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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000198306
提供館
(Library)
蒲郡市立図書館 (2310237)管理番号
(Control number)
蒲郡-2016-10092-児
事例作成日
(Creation date)
2016年10月09日登録日時
(Registration date)
2016年10月18日 18時51分更新日時
(Last update)
2016年10月19日 18時15分
質問
(Question)
彼岸花を家で飾ってはいけないという理由が知りたい。昔、絵本か童話で、「彼岸花の色は山姥(もしくは魔女)の血を吸ったため赤になった」という話を読んだことがある。その言い伝えのせいなのか。
回答
(Answer)
「山姥(魔女)の血で彼岸花が染められた」という話が見つけられず、結論が出せなかった。
回答プロセス
(Answering process)
 ①彼岸花を家の中に飾ってはいけない理由
 ②彼岸花の色は血の色からきている、という結末になる民話、絵本、童話などを探す。
 上記2点にわけ、資料を探すことにする。

①1.自館opacにてキーワード「ひがんばな」で検索。多数ヒットする中から、該当しそうなものを探す。
『ひがんばな』には記述なし。『ヒガンバナのひみつ』では、p30「すごいひみつは非常食」という項で、さまざまな言い伝えや不吉な名前についてのおかしな謎は、「ヒガンバナを非常食として、のこしておくための、とてもよいやりかた」という理由付けをしている。
2.『ヒガンバナの履歴書』にも記述はなかったが、巻末に参考文献があげられており、そちらも参考に探す。
『日本のひがんばな』『日本人と植物』には記述なし。・『ヒガンバナの博物誌』p100には、室町時代の典籍に曼珠沙華が収録されていると解説した後で、「華道の流派、池坊もこの時代に生まれましたが、その定法式の中に胴作にする花として、ボタン、シャクナゲ、タケ、ヒノキとともに曼珠沙華が挙げられています。」とあり、かつては飾ってはいけない花の部類にははいっていなかったことがわかった。しかしその後に、「ところが江戸時代になると、たとえば天和年間(1681-83)に記された『立華正道集』には祝儀に生けてはいけないものとしてオニユリ、ボケに、ヒガンバナをならべています。明治時代の『花道池坊指南』も生花に使ってはいけないものとしています。」との記述があった。「この転換が何をきっかけに起こったのか知りたいところです。」とも書かれていたので、明確な理由は見つからなかった。
3.直接書架より探す。まず470の棚より、『図説花と樹の事典』p376にヒガンバナについての記述はあるが、回答になるような記述はなかった。
4.388迷信・俗信の棚より、『うわさと俗信 民俗学の手帖から』p223に「庭木の禁忌○場所からの連想(墓地・寺社など)」の項で、「『和漢三才図絵』に石蒜(ひがんばな)は墓に多く生えるところから俗に死人花と称して人家に植えるのを忌むという記事が見えていて興味深い。」との記述あり。
また、p224に「○色からの連想」で、「赤い色から火事を思い浮かべるのであろう。ヒガンバナのような赤い花をつける植物を火事花と呼んで家に持ち込むのを忌む土地も少なくない。」とあった。
5.レファ協登録事例より、香川県立図書館の事例を参考に上記以外の資料を探すが、明確な理由の書かれているものはなかった。

②1.TRCの検索サイトTooliにて「彼岸花」+請求記号「E」で検索。ヒットした中の『三枚のおふだ』『花さき山』を見てみる。どちらも「やまんば」が登場するが、結末として山姥が血を流す話にならない。
2.絵本ナビのサイト内全文検索にて、あらすじ・感想などでの検索をしてみるが、1で出た2冊がほとんど。
3.Yahoo!JAPANにて「彼岸花」+「山姥」、「彼岸花」+「魔女」で探してみる。「山姥」で検索した際、個人のブログで「トラウマになった」「山姥が血を流したあとに生えたのが彼岸花で」などの記述をいくつか見かけ、過去にそのような絵本があったのではないかと推察された。
4.直接書架より探す。388民話の棚を直接当たる。『日本昔話名彙』p107に類似の話があった。p107「天道さん金の綱」の項で、山姥ではなく人食いで紹介されている。結末では最後に死んだ人食いの血が唐黍の根について赤くなった、とある。この解説で、「これが日本の「赤頭巾」または「七つの子羊」である。」とし、多くのパターンで伝承されているようで、兄弟が姉弟であったり、三人姉妹であったり、唐黍が蕎麦であったりする。
p109「牛方山姥」も同系の話で解説され、湯をかけて山姥を殺す、という結末のほかに、山姥を退治し死体を唐黍畑へ埋めたので根が赤くなった、というものもある。「牛方」は馬方であったり、鯖売りであったりする。
どちらの話も自館にある民話、昔話などを見てみるが、彼岸花というものは見つからなかった。
5.470の書架より、『植物と神話 花と木とロマンの詩 続』p255には「ソバの茎はなぜ赤い」の項で「天道さんと金の綱」と同様の話を、p258「モロコシの茎の赤いわけ」で「瓜子姫とあまのじゃく」と同様の話が掲載されていたが、どちらも彼岸花ではなかった。
6.5にて「瓜子姫」も同系の話のようなので、そちらも見てみるが、彼岸花のものはなかった。
7.『日本の物語・お話絵本登場人物索引』p590「やまんば」p535「まじょ」を見てみるが、見つからず。

