものであり、中生代以降に、弱肉強食の海を生き延びるため、様々な形や生態を持つように多様化したと考えられることが書かれている。

④『ウミウシの大研究 「海の宝石」とよばれる生き物』(濱谷巖、PHP研究所、2013)
→p.14「ウミウシは貝がらをなくした巻貝のなかま」では、軟体動物が長い時間をかけて進化をつづけ、身を守るための貝がらをもった二枚貝や巻貝の仲間が生まれたこと、巻貝の仲間の一部は海の中で自由に動きまわるために貝がらを小さくしたり、貝がらをなくしたこと、そのひとつのグループがウミウシで、巻貝のサザエなどと親戚であることが紹介されている。
→p.15には、ウミウシの赤ちゃん(ベリジャー幼生)は貝がらをもっていて、巻貝のような姿をしているものの、成長がはじまると貝がらをぬぎすててしまうことが書かれている。また、海から陸にあがった巻貝の仲間として、ナメクジが貝がらをなくしていることも紹介されている。
→p.17 後鰓類のウミウシの仲間(裸殻翼足目)として、貝がらをもたずに水中をただよう生活をするクリオネ(ハダカカメガイ)が紹介されている。

⑤『ナメクジの言い分』(足立則夫、岩波書店、2012)
→p.71-「殻を捨てたのはなぜなのか」では、海中で殻を捨てたイカやタコ、ウミウシなど、軟体動物には殻を捨て去る進化学的な体質があり、その体質が受け継がれるのは、殻が付いていると行動がさらに鈍重になる、狭い隙間に逃げ込みにくい、生殖活動の妨げになるといった事情があるためではないかと述べている。
回答プロセス
(Answering process)
「484 軟体動物、貝類学」の書架をブラウジングし、①~⑤の図書5冊を紹介した。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
軟体動物.貝類学  (484)
参考資料
(Reference materials)
佐々木猛智 著 , 佐々木, 猛智, 1969-. 貝の博物誌. 東京大学総合研究博物館, 2002. (東京大学コレクション ; 15)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003598291-00 , ISBN 4130202154
佐々木猛智著 , 佐々木, 猛智(1969-). 貝類学. 東京大学出版会, 2010-08. (Natural history)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000074-I000592980-00 , ISBN 9784130601900
佐藤武宏,松島義章/[共]著 , 佐藤‖武宏 , 松島‖義章. 貝からの伝言 : 貝殻に残された情報から貝類の進化・環境の進化を探る. 神奈川県立生命の星・地球博物館, 1997. (ミュージアムブックレット ; 3)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I066796119-00
濱谷巖 監修 , 濱谷, 巖, 1930-. ウミウシの大研究 : 「海の宝石」とよばれる生き物 : 生態のふしぎから珍種まで. PHP研究所, 2013.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024408108-00 , ISBN 9784569783215
足立則夫 著 , 足立, 則夫, 1947-. ナメクジの言い分. 岩波書店, 2012. (岩波科学ライブラリー ; 198)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023956317-00 , ISBN 9784000295987
キーワード
(Keywords)
貝殻
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000223990解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
Twitter

このデータベースについて
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ
新着データ
最近のアクセスランキング
レファ協PickUP!