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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000218897
提供館
(Library)
国立国会図書館(National Diet Library) (1110001)管理番号
(Control number)
D170113151805
事例作成日
(Creation date)
2017/1/20登録日時
(Registration date)
2017年07月20日 00時30分更新日時
(Last update)
2017年07月20日 00時30分
質問
(Question)
初夢の一富士二鷹三茄子の続きが十まであると聞いた。十番目まであれば知りたい。
所蔵する資料から「一富士 二鷹 三茄子 四扇 五煙草 六座頭」までは確認できるが、それ以降については、確認できない。
インターネット上では「九 歌舞伎」までちらほらと見受けられるが、いずれも出典・根拠等は、確認できない。
回答
(Answer)
初夢で見ると吉夢とされる事物を列挙したことわざ「一富士二鷹三茄子」の続きが10番目まであるか調べました。
 『故事俗信ことわざ大辞典』(文献1)によると、3番までは江戸期の俳諧書などに見え、江戸時代に成立した『俚言集覧』(文献2)に収められているとありました。
 同じく文献1によると、4番から6番まで(四扇五煙草六座頭)は『俚言集覧』の自筆本では欄外にあり、「四以下を付け加えたものであろう」と推測されています。
 4番以下の別バージョン(四葬式五雪隠)についても文献3で「たぶん、物ずきがあとから加えた地口にすぎないであろう」とされています。
 7番以降9番まではインターネット上の情報でしか見つからず、そのインターネット上の情報も当方で見つけた最古のものは2005年のものでした(後述)。
 10番目以降は書籍、インターネット上、ともに見当たりませんでした。

●文献
1)佐竹秀雄、武田勝昭、伊藤高雄 編; 北村孝一 監修 故事俗信ことわざ大辞典 第2版 小学館 2012【YU7-J3525】pp.92-93
 項目「一富士二鷹三茄子」に8点の江戸期俳諧書等の用例と、『俚言集覧』の例が挙げられ「補説」として次の4つの語源説がいくつか出典名とともに挙げられています。
・「駿河の名物」:『笈埃随筆』『俚言集覧』『嬉遊笑覧』
・「駿河の国で高いもの」:『甲子夜話』
・「縁起の良い物」:『続五元集』
・「徳川家康の好物」:出典なし
 4番目以降については次の2項目が設定されています。4番目以降については「「俚言集覧」(自筆本)には、欄外に一から六まで挙げた書き込みがあるが、この形が広く使われたわけではなく、後に四以下を付け加えたものであろう。」と項目「一富士二鷹三茄子」にあります。
・一富士二鷹三茄子四扇五煙草六座頭
・一富士二鷹三茄子四葬式五雪隠

2)村田了阿 著 俚言集覽 増補 名著刊行会 1978 3冊【KF3-G40】
 「一富士二鷹三茄子」(p.168)の項目に「一富士二鷹三茄子四扇五多波姑六座頭」とあります。

3)大島建彦 [ほか] 編. 日本を知る事典. 社会思想社, 1994【GB8-G15】
 「初夢」(p.505)に「四そうろう(葬礼)に五せっちん(雪隠、便所)などとつづけていうのは、逆夢とするのだろうが、たぶん、物ずきがあとから加えた地口にすぎないであろう」

 以下、探索ポイントを説明します。

●先行するレファレンス事例
 山梨県立図書館が2008年に調べていますが、『俚言集覧』を出典とする「四扇五煙草〔多波姑〕六座頭」までのものを示しています。
・“一富士二鷹三茄子”の続きを知りたい。 - 山梨県立図書館
  http://www.lib.pref.yamanashi.jp/cgi-bin/refjirei/refs.cgi?c=common&n=10
 4番以降の続き部分については『日本を知る事典』(文献3)の記述を紹介しています。
・レファレンス協同データベース  http://crd.ndl.go.jp/reference/
「一富士二鷹三茄子」で検索すると4、5件ヒットし、『俚言集覧』の6番までを紹介しています。

●7番以降を「七丁髷、八薔薇、九歌舞伎」とする情報
 冊子のことわざ辞典類に7番以下は見当たりませんでした。
 検索エンジンのグーグルを使い、インターネット上の情報として比較的古いものに次のものを見つけました。
・一鷹 二富士 三茄子 の続きを、教えてください Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q117121681
「tiebukuro_seisikibanさん 2005/12/28 13:23:01
一富士、二鷹、三茄子、四扇、五煙草、六座頭、七丁髷、八薔薇、九歌舞伎・・・七以降は信じない方がいいよ。」
 この2005年の情報以前の用例はないか、「丁髷」、 「薔薇」、 「歌舞伎」の3語を同時に含むテキストはないか、次の検索を試みましたが、見当たりませんでした。
・Googleブックス
・青空文庫
 「丁髷」(ちょんまげ)は本多髷のこととされますが、『日本大百科全書(ニッポニカ)』によれば「この俗称は、江戸時代よりも、明治初期以降に行われた表現法」とのことです。

