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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000200346
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼久-2016-079
事例作成日
(Creation date)
2016年03月21日登録日時
(Registration date)
2016年11月24日 18時27分更新日時
(Last update)
2017年01月05日 16時06分
質問
(Question)
江戸時代の和菓子の歴史について、以下のことが書かれた文献を紹介してほしい。
・菓子司 大久保主水(オオクボモント)について
・大久保主水の弟子、喜太郎が初めて練り羊羹を作ったこと
・寛政年間に練り羊羹の店を出していた鈴木越後(スズキエチゴ)について
・文化文政期 船橋屋織江(フナバシヤオリエ)について
・上記菓子司たちが明治維新後に店をたたんだ経緯
回答
(Answer)
該当記述の確認できた以下の資料を紹介した。
1 図書
『和菓子 人と土地と歴史をたずねる』(中島久枝著 柴田書店 2001)
 p28-29〈練り羊羹の三都物語〉の項に、練り羊羹の起源説のひとつとして、寛政年間、大久保主水の職人だった喜太郎が、日本橋新道に菓子屋を開き、新練り羊羹という商品が評判をとったとの記述あり。
 p29-30〈興隆を誇る鈴木越後〉「この鈴木越後大掾も、(中略)維新の後、廃業した。店の格が下がるのを惜しんだ結果だともいわれている。」
 p30-31〈江戸の有名羊羹あれこれ〉深川の船橋屋織江について記述あり。口伝書「菓子話船橋」が出典として紹介されている。

『近世菓子製法書集成 1』(鈴木晋一[ほか]編訳注 平凡社 2003)
 口伝書「菓子話船橋」が収録されている。
 p370 練羊羹の項に「文化初年、私が深川佐賀町に店を開いたころは(後略)」「(前略)長い間中絶していた羊羹を私が再びつくりはじめた(後略)」(現代語訳)との記載あり。これに対して訳注者は船橋屋織江が練羊羹中興の祖だということは「大いに疑問がある」と指摘している。
 「菓子話船橋」の解説は第2巻にあるが、同店の行く末については記載なし。

『「歴史上の人物と和菓子」展 第六十九回虎屋文庫資料展』(虎屋虎屋文庫編 黒川光博 2007)
 p23〈徳川家康と嘉定菓子〉「幕府の御用菓子師大久保主水(もんと)が書いた『嘉定私記』(1818序)によると、この戦いの出陣に際して、主水の先祖が持参した菓子六種を献上し、家康がそれを家臣たちに与えたという」この戦いとは1572年武田信玄との三方ヶ原での戦い。「嘉定私記」は虎屋文庫で所蔵している。

『和菓子の系譜』(中村孝也著 国書刊行会 1990)
 p78「嘉永ニ年武鑑」にある御菓子師のひとつに「大久保主水」(白銀町二鳥目路次)の名前あり。
 p131「蜘蛛の糸巻」の〈菓子の変格の条〉に、練羊羹を始めた喜太郎についての記述ありと紹介されている。
 「蜘蛛の糸巻」は、『日本随筆大成 第2期 第7巻』(吉川弘文館 1974)に収録されている。
 p132-13 練羊羹店として鈴木越後、船橋屋織江に関する記述あり。

『金沢丹後江戸菓子文様』(金沢復一編 青蛙房 1966)
 p29〈商売上の敵〉の項に、「御本丸御菓子御用は大久保主水・長谷川織江・金沢丹後・宇都宮内匠の四家でこれを表方御用達と言った」とあり。
 p40〈幕末の菓子屋番付〉写真と解説あり。番付に船橋屋織江、鈴木越後の名前あり。文中に大久保主水の名前あり。

『図説和菓子の今昔』(青木直己著 淡交社 2000)
 p81 鈴木越後の逸話の紹介あり。
 p84-85、p107-109 「幕府御用菓子屋」に大久保主水に関する記述あり。
 p89-90「練羊羹の誕生」に喜太郎について「紅谷志津磨と喜太郎ですが、居所が江戸本町と江戸日本橋通と同じ地域のことでもあり、同一人物ではないかと考えています」など記述あり。
 p111-112「幕府の瓦解と菓子屋」に、明治維新後、幕府御用の菓子屋が商売を止めたことについて「徳川将軍家への忠義立てでしょうか、理由は色々考えられますが、幕末から明治初年の大規模な社会変革が彼らの商売にも影響を与えたことは確かです。」との記述あり。
 鈴木越後については「明治初年に経営を破綻させていた」とあり。
 p145-146「嘉定につて[原文ママ]」に大久保主水と嘉定の儀式の関係についての記述あり。

その他関連記述のある資料
『和菓子展「羊羹物語」』(虎屋虎屋文庫編 虎屋虎屋文庫 1991)
『図説江戸料理事典』(松下幸子著 柏書房 1996)
『国史大辞典 2』(吉川弘文館 1980)

2 データベース、インターネット情報
《国会図書館デジタルコレクション》
「菓子通」(三好右京著 四六書院 1930)
 p37-53(37-42コマ) 〈羊羮の話〉に喜太郎に関する記述あり。
 p52 鈴木越後と金澤丹後について「両家とも維新の瓦解に際し、町菓子屋に転ずるのを卑しみ、いづれも廃絶してしまったのは名家の末路憐れむべく、亦惜しみても余りあるものである」「練羊羹で江戸市中を震がいさせた船橋屋織江も、維新当時には遂に廃絶して了った」
 p57-60(44-46コマ) 〈二千石の大久保主水〉の項あり。( http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1179274  国会図書館)国会図書館/図書館送信参加館内公開
回答プロセス
(Answering process)
1 NDC分類〈588〉〈596.6〉〈383.8〉の書架を調査する
2 自館目録を〈和菓子〉〈羊羹〉で検索する
3 《国会図書館サーチ》( http://iss.ndl.go.jp/  国会図書館)を〈大久保主水〉で検索する

ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2016年3月15日。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
衣住食の習俗  (383 9版)
食品.料理  (596 9版)
参考資料
(Reference materials)
『和菓子 人と土地と歴史をたずねる』(中島久枝著 柴田書店 2001), ISBN 4-388-05882-3
『近世菓子製法書集成 1』(鈴木晋一[ほか]編訳注 平凡社 2003), ISBN 4-582-80710-0
『「歴史上の人物と和菓子」展 第六十九回虎屋文庫資料展』(虎屋虎屋文庫編 黒川光博 2007)
『和菓子の系譜』(中村孝也著 国書刊行会 1990)
『金沢丹後江戸菓子文様』(金沢復一編 青蛙房 1966)
『図説和菓子の今昔』(青木直己著 淡交社 2000), ISBN 4-473-01762-1
『和菓子展「羊羹物語」』(虎屋虎屋文庫編 虎屋虎屋文庫 1991)
『図説江戸料理事典』(松下幸子著 柏書房 1996), ISBN 4-7601-1243-X
『国史大辞典 2』(吉川弘文館 1980), ISBN 4-642-00502-1
「菓子通」(三好右京著 四六書院 1930)
キーワード
(Keywords)
和菓子‐歴史
羊羹
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000200346解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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