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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000193743
提供館
(Library)
さいたま市立中央図書館 (2210012)管理番号
(Control number)
北浦和-2-00004
事例作成日
(Creation date)
2015年08月27日登録日時
(Registration date)
2016年06月23日 14時03分更新日時
(Last update)
2016年07月06日 14時16分
質問
(Question)
昭和16年発行の「『王女様と子猫の話』 カレル・チャペック、 岩波書店かも?、 1941」という本を読みたい。
回答
(Answer)
 「『長い長いお医者さんの話;チャペック童話集』 カレル・チャペック、 岩波書店、 1979」
のp.293に、「そして一九四一年(昭和十六年)、やがて太平洋戦争がはじまるという年に、
「王女様と小猫の話」という題で本にして出しました。」とあった。
 「『父 中野好夫のこと』 中野 利子、 岩波書店、 1992」のp.38に記載あり。
「『王女さまと子猫の話』(一九四一年)」とあった。

 検索ワードを少なくして所蔵調査をしたところ、『王女様と小猫の話』と「小猫」の表記でヒット。
「『王女様と小猫の話』 カレル・チャペック、 第一書房、 1940」
 利用者の求める資料はこれだと思われる。収録作品は以下の通り。
・王女様と小猫の話
・犬と妖精の話
・小鳥と天使の卵の話
・河童の話
・宿無しルンペン君の話
・長い長いお巡りさんの話
・郵便屋さんの話
・長い長いお医者様の話

 インターネットの情報では、展覧会の展示品や個人所蔵のものが確認できた。
稀覯本だと判断される。

 平成27年8月12日現在の所蔵機関は以下の通りである。
ただし、全て襟帯出につき、取寄せ不可。

■日本近代文学館<入館料が必要> 2冊所蔵
・請求記号989W||チヤ10||9 所蔵ID B0016911 所蔵館 本館
・別置記号 CH 請求記号ch95W||チヤ||1 所蔵ID BS089338 所蔵館 本館
利用の詳細については「『全国文学館ガイド』 全国文学館協議会、 小学館、 2013」p.94参照のこと。
ホームページとあまりデータは変わっていない。

■公益財団法人三康文化研究所附属三康図書館<入館料が必要で、1回100円>
〒105-0011東京都港区芝公園4-7-4 明照会館1F TEL:03-3431-6073
開館時間:9:30~17:00 (入館、貸出・コピー受付:16:30まで)
休館日:土日祝日、年末年始、    夏季図書整理期間
夏季図書整理期間:2015年8月7日(金)~8月16日(日)
請求記号ルミ2-358  蔵書区分和書 –図書(大橋_児童書)  配架場所 第2書庫
登録番号2033417
『全国文学館ガイド』のp.235に住所、電話番号についての記載あり。

 三康図書館は、資料の郵送複写サービスを行っているが、
複写を希望する資料に関する著作権の有無は、申込者が事前に調べる必要がある。
回答プロセス
(Answering process)
◆漢字型で検索したが、自館のオンライン目録、埼玉県内の横断検索、国立国会図書館サーチ、
デジタルコレクションのいずれもヒットしなかった。
 レファレンスインタビューで聞いたが、主タイトルなのか収録作品の一つなのかはっきりしない。
出版が古いので、収録作品の個々のデータを取っていないのかもしれない。
念のため、北浦和所蔵のチャペックの著作を確認する。
 「『長い長いお医者さんの話;チャペック童話集』 カレル・チャペック、 岩波書店、 1979」
のp.293に、「そして一九四一年(昭和十六年)、やがて太平洋戦争がはじまるという年に、
「王女様と小猫の話」という題で本にして出しました。」とあり。
 その他に、「チェコ本国で出たのは、もう三十年以上も前の昭和六年(一九三一年)でした。」
「この童話集もやはり、文章はカレルですが、たくさんのゆかいなさし絵は、
みんなヨセフの描(か)いたもので、…。」
「…、すべて英訳本から訳していました。」とあり。


◆ネットで検索すると、以下の情報が判明した。

◎・◎・◎・ 「チェコの作家たち -ブラティスラヴァ世界絵本原画展より-」 作家別リスト ・◎・◎・◎
原画展に出品されているチェコの作家のうち,8人について,日本国内で発行された
主な図書及び作家・作品についての雑誌記事をまとめたリストです。
県立図書館で所蔵のあるものは,書名の前に◆をつけています
王女様と子猫の話:チャベック童話集 カレル・チャベック/著,中野好夫/訳 第一書房 1940
(広島県立図書館. “チェコの作家たち 作家別リスト”. 広島県立図書館. https://www.hplibra.pref.hiroshima.jp/hp/page000000400/hpg000000312.htm, (参照 2015-08-27).)

