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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000193783
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
6001015516
事例作成日
(Creation date)
2016/05/06登録日時
(Registration date)
2016年06月24日 00時30分更新日時
(Last update)
2016年06月24日 00時30分
質問
(Question)
「藤原奉成」について調査をしています。掲載されている文献等について知りたい。
回答
(Answer)
「藤原奉成」について以下の資料に記述がありました。
『打田町史史料編Ⅰ文献史料編』([打田町] [打田町(和歌山県)] [1981])p.352-353に「粉河寺縁起」『群書類従二八』「藤原奉成現前徳霊薬第廿二」の記述があります。

『日本思想大系 20:寺社縁起』(桜井徳太郎/[ほか]校注 岩波書店 1975)
『粉河寺縁起』が収録されており、「藤原奉成、現前得霊薬 第22」のp.58-59に掲載されています。「藤原奉成」についての注がなく、「この話は撰集抄巻八にもみえる」との注が記されています。

『平安時代の寺院と民衆』(西口順子/著 法蔵館 2004.9)p.175-176
「紀伊国粉河寺とその縁起」のなかで「『仮名縁起』は、貞観年中から天福2年までの寺院におこった事件、霊験譚、往生譚等を33段に分かって記したものである」とし、「『仮名縁起』で特徴的な点は、第1話から第33話まで、それぞれの区分にもとづいて年代順に排列していること、史実にもとづいたものがかなり多いこと、記述態度が具体的であることが、あげられる」と記されています。そして「史実を伝えるものをあげれば前述の第9・第17・第21また第6、第32等が園城寺側の史料から確かめられる」と記されています。第22話につきましては「記述された内容が見聞をもとにしている場合については作者は登場人物のその後の動向を述べている。たとえば、第22話で池田庄住人藤原奉成が病にかかり観音に祈ったところ霊薬を得たという物語で、それは「去る天福2年」の出来事であり、主人公奉成は「今に現存せり」と記す。(中略)史実をもととし、しかも年代順に排列しているという点で、作者は漢文体の縁起に引き続いて寺院の歴史を記述するという明確な意識をもっていたことがうかがわれる」と書かれています。
なお、名前にはルビが振られていませんが、索引では「藤原知章」と「藤原長兼」の間に載せられています。

『仏教説話絵の研究』(亀田孜/著 東京美術 1979.2)p.162
『粉河寺仮名縁起』について「粉河寺仮名縁起は旧記によって編纂し、寺史と観音信仰にまつわる霊験を33話にまとめたものであって、かなり正確に史実によった点は、鎌倉時代につくった石山寺縁起や春日権現験記とにている。ただしある時期に再修しているようで、内容のうち天福2年(1234)藤原奉成が観音から賜った霊薬のなかから青蓮花を生じ、それを拝見するという第22話が最も新しい」と書かれています。また「この施薬の話は『撰集抄』8には奈良佐保の人でなく那賀郡の住人となっています。

『日本名所風俗図会 12』(角川書店 1985.8)p.396-397
『紀伊国名所図会』が収録されており、3編巻之1に「藤原奉成故居」という項目があります。『粉河霊験記』に云くとして「藤原奉成は大和国佐保の住人なり・・・」と『粉河寺縁起』と同一の内容の記述が続きます。なお、項目には「ふじはらほうせいのこきょ」とルビが振られており、項目名の横には、「池田荘中を求むるに、その跡詳ならず」との記述があります。最後に「『撰集抄』には那賀郡ぬかうたといふ所に、紀四郎奉成といふ農夫ありとて、大同小異の文あり」と書かれています。

『紀伊続風土記 第1輯』(和歌山県神職取締所/編纂 帝国地方行政学会出版部 1910)p.648
巻之30に「池田荘」という項目があります。そこに「安貞ノ頃大和国佐保山ノ住人藤原奉成といふ者当荘に移住して粉河寺観音を信仰せし事粉河寺縁起に見ゆ」との記述があります。

なお、上記資料のなかで記されています『撰集抄』についての資料を参考までに2点紹介します。
『撰集抄』(西尾光一/校注 岩波書店 1970.1)p.270
巻8第35に「紀(糺)四郎奉成粉川ノ利生ノ事」という話が収録されています。紀四郎奉成に注があり「巻頭の説話題には「糺四郎奉成」とあるが、本文および諸本により「紀四郎奉成と改めた」と書かれています。

『撰集抄全注釈 下巻』(撰集抄研究会/編著 笠間書院 2003.12)p.502-503
巻8第35話が収録されています。「紀四郎奉成」の注には「伝不詳。「泰成」とする本文もあり。」と書かれています。本説話と類似する話として『粉河寺縁起』があげられていますが、大和国の藤原氏の話と記されているため、「本話と同一人物ではないかもしれない」と書かれています。なお、「奉成」には「ともなり」とルビが振られています。

以上のとおり『粉河寺縁起』は史実に近いとするものの、はっきりと存在を記した資料は見つかりませんでした。

[事例作成日:2016年5月6日]
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
寺院.僧職  (185 8版)
参考資料
(Reference materials)
日本思想大系 20 岩波書店 1975 (58-59)
平安時代の寺院と民衆 西口/順子∥著 法蔵館 2004.9 (175-176)
仏教説話絵の研究 亀田/孜∥著 東京美術 1979.2 (162)
日本名所風俗図会 12 角川書店 1985.8 (396-397)
紀伊続風土記 第1輯 和歌山県神職取締所∥編纂 帝国地方行政学会出版部 1910 (648)
撰集抄 西尾/光一∥校注 岩波書店 1970.1 (270)
撰集抄全注釈 下巻 撰集抄研究会∥編著 笠間書院 2003.12 (502-503)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
書誌事項調査
内容種別
(Type of subject)
人物・団体
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000193783解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
未解決
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