●7番以降を「丁髷」以外で設定するもの
 検索式「“一富士二鷹三茄子四扇五煙草六座頭七”-丁髷」で検索エンジンを検索しましたが、それらしいものは見当たりませんでした。

●他に参照したもの
・ウィキペディア
・ジャパンナレッジ   ※当館契約データベース(館内限定)

・大曲駒村 編著 川柳大辞典 高橋書店 1962 2冊【911.4-O645s-t】
・角川書店 編 図説俳句大歳時記 新年 角川書店 1973【KG346-10】pp.280-282
・森睦彦 編 名数数詞辞典 東京堂出版 1980【UR1-67】
・森睦彦 著 数のつく日本語辞典 東京堂出版 1999【UR1-G69】

・聞蔵Ⅱビジュアル (朝日新聞) ※当館契約データベース(館内限定)
・ヨミダス歴史館 (読売新聞)  ※当館契約データベース(館内限定)
・ざっさくプラス   ※当館契約データベース(館内限定)

・上原靖「一富士二鷹三茄子―俗語の考察の一例(1)-(3) 」『長野県民俗の会通信』
(126、127、129)pp.5-7、3-5、3-4(1995.3、5、9)【Z8-1432】
・小野清恒「語り伝えて 伝承の呪いの言葉一富士二鷹三茄子」
『新居浜史談』(329)pp.2-4(2003.1)【Z8-B146】
・北垣恭次郎「一富士二鷹三茄子のいはれ」『日本少年』7(3)pp.47-49(1912.3)【YA5-1533】

国立国会図書館デジタルコレクション
・「一冨士二鷹三茄子」『故事俚諺教訓物語 』森脇紫逕 著 (富田文陽堂[ほか], 1912)
【特102-576】pp.15-16 [インターネット公開(裁定)]
・「一冨士二鷹三茄子の由來」『むかしの小松 第1巻 (橋北篇)』小野寺松雪堂 著 (むかしの小松刊行頒布会 1949)【a213-3】pp.223-224 [図書館送信限定]
・「一富士二鷹三茄子」『日本故事物語』池田弥三郎 著(河出書房新社, 1958)【814.4-I243n】pp.251-253 [国立国会図書館内限定]

※【 】内は当館請求記号です。
※上記で参照したウェブサイトでURLの記載のないものは次のリンク集にあります。
・人文リンク集(国立国会図書館) http://rnavi.ndl.go.jp/humanities/jinbunlinks.php
※ウェブサイトの最終アクセス日は2017年1月17日です。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
●“一富士二鷹三茄子”についての記載あり
1.『故事・俗信 ことわざ大辞典』尚学図書 編 小学館 1982年 
2.『日本民俗大辞典』下 福田アジオ 編 吉川弘文館 2000年 4-642-01333-4
3.『これで充分ことわざ辞典』 三谷邦明 監修 日本文芸社 1999年 
4-537-07107-9
4.『故事・ことわざ辞典』新星出版社編集部 編 新星出版社 1984年 
5.『名数絵解き事典』増補改訂版 南清彦 著 叢文社 2001年 4-7947-0379-1
6.『民俗の事典』大間知篤三〔ほか〕編 岩崎美術社 1988年 
7.『忘れないで季節のしきたり日本の心』鮫島純子 絵・文 小学館 2003年
4-09-681333-8
8.『世界大百科事典』22 改訂新版 平凡社 2007年 4-582-03400-4

●“一富士二鷹三茄子四扇五煙草六座頭”についての記載あり
1.『日本大百科全書』2 秋庭隆 編 小学館 1995年 4-09-526102-1
2.『日本の知恵を知る故事ことわざ』谷沢永一 監修 講談社 1999年 4-06-268550-7
3.『開運!えんぎ読本』神崎宣武 編著 チクマ秀版社 2000年 4-8050-0375-8
4.『知っているとうれしいにほんの縁起もの』広田千悦子 著 2008年 4-19-862538-2

●上記資料についての記載あり
1.『山家集・金槐和歌集』日本古典文學大系29 岩波書店 1961年 

●着物の柄にも吉祥柄として、“一富士二鷹三茄子”“鴛鴦”があるが、関連はないか。
1.『原色染織大辞典』淡交社 1977年 
  “いちふじにたかさんなすびもん”“おしどりもん”についてそれぞれ記載あり。
ただ、初夢の順番との関連等については記載なく不明。
NDC 
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000218897解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
未解決
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