 以上の書誌情報あり。残念ながら、広島県立での所蔵なし。
 利用者の求める資料が、やはり出版されていたことは確認できた。

 また、以下の記事には収録内容についてこのように記載されている。

これを機に読み直そうと、Amazon で取り寄せたのが、岩波少年文庫の
「長い長いお医者さんの話」。表題作をはじめ9編の童話がはいっており、
「郵便屋さんの話」や買ってかえった「The long cat tale」 のはなしは
「王女様と子猫の話」と訳されていました。
(しぇる. “いつか・住もう・京都:チェコ紀行〜カレル・チャペックの家”. いつか・住もう・京都. http://cheruprifre.blog.eonet.jp/default/2008/08/post-1f10.html, (参照 2015-08-27).)

 →岩波少年文庫1001 1952年9月15日第1刷 1972年5月30日第30刷には収録されていない。
岩波少年文庫1952 1952年9月15日第1刷 2000年6月16日新版第1刷には、
「王女さまと子ネコの話」で収録。
 →原タイトルに言及あり。収録されていたとしても、読みたい装幀の本ではない。

http://www.medianetjapan.com/town/book_newspaper/ln2ch/salami_kako/967038479.htm  274 名無しさん@1周年 2000/10/31(火) 23:44
「長い長いお医者さんの話」カレル・チャペックがとても好き。
王女様と子猫の話で、魔法使いによって犯罪者が悔い改めるくだりが泣ける。
でも今の文庫版には入ってないんだよねえ。


◆検索キーを変更して「チャペック + 第一書房」で検索した。
 CiNiiで、日本近代文学館がヒット。書誌情報ありだが、本の登録データはなく、
収録内容のみ判明した。CiNiiと日本近代文学館ホームページで蔵書検索をするがヒットせず。
日本近代文学館は所蔵していてもヒットしないものありとのこと。
 →後日、条件を変え再検索した結果、『王女様と小猫の話』でヒットした。
収録内容
・王女様と小猫の話
・犬と妖精の話
・小鳥と天使の卵の話
・河童の話
・宿無しルンペン君の話
・長い長いお巡りさんの話
・郵便屋さんの話
・長い長いお医者様の話

利用方法
公益財団法人 日本近代文学館
TEL:03-3468-4181 FAX:03-3468-4185
153-0041 東京都目黒区駒場4-3-55
URL: http://www.bungakukan.or.jp
<閲覧室の利用>
閲覧資格:満18歳以上
午前9時30分-午後4時30分
閲覧料金 1日1人300円
閲覧は館内のみ、館外への貸出しはいたしません。
<資料の複写サービス>
複写料金:モノクロ1枚100円(維持会・館の会員は60円)、カラー1枚300円(会員は180円)
複写の申込みは郵便またはFAXでも受け付けます。
但し当面オンラインでの受付は行いません。
FAXによる複写資料の送付はいたしません。
休館日:日曜日,月曜日,第4木曜日,2月・6月の第3週,年末年始
当館について詳しくお知りになりたい方は当館ホームページをご覧いただくか
電話でお問い合わせください。