「山姥(魔女)の血で彼岸花が染められた」という話が見つけられず、結論が出せなかった。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
被子植物  (479)
伝説.民話[昔話]  (388)
参考資料
(Reference materials)
甲斐 信枝/作・絵. ひがんばな 初版. 福音館書店, 1982. (かがくのとも傑作集 28)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I013646961-00
かこさとし 作 , 加古, 里子, 1926- , 加古, 里子, 1926-. ヒガンバナのひみつ. 小峰書店, 1999. (かこさとし大自然のふしぎえほん ; 3)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002825462-00 , ISBN 4338161035
有薗正一郎 著 , 有薗, 正一郎, 1948- , 愛知大学綜合郷土研究所. ヒガンバナの履歴書. あるむ, 2001. (愛知大学綜合郷土研究所ブックレット ; 2)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002975712-00 , ISBN 4901095323
松江幸雄 著 , 松江, 幸雄, 1910-. 日本のひがんばな : リコリス属の種類と栽培. 文化出版局販売部, 1990.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002063293-00 , ISBN 4579906063
前川 文夫/著 , 前川‖文夫. 日本人と植物. 岩波書店, 1974. (岩波新書 849)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I013743791-00
栗田子郎 著 , 栗田, 子郎, 1936-. ヒガンバナの博物誌. 研成社, 1998. (のぎへんのほん)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002770370-00 , ISBN 4876391173
木村陽二郎監修 , 植物文化研究会 , 雅麗 , 木村, 陽二郎(1912-). 図説花と樹の事典. 柏書房, 2005-05.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000074-I000498012-00 , ISBN 9784760126583
常光徹 著 , 常光, 徹, 1948-. うわさと俗信 : 民俗学の手帖から. 高知新聞社, 1997.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002611768-00 , ISBN 4875032161
ヒガンバナについて(香川県立図書館).
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000006-I000096822-00
石崎洋司 文 , 大島妙子 絵 , 石崎, 洋司, 1958- , 大島, 妙子, 1959-. さんまいのおふだ : 5・6歳からの昔話. 講談社, 2012. (講談社の創作絵本. よみきかせ日本昔話)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023870458-00 , ISBN 9784061325227
斎藤隆介/文 , 滝平二郎/絵. 花さき山. 岩崎書店, 1982. (ものがたり絵本 ; 20)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I016539198-00
日本放送協会 編 , 柳田, 国男, 1875-1962 , 日本放送協会. 日本昔話名彙 改版. 日本放送出版協会, 1971.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001265069-00
小澤昔ばなし大学再話研究会 再話 , 杉浦範茂 絵 , 小澤俊夫 監修 , 杉浦, 範茂, 1931- , 小沢, 俊夫, 1930- , 小澤昔ばなし研究所. かちかち山. 小峰書店, 2011. (語りつぎたい日本の昔話 ; 4)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011165371-00 , ISBN 9784338258043
小澤昔ばなし大学再話研究会 再話 , 井上洋介 絵 , 小澤俊夫 監修 , 井上, 洋介, 1931-2016 , 小沢, 俊夫, 1930- , 小澤昔ばなし研究所. 舌切りすずめ. 小峰書店, 2011. (語りつぎたい日本の昔話 ; 7)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011165369-00 , ISBN 9784338258074
小澤昔ばなし大学再話研究会 再話 , 太田大八 絵 , 小澤俊夫 監修 , 太田, 大八, 1918-2016 , 小沢, 俊夫, 1930- , 小澤昔ばなし研究所. 笠地蔵. 小峰書店, 2011. (語りつぎたい日本の昔話 ; 5)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011140113-00 , ISBN 9784338258050
小澤昔ばなし大学再話研究会 再話 , 二俣英五郎 絵 , 小澤俊夫 監修 , 二俣, 英五郎, 1932- , 小沢, 俊夫, 1930- , 小澤昔ばなし研究所. 吉四六さん. 小峰書店, 2011. (語りつぎたい日本の昔話 ; 6)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011140109-00 , ISBN 9784338258067
小澤昔ばなし大学再話研究会 再話 , 長野ヒデ子 絵 , 小澤俊夫 監修 , 長野, ヒデ子, 1941- , 小沢, 俊夫, 1930- , 小澤昔ばなし研究所. 桃太郎. 小峰書店, 2011. (語りつぎたい日本の昔話 ; 3)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011140116-00 , ISBN 9784338258036
小澤昔ばなし大学再話研究会 再話 , 唐仁原教久 絵 , 小澤俊夫 監修 , 唐仁原, 教久, 1950- , 小沢, 俊夫, 1930- , 小澤昔ばなし研究所. 浦島太郎. 小峰書店, 2011. (語りつぎたい日本の昔話 ; 2)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011129463-00 , ISBN 9784338258029
小澤昔ばなし大学再話研究会 再話 , 篠崎三朗 絵 , 小澤俊夫 監修 , 篠崎, 三朗, 1937- , 小沢, 俊夫, 1930- , 小澤昔ばなし研究所. 花咲かじい. 小峰書店, 2011. (語りつぎたい日本の昔話 ; 1)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011129405-00 , ISBN 9784338258012
香川県の山姥(やまうば)に関する昔話にどんなものがあるか。(香川県立図書館).
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000006-I000160029-00
近藤米吉 編著 , 近藤, 米吉, 1898-. 植物と神話 : 花と木とロマンの詩 続. 雪華社, 1974.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001236408-00
DBジャパン 編 , DBジャパン. 日本の物語・お話絵本登場人物索引. DBジャパン, 2007.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009087248-00 , ISBN 4861400090
キーワード
(Keywords)
ひがんばな
禁忌
迷信
やまんば
山姥
昔話
民話
絵本
血の色
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査 書誌的事項調査 所蔵調査
内容種別
(Type of subject)
風俗
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000198306解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
未解決