このページではJavaScriptを使用しています。お客様の閲覧環境では、レファレンス協同データベースをご利用になれません。

レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000212936
提供館
(Library)
同志社大学 今出川図書館 (3310014)管理番号
(Control number)
2016-019
事例作成日
(Creation date)
2016年08月03日登録日時
(Registration date)
2017年03月28日 18時49分更新日時
(Last update)
2018年04月02日 12時33分
質問
(Question)
今治出身の薬剤師・実業家で、浪花教会の設立に関わった前神醇一氏について調べている。生没年、出身地、履歴、家族歴、前神大眠先生との関係、彼をめぐる多くの人々の言外の雰囲気について知りたいと思っている。まずは、同志社大学にある『故前神醇一氏記念』を取り寄せたいが、それ以外の前神氏についての資料、前神氏と児玉花外との関係が分かる資料があれば教えて欲しい。
回答
(Answer)
前神醇一氏は、1844年今治に生まれ、浪花教会の設立、梅花女学校の創立に活躍され、1921年大分県別府で没しています。本学との関わりもあり、開校翌年の1876年に議員を、1899年から1905年まで同志社の理事をそれぞれ勤めています。
また、彼と児玉花外とは縁戚関係にございます。
ご紹介した資料はいずれも本学にございますので、現物借用・複写取り寄せご希望の場合はお近くの公共図書館を通じてお申し込みください。

その他、詳細につきましては回答プロセスをご参照ください。
回答プロセス
(Answering process)
1.前神醇一氏に関する資料について調査
①『日本キリスト教歴史大事典』(教文館、1988年2月)
 1305ページに「前神醇一」の項目あり。
それによると、生没年は、1844.2.21~1921.4.13。伊予国今治の沖家に生まれ、藩医前神大民の養子となり、75年大阪へ出て梅本町教会で受洗したこと、77年の浪花教会の設立、11年梅花女学校(梅花学園)の創立にも関わっていること、99年から1905年まで同志社の理事を務めたこと、20年に大分県別府に移り、同地で没したこと、『雑纂実話 真理之証』(沢山保羅の遺稿)をまとめたことがそれぞれ分かる。
また、参考文献として『故前神醇一氏記念』、『梅花学園90年小史』、『浪花基督教会略史』が紹介されている。

②『故前神醇一氏記念』(浪花基督教会、1922年3月)
 ページ数は、写真(4ページ)、まえがき(1ページ)、目次(1ページ)、本文(83ページ)の計89ページになる。
また、目次は以下の通り。
一.写真・・・前神醇一氏の肖像、家族写真などがあり。
二.前神氏略歴
三.諸家の追憶…知人、浪花教会、梅花女学校、今治教会の関係者が綴った思い出。
四.遺稿
五.葬儀次第
六.弔辞及び弔文弔電

生没年、出身地、履歴、家族歴、前神大眠先生との関係は「前神氏略歴」から分かり、『日本キリスト教歴史大事典』よりも詳細に書かれている。また、彼をめぐる多くの人々の言外の雰囲気については、「諸家の追憶」と「弔辞及び弔文弔電」から分かると思われる。

③『梅花学園九十年小史』(梅花学園、1968年11月)
 「梅花学園歴代役員」の一覧より、創立者の一人、女学校委員として前神氏の名があり。その後、明治25年~31年に大阪教育社(梅花学園の理事会にあたる)の社長、32年~死去直前まで理事をつとめている(p.289~292)

④『基督教世界』
 1180号(明治39年4月12日)に、「信仰実験談」の欄に前神醇一氏の寄稿記事が掲載(p.8)。
 1954号(大正10年4月21日)の個人消息に前神醇一氏が別府で死去されたことが掲載(p.10)。
 1965号(大正10年7月7日)に、教界欄に前神醇一氏葬儀が浪花教会で行なわれたという記事あり(p.10)。

⑤『七一雑報』4巻14号(明治12年4月4日)
 「今治伝道記」に、「本年に至りては前神真鍋両氏帰郷し直ちに出京せり」とあり(p3~4)。
※茂義樹「『七一雑報』における日本基督教伝道会社」(『キリスト教社会問題研究』(30)、1982年2月)によると、「前神」は前神醇一氏のことで、明治12年故郷の今治で伝道していたことが分かる。

⑥杉井六郎『遊行する牧者 : 辻密太郎の生涯』(教文館、1985年9月)
 辻密太郎の回顧録に、浪花教会、前神醇一氏との出会いについての記述があり。(p.48~50)