◆また、以下の記事の投稿者が、美術館の特別展示に自身の所有する『王女様と小猫の話』を貸出している。

今からきっかり十年前、同じ神奈川県立近代美術館で「チャペック兄弟と
チェコ・アヴァンギャルド」展が催された(→こういう趣旨)。
(中略)
日本でも早くからチャペックは愛読されていた。最初はまず気鋭の戯曲家として、
次に仔犬の育児記録の軽妙な書き手として、そして新機軸を打ち出したウィッティな童話作家として。
著作の多くには兄ヨゼフの剽軽洒脱な素描が附され、そこに魅力を感じる読者も少なくなかったろう。
上記の五冊は邦訳版『だあしゑんか』と並んで、戦前のわが国でのチャペック受容の
最も忘れがたい成果といえよう。ただし今やどれも容易に見つからない稀覯本に類する。
手元に戻ってきて嬉しい。
(沼辺信一. “「だあしゑんか」十年ぶりの帰宅 ”. 私たちは20世紀にうまれた. http://cache.yahoofs.jp/search/cache?c=_RkrjMlWxw0J&p=%22%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%9A%E3%83%83%E3%82%AF%22+%22%E7%AC%AC%E4%B8%80%E6%9B%B8%E6%88%BF%22&u=numabe.exblog.jp%2Fd2012-09-07%2F, (参照 2015-08-27).)

 同じウェブサイトの別の記事では、以下のように書かれている。

欧米児童文学の邦訳史を繙いてみると、太平洋戦争開戦を挟むキナ臭い時代に、
少なからぬ名作良書名が日本語に訳されている驚愕の事実に気づかされる。拙宅の乏しい書棚を見渡しても、…
(中略)
カレル・チャペック
中野好夫 譯
チヤペツク童話集 王女樣と小猫の話
第一書房
1940年12月
(沼辺信一. “「デブと針金」を再読してみた”. 私たちは20世紀にうまれた. http://numabe.exblog.jp/20282564/, (参照 2015-08-27).)

 →この記事によって出版月が判明した。


◆本のネットショッピング アマゾン、紀伊国屋他で検索したがヒットせず。


◆この図書を出版した第一書房の概要は、以下の通りである。

1923年(大正12)長谷川巳之吉(はせがわみのきち)(1893―1973)が創業した文芸書出版社。
ベストセラーとなった松岡譲(ゆずる)の『法城を護(まも)る人々』を処女出版に、堀口大学、
上田敏(びん)、木下杢太郎(もくたろう)、萩原朔太郎(はぎわらさくたろう)らの詩歌文芸書は著名であるが、
在野の哲学者土田杏村(きょうそん)、新人作家の田中冬二(ふゆじ)、三好(みよし)達治らの著書を世に出し、
気概ある出版社として知られた。一方、装丁に一家言をもつ長谷川による第一書房本は、
堀口の訳詩集『月下の一群』(1925)にみられるように、唐草(からくさ)模様の表紙、
背革金箔(きんぱく)押し、天金、挿絵入りの美本を豪華本と称して愛書家を喜ばせた。
昭和初頭の円本競争では『近代劇全集』を出版し好評を得たが、営業的には失敗し、債務の返済に苦心した。
雑誌は、詩誌『パンテオン』『オルフェオン』、文化評論誌『セルパン』などを発刊した。
1940年(昭和15)ヒトラーの『我が闘争』(室伏高信(むろぶせこうしん)訳)などを戦時体制版と名づけ
廉価で売り出しベストセラーとなる。出版一代論を唱えた長谷川は44年、いっさいの権利を講談社に譲渡し第一書房を廃業した。
[大久保久雄]
『林達夫他編著『第一書房長谷川巳之吉』(1984・日本エディタースクール出版部)』
(大久保久雄. “第一書房とは - コトバンク”. コトバンク[時事問題、ニュースもわかるネット百科事典 ]. https://kotobank.jp/word/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E6%9B%B8%E6%88%BF-1560389, (参照 2015-08-27).)

第一書房(だいいちしょぼう、1923年 創業 - 1944年3月31日 廃業)は、かつて存在した
日本の出版社である。大正末年から戦前の昭和期に長谷川巳之吉が創業し、書物の美に
フェティッシュにこだわり、絢爛とした造本の豪華本を刊行、「第一書房文化」と讃えられたことで知られる。
なお現在文京区本郷にある出版社・古書店の「株式会社第一書房」とは無関係である。
(中略)
1944年(昭和19年)3月末、同社が編集・出版する雑誌『新文化』の昭和19年3月号(通巻158号)に
「第一書房 廃業御挨拶」を掲載、「出版一代論」を唱え、50歳にして「第一書房」を廃業、
一切の権利を大日本雄辯會講談社(現在の講談社)に譲渡した。同社は、21年の間に単行本759点、
全集叢書22点、雑誌13種を出版した。長谷川はその後、神奈川県藤沢市大字鵠沼に蟄居する。
社員の斎藤春雄、伊藤禱一は八雲書店に移籍した。
戦後、詩人の田中冬二、元社員の伊藤祷一らが、「第一書房」を再興しようと長谷川にかけあったが断られ、
「第二書房」を設立している。
(“第一書房(第一期)”. Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E6%9B%B8%E6%88%BF_(%E7%AC%AC1%E6%9C%9F), (参照 2015-08-27).)

