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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000193632
提供館
(Library)
さいたま市立中央図書館 (2210012)管理番号
(Control number)
北浦和-1-00029
事例作成日
(Creation date)
2016年01月10日登録日時
(Registration date)
2016年06月21日 10時53分更新日時
(Last update)
2016年07月06日 14時15分
質問
(Question)
徳川家康が購入し、大阪冬の陣に使用した、カルバリン砲について知りたい。
回答
(Answer)
 「『武器事典』、 市川定春、 新紀元社、 1996、 p.318-p.319」によると、
カルバリン砲はもともとヨーロッパで15-17世紀に使用された大砲である。

 以下の資料に、ヨーロッパではスペイン・イギリスで軍艦に搭載して使用したという記述あり。
『図説スペイン無敵艦隊』、 アンガス・コンスタム、 原書房、 2011
 p.119-120にスペインのカレブリナ砲について、簡単な説明と平均的な大きさが記載、
 p.195-196にイギリスのカルヴァリン砲について少し記載あり

 『世界銃砲史 上』、 岩堂 憲人、 国書刊行会、 1995
p.422-425「シーパワーと銃砲-艦載砲」に、17世紀にイギリス海軍が作成した
砲術資料を基に、カルヴァリン砲の威力(速度・エネルギー等)をデミカノン砲と比較した解説や表あり。

 家康がカルバリン砲を購入し、大坂の陣で大砲を使用したことについては、
「『火縄銃・大筒・騎馬・鉄甲船の威力』、 桐野作人、 新人物往来社、 2010」
 のp.56に、「家康はコルベリン砲四門とセーカー砲一門を一四〇〇両で購入」とある。
また、国産の大筒を大量に発注したこと、その実験データに基づく仮説の紹介などもあり。

 『世界銃砲史 上』のp.232-243「幻の和砲-大坂冬の陣・夏の陣の大筒」の項に、
国内での銃砲発注の数や経緯などについて記載あり。西洋製の大砲については言及していない。
大砲が落城の主な原因ではないという趣旨の記述もある。
回答プロセス
(Answering process)
 利用者が見たというNHKのTV番組は、平成27年10月21日にNHK総合で放送された、
「世界でGO!!」であることが分かった。

富士ソフト株式会社. “NHK総合|世界へGO!|2015/10/21(水)22:00放送|TVでた蔵”. TVでた蔵. http://datazoo.jp/tv/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%B8GO%EF%BC%81/902094/2, (参照 2016-1-10).

 また、同番組で、カルバリン砲については以下のように紹介されていた。

徳川家康×エリザベス1世 大坂の陣の真実
衝撃!大坂冬の陣
淀殿を襲った砲弾の謎徳川実紀の日記には女性たちが駒のように打ち砕かれ
淀殿は恐怖したと砲撃時のことが綴られている。この砲撃により豊臣方は
停戦に追い込まれた。砲撃は届かないはずだなぜ淀殿のところまで届いたのか。
大坂の陣図絵巻には異様に細長い大砲が描かれているが、これがその手がかりとなる。

捜索!謎の大砲を追え!
淀殿が恐れた正体は?
大砲の謎を解き明かすためイギリス・フォートネルソン王立武器庫にやってきた。
淀殿を震え上がらせた大砲は、カルバリン砲でイギリスから来た可能性が高いと
学芸員のニコラスさんは話す。

これが家康の切り札!
秘密兵器カルバリン砲
16世紀のカルバリン砲は長さ335センチ、重さ2トンで火薬が入っていない鉄の玉が
発射されていた。砲丸のようだと思うが、カルバリン砲を実際に発射させた映像を
見てみると有効射程は500mで90m先の厚さ15センチの板を貫通していた。

大砲が世界を変えた!
エリザベス1世の野望
1588年にはエリザベス1世はカルバリン砲を利用しイギリス艦隊がスペイン無敵艦隊
を打ち破った。ニコラスさんは、西洋が世界を数百年支配できたのはこの大砲の
おかげだったと話した。エリザベス1世は、この大砲を大量生産するためウィールドに
大砲工場を建設。その溶鉱炉が2分の1のスケールで再現されていた。水車が大量生産の
秘密で、人力に頼らず鉄の大量生産が可能となった。ジェラルドさんは、1年で3300門の
大砲を生産することが出来たと話した。こうして手に入れたカルバリン砲を家康は4門購入した。