⑦『澤山保羅全集』(教文館、2001年5月)
 「雑纂実話 真理之証」の緒言に出てくる「浪速教会一信徒」は、注(3)によると前神醇一氏を指し、彼の伝記が簡単にまとめられている。


2.同志社に関する資料
①同志社社史史料編集所編『同志社年表(未定稿)』(同志社社史史料編集所、1979年3月)
 52ページの、1899(明治32)年の部分に、「この年、社員総辞職の後を受けて新たに選出された委員は次の通り。」とあり、その中に前神醇一氏の名前があり。
 ※出典の欄にある「A4-1(M32)」は、『同志社社史史料編集所文書分類表』(同志社社史史料編集所、1978年4月)による分類記号で、それによると、A4-1は『同志社報告・事業報告(含 総長・理事長報告、年度報告』、(M32)は発行年を表している。

②『同志社年度報告』
 「同志社明治三十一年度報告」の「同志社報告」(1ページ)中に社員選出のことが書かれており、この中に前神氏の名前があり。
 また、「明治三十三年度報告」3ページ上段には、
  「…又理事中には只小崎弘道、前神醇一両氏の満期退職せられたる他にはさらに異動なかりしは喜悦とする所にして…而して補缺選挙を行ひたりしに前神氏は重任せらるゝ事となりぬ。」とあり、理事の満期を迎えたが、選挙で再び選ばれたことが書かれている。

明治三十三年度以降の年度報告の最終ページに現任理事氏名の一覧があり、その中に前神氏の名前があり。(「明治三十七年度報告」まで)
 「明治三十八年度報告」1ページ上段に、
 「前神醇一氏十二月五日を以て離職届を提出す」とあり、理事を辞職している。
 理事を辞職した翌年の「明治39年度報告」の同志社社長報告(1ページ)中の、決議事項の1つに、
「理事前神醇一氏の辞職を容れ其後任に広川友吉氏を撰挙する事」とあり、前神氏の理事辞職が承認されたことが分かる。

③同志社々史々料編集所編『同志社九十年小史』(同志社、1965年11月)
 89ページの「(五)下村臨時名誉校長時代」に、
 「…内外の寄付者、校友会の意見を徴して・・・前神醇一、・・・一三名の候補者を得、三二年二月一八日東京において臨時社員会を召集した。」とあり。

④『同志社百年史 通史編1』(同志社、1979年11月)
 5ページに、
 「同志社は開校の翌年六月、社の構成員に従来の新島襄、山本覚馬に加えて、
 今村謙吉、前神醇一、澤茂吉の三名を迎える。」とあり。
 ※開校翌年は明治9年(1876)。

⑤『新島襄全集』(同朋舎出版、1983年2月-1996年11月)
 8巻(年譜編)の、1876年6月28日の欄(156ページ)に、
 「神戸公会の今村謙吉、三田公会の澤茂吉、前神醇一を同志社の議員に加える。」
 とあり。
 この典拠が(全1:302)と書かれており、1巻(教育編)の302ページの「同志社記事(明治八年十一月~十六年二月)を見てみると、
 「六月…(中略)一同月廿八日、神戸公会之者今村謙吉、三田公会の澤茂吉、前神醇一、我輩ラ社之議員に加レリ」とあり。

⑥森中章光編『新島襄先生詳年譜』(同志社、1959年11月)
 明治9年(1876)6月28日の欄に、
「神戸公会の今村謙吉、三田公会の澤茂吉、前神醇一を協力者に加える。」とあり。

3.児玉花外との関係について
①『故前神醇一氏記念』(浪花基督教会、1922年3月)
児玉花外との関係については書かれていないが、「略歴」の末尾に、「長女松枝子の唯一の遺子児玉信太郎氏は今姫路に新しい家庭の主である」とあり。

※児玉花外:同志社の出身で、明治19年(1886)9月に同志社予備校に入学。創立者で、師でもある新島襄の葬儀(明治23年1月)の際に、級友とともに柩を担いで若王子山頂に埋葬した。その後すぐに退学し、仙台の東華学校へ転校。詳細については以下の資料を参照。

