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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000208522
提供館
(Library)
京都市図書館 (2210023)管理番号
(Control number)
右中-郷土-98
事例作成日
(Creation date)
2017年02月01日登録日時
(Registration date)
2017年02月01日 14時58分更新日時
(Last update)
2017年03月27日 12時42分
質問
(Question)
金閣寺の舎利殿から突き出た建物の名称を知りたい。また写真や資料を見たい。
回答
(Answer)
金閣寺は,京都市北区にある臨済宗相国寺(しょうこくじ)派の寺院で,正式には鹿苑寺(ろくおんじ)といいます。
その境内の鏡湖池(きょうこち)に面して建つ三層の仏殿が舎利殿で,外壁が金箔で飾られていることから「金閣」と呼ばれています。

舎利殿の写真を見ると,初層(一階)の西側から突き出た建築物が,【資料1・2・4・6~8・10】で確認できます。これが漱清(そうせい)といわれる釣殿(寝殿造で池に臨んで建てた建物)です。

漱清は,舎利殿と共に応永4年(1397)起工,しかし昭和25年(1950)に焼失します。漱清に関しては,創建時を知る資料に乏しかったため,焼失前の様子を再現し,白木造りで同30年(1955)に再建されました。【資料8・9】
舎利殿の初層,法水院(ほっすいいん)から緩い傾斜で連続しており,床面は少し低くなっています。
広さは【資料7】に,“東西(桁行)一間,一〇・〇五尺,南北(梁間)一間,七・二二尺”と書かれていることから,東西に長い形で建っています。屋根は切妻造りという両側に葺きおろす山型の形状をしており,薄い木片を重ねて敷き詰めた柿葺(こけらぶき)で覆われています。内部は化粧屋根裏とよばれ,天井を張らずに梁(はり)などの屋根裏が見える構造です。また,北から西側には腰掛が設けられており,壁や扉もなく,吹き放しというシンプルな建物です。

かつて足利義政が訪れた際には,漱清に置かれていた手水(ちょうず)を使用し,手を洗い,心身を清める場所として利用されていました。【資料4・6・9】

舎利殿とその西側から突き出た漱清は,まるで水辺に止まって羽を休めている鳥のような全景となっています。
回答プロセス
(Answering process)
●“金閣寺”をキーワードに当館所蔵資料を検索する・・・【資料1~6】
 【資料1】p6カラー写真“赤松家献上の由来をもつ赤松石”では赤松石の背景に漱清が写っています。
p18 “金閣寺”のマップ図より,金閣より突き出た部分が漱清であることを確認できます。
 【資料4】“初層の西方には「漱清」が突出する。北から西にかけて腰掛を設け,四面吹き放しになっている。義政が訪ねたときにはここに手洗い(手水)が置かれていた。”
 【資料5】“舎利殿は~鏡湖池の北側に位置し,東・南・西の三面を池中にせり出して建つ3層の建築で,西に突き出した小亭「漱清」を設ける。”
 【資料6】“八代将軍足利義政は,~応仁の乱後の文明16年(1484)10月15日に訪れた際は,~漱清亭(金閣西側の小亭)で手水を使い,三階に登って四方の紅葉の景色を楽しんだ。”

●件名“鹿苑寺”をキーワードに当館所蔵資料を検索する・・・【資料7~8】
 【資料7】“東西に妻をむけた切妻屋根,コケラ葺。但し棟だけは熨斗瓦をつみ両端に獅子口をおく。”
 【資料8】“金閣の第一層と同様に最初から白木のままであったか,金箔仕上げであったかたしかめる資料を欠いている。”

●建築に関する資料より・・・【資料9~10】
 【資料9】“金閣の西に手を洗い心身を清めるところと称される漱清という寝殿造に附属する釣殿~”
 【資料10】“漱清は桁行一間(一〇・〇五尺),梁行一間(七・二尺)”

●Google books( http://books.google.co.jp/ ) で“漱清”“金閣”をキーワードに検索する・・・【資料11】
 【資料11】“鹿苑寺金閣の漱清~大瓶束の下の方が複雑な彫刻で装飾され,「結綿」(ゆいわた)と称するものになって来た。”

●寺院に関する資料より・・・【資料12~13】
 【資料12】“漱清と呼ばれる寝殿の泉殿を思わせる小亭を池に突き出す。”

●仏教に関する資料より・・・【資料14】
 【資料14】“鏡湖池に臨む三重の楼閣建築。西に切妻造の漱清と呼ぶ釣殿風の建物が付属する。”
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
寺院.僧職  (185 9版)
日本  (291 9版)
日本の建築  (521 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『週刊日本庭園をゆく 2 京都 洛北の名庭 1』 (小学館 2005) p6カラー写真,18
【資料2】『週刊古寺を巡る 教え・美・歴史 11 金閣寺・銀閣寺』 (小学館 2007) p5“正面からみる金閣”カラー写真
【資料3】『古寺巡礼京都 20 金閣寺・銀閣寺』 (淡交社 1977) p125“金閣”
【資料4】『古寺巡礼京都 21 金閣寺 新版』 (淡交社 2008) p33“雪の金閣”カラー写真,123“金閣”
【資料5】『週刊古寺をゆく 14 金閣寺・銀閣寺』 (小学館 2001) p7“金閣”
【資料6】『日本名建築写真選集 11 金閣寺・銀閣寺』 (伊藤 ていじ/[ほか]編集 新潮社 1992) 図17“金閣の漱清内部 妻と化粧屋根裏”白黒写真,p99“金閣”
【資料7】『鹿苑』 (鹿苑寺/編 金閣鹿苑寺 1955) 図9“漱清 東より西を望む”白黒写真,p59~60“漱清”
【資料8】『金閣と銀閣』 (赤松 俊秀/[ほか]本文 淡交新 1964) 図11“金閣漱清”白黒写真,p82“漱清”
【資料9】『京都の空間遺産』 (大森 正夫/著 淡交社 2009) p62~63“金閣寺”
【資料10】『日本建築史基礎資料集成 16 書院』 (太田 博太郎/編集責任 中央公論美術出版 1971) 図版p6(図6)“漱清内部”白黒写真,解説p12“鹿苑寺金閣”
【資料11】『古建築入門講話』 (川勝 政太郎/著 スズカケ出版部 1934) p85~86“大瓶束(たいへいづか)”
【資料12】『全集日本の古寺 9 京の禅寺』 (集英社 1984) p112“5.鹿苑寺金閣”
【資料13】『京都古社寺辞典』 (吉川弘文館編集部/編 吉川弘文館 2010) p378“金閣”
【資料14】『日本仏教史辞典』 (今泉 淑夫/編 吉川弘文館 1999) p1089“金閣”
キーワード
(Keywords)
漱清
舎利殿
金閣
鹿苑寺
釣殿
日本建築
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000208522解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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