→記事の中に主なビブリオグラフィがあるが、『王女様と小猫の話』は記載されていない。


◆その他、館内の資料から得られた情報は以下の通りである。
『美酒と革嚢 第一書房・長谷川巳之吉』 長谷川郁夫、 河出書房新社、 2006」
 →人名索引により「中野好夫」の出てくるページを見るが、同書について記載なし。
『父 中野好夫のこと』 中野 利子、 岩波書店、 1992
 →p.38に記載あり。「不思議なことにチャペックの童話『王女さまと子猫の話』(一九四一年)以来、
翻訳だけは抵抗なく読めた。女性のせりふの訳し方がなんかひっかかるなどと生意気なことを
思っているうちに、やがて読みすすむにつれ、翻訳者が誰なのかわすれてしまう。」
事前調査事項
(Preliminary research)
 昭和16年(利用者が子どものとき)に読んだ。上記の発行年は読んだ年かもしれない。
チャペックなので違う版で読めると思い、聞いてみたが、子ども時代に読んだ本をもう一度、
あの装丁で読みたいとのことだった。現在手に入る本の訳題と表記は「王女さまと小ネコの話」
(「『長い長いお医者さんの話』 カレル・チャペック、 岩波書店、 2008」に収録)
である。岩波少年文庫で確認したところその通りだった。訳者も中野好夫。
大きさは一般書の単行本より大きめで縦長だが、正方形に近い。短編集とのこと。
NDC
その他のスラブ文学  (989 9版)
参考資料
(Reference materials)
カレル・チャペック/[著] , 中野 好夫/訳 , ?apek‖Karel , 中野‖好夫. 長い長いお医者さんの話 : チャペック童話集. 岩波書店, 1979. (岩波の愛蔵版 ; 12)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000118989-00
中野利子 著 , 中野, 利子, 1938-. 父中野好夫のこと. 岩波書店, 1992.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002235244-00 , ISBN 4000013645
中野好夫 訳,チャペック、 カレル 著 , 中野好夫 , チャペック、 カレル. 王女樣と小猫の話 初版. 第一書房, 1940. (カレル・チャペック童話集)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000004-I000044541-00
公益財団法人 日本近代文学館. 日本近代文学館.
http://www.bungakukan.or.jp/  ((参照 2015-08-27))
三康図書館. 公益財団法人三康文化研究所附属三康図書館.
http://www.f2.dion.ne.jp/~sanko/  ((参照 2015-08-27))
広島県立図書館. チェコの作家たち 作家別リスト.
https://www.hplibra.pref.hiroshima.jp/hp/page000000400/hpg000000312.htm  ((参照 2015-08-27))
しぇる. いつか・住もう・京都:チェコ紀行〜カレル・チャペックの家.
http://cheruprifre.blog.eonet.jp/default/2008/08/post-1f10.html  ((参照 2015-08-27))
沼辺信一. 「デブと針金」を再読してみた.
http://numabe.exblog.jp/20282564/  ((参照 2015-08-27))
大久保久雄. 第一書房とは - コトバンク.
https://kotobank.jp/word/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E6%9B%B8%E6%88%BF-1560389  ((参照 2015-08-27))
長谷川郁夫 著 , 長谷川, 郁夫. 美酒と革嚢 : 第一書房・長谷川巳之吉. 河出書房新社, 2006.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008283326-00 , ISBN 4309017738
キーワード
(Keywords)
児童書
カレル・チャペック
チェコ
第一書房
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
所蔵機関調査
内容種別
(Type of subject)
児童書
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000193743解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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