②太田雅夫『不遇の放浪詩人:児玉花外・明治期社会主義の魁』(文芸社、2007年8月)
 児玉花外の家族・縁者の系譜が紹介されており、31ページに前神醇一氏との関係について、191~192ページの本文注(14)に前神醇一氏についてそれぞれ書かれている。
また、24~25ページに「児玉花外関係系図」が掲載。
系図によると、前神氏と児玉花外が縁戚関係にあることが分かる。
児玉信嘉氏(児玉家の養嗣子)が、妻が亡くなったあとに再婚した相手が前神醇一氏の娘松枝で、この2人の間に信太郎氏が生まれており、『故前神醇一氏記念』の記述とも一致する。

③『同志社山脈 : 113人のプロフィール』(晃洋書房、2002年11月)
 「児玉花外」の項目(p200~201)を確認したが、前神醇一氏との関係について記されておらず。
事前調査事項
(Preliminary research)
・『故前神醇一氏記念』の所蔵は確認済み。本学神学部研究室、人文科学研究所にあり。
  https://doors.doshisha.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=BB00474081&opkey=B149092706904059&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=0&cmode=0&chk_st=0&check=0  [参照 2016-06-09]
NDC
日本  (281)
キリスト教  (190)
参考資料
(Reference materials)
日本キリスト教歴史大事典編集委員会 編. 日本キリスト教歴史大事典. 教文館, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001932717-00 , ISBN 476424005X (NCID:BN01982222)
[浪花基督教会編纂委員編]. 故前神醇一氏記念. 浪花基督教会, 1922.
http://ci.nii.ac.jp/ncid/BA46250542  (NCID:BA46250542)
梅花学園九十年小史編集委員会 [編] , 梅花学園. 梅花学園九十年小史. 梅花学園, 1968.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001181890-00  (NCID:BN02153609)
基督教世界社. 基督教世界. 基督教世界社, 1903.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000056401-00  (NCID:AN00068930)
雑報社. 七一雑報. 雑報社.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000055325-00  (NCID:AN00070091)
茂 義樹 , 茂 義樹. 「七一雑報」における日本基督伝道会社〔含 日本基督伝道会社伝道報告記事一覧〕. 1982-02. キリスト教社会問題研究 (30) p. p36~61
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I2378934-00  (NCID:AN00063391)
杉井六郎 著 , 杉井, 六郎, 1923-. 遊行する牧者 : 辻密太郎の生涯. 教文館, 1985.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001771258-00  (NCID:BN07564429)
茂義樹 編 , 茂, 義樹, 1939-. 澤山保羅全集. 教文館, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003641294-00 , ISBN 4764221314 (NCID:BA52190285)
同志社社史史料編集所 編 , 同志社社史史料編集所. 同志社年表 : 未定稿. 同志社社史史料編集所, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001421617-00  (NCID:BN06750417)
同志社々史々料編集所 編 , 同志社. 同志社九十年小史. 同志社, 1965.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001077367-00  (NCID:BN08899502)
同志社社史史料編集所 [編] , 同志社社史史料編集所. 同志社百年史 通史編. 同志社, 1979.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001449979-00  (NCID:BN01577053)
新島襄全集編集委員会 編 , 新島, 襄, 1843-1890. 新島襄全集 8 (年譜編). 同朋舎出版, 1992.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002203094-00 , ISBN 4810410862 (NCID:BN00185411)
新島襄全集編集委員会 編 , 新島, 襄, 1843-1890. 新島襄全集 1 (教育編). 同朋舎出版, 1983.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001619207-00 , ISBN 4810403106 (NCID:BN00185411)
森中章光 編 , 森中, 章光, 1894-1990. 新島襄先生詳年譜 改訂増補版. 同志社[ほか], 1959.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001000726-00  (NCID:BN14972312)
太田雅夫 著 , 太田, 雅夫, 1931-. 不遇の放浪詩人 : 児玉花外・明治期社会主義の魁. 文芸社, 2007.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008834402-00 , ISBN 9784286032719 (NCID:BA82551713)
同志社山脈編集委員会 編 , 同志社. 同志社山脈 : 113人のプロフィール. 晃洋書房, 2002.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000003978732-00  (NCID:BA60107607)
キーワード
(Keywords)
前神醇一
同志社
浪花教会
梅花学園
雑纂実話 真理之証
今治
児玉花外
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査 所蔵調査
内容種別
(Type of subject)
郷土 人物
質問者区分
(Category of questioner)
社会人(一般)
登録番号
(Registration number)
1000212936解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
Twitter

このデータベースについて
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベースです。詳細

活用法

刊行物・グッズ
新着データ
最近のアクセスランキング
レファ協PickUP!