家康逆転!
大阪冬の陣 謎の砲撃を完全再現!
こうして仕入れたカルバリン砲を家康は、大阪冬の陣でどう運用したのか。世界各地の
大砲の分析にあたっている別府大学・上野さんは大砲は激戦が予想される城の南側に
配備されていたがカルバリン砲はその反対側に設置したと予想した。防衛大学・大野さんに
備前島から放たれたカルバリン砲の威力をシミュレーションしてもらうと衝撃力は厚さ40センチの
コンクリートも貫通する力だった。研究者のシミュレーションを使い大阪冬の陣の攻撃を再現した。

決着!大阪の陣
家康が変えた日本
淀殿を怯えさせた家康は外国製の大砲で冬の陣を一気に停戦させた。1615年の大坂夏の陣で
豊臣家は滅亡、家康はイギリスの陰の力で徳川の天下を盤石なものにした。

スタジオトーク
大阪の陣にイギリスが 徳川家康と武器売買スタジオではイギリスからの
カルバリン砲が大阪の陣に大きな影響を与えたと伝えた。タイモン・スクリーチは
精神的に大きな役割があったと思うと語った。タイモン・スクリーチはイギリスは
カルバリン砲以外にも鉄砲や火薬をアダムス経由で売っていたと伝えた。
戦いそのものも輸入していると伝えた。また貿易と軍事力は切り離せないと話題になった。

 その他に、図書資料として以下の資料を参照した。
・『日本の大砲』 竹内 昭、 出版協同社、 1986
 →明治以降の大砲のみで、カルバリン砲については記載なし。
・『ヴィジュアル大全火砲・投射兵器』 マイケル・E.ハスキュー、 原書房、 2014
 →原タイトル"Postwar artillery 1945-present"で時代合わず。
・『大砲と帆船』 C.M.チポラ、 平凡社、 1996
 →記載なし
・『図説スペイン無敵艦隊』 アンガス・コンスタム、 原書房、 2011
 →p.119-p.120にスペインのカレブリナ砲について、簡単な説明と平均的な大きさが記載。
 p.195-p.196にイギリスのカルヴァリン砲について少し記載あり。
・『火縄銃・大筒・騎馬・鉄甲船の威力』 桐野作人、 新人物往来社、 2010
 →p.50-64「火」-「大坂の陣と大砲」の項に、
 「家康はコルベリン砲四門とセーカー砲一門を一四〇〇両で購入」とある。
 また、国産の大筒(≠大砲)を大量に発注したこと、こちらの実験データに基づく仮説の
 紹介などもあり。
・『図録日本の合戦武具事典』 笹間良彦、 柏書房、 1999
 p.140「家康はこのほかにイギリスよりクルヴェリン砲四門・セーカー砲一門等を購入
 し(以下略)」との記述あり。
・『武器事典』 市川定春、 新紀元社、 1996
 →p.318-319に簡単な解説と図あり。
・『アルマダの戦い』 マイケル・ルイス、 新評論、 1996
 →p.93-97に、艦隊に搭載されたカルバリン砲について記載あり。図あり。
 また1586年?のスペイン・イギリスの両艦隊が発射した砲の種類や重量・数の一覧や
 戦術上の役割について記述あり。
・『世界銃砲史 上』 岩堂 憲人、 国書刊行会、 1995
 →p.422-425「シーパワーと銃砲-艦載砲」 に、17世紀にイギリス海軍が作成した
 砲術資料を基にしたカルヴァリン砲の威力(速度・エネルギー等)をデミカノン砲と
 比較した解説や表あり。
 p.232-243「幻の和砲-大坂冬の陣・夏の陣の大筒」の項に、国内での銃砲発注の数や
 経緯などについて記載あり。西洋製の大砲については言及せず。
 大砲が落城の主な原因ではないとの趣旨の記述もある。
・『大坂冬の陣夏の陣』 岡本良一、 創元社、 1979
 →p.62-63に、家康が鉛や火薬を大量にポルトガルやイギリスの商人から購入し、
 国友村の鉄砲鍛冶に百目筒から百五十目筒の小型大砲の大量製作を急がせていた旨の記述あり。
 p.110に、オランダ商人から追加で四貫目玉、五貫目玉という大石火矢を十二台購入したこと、
 オランダ人を呼び寄せて城中への射撃を行わせていることなどの記述あり。
 p.112 大坂城に命中して、淀君の女中が犠牲になったエピソードあり。
・『逆撃大坂冬の陣 C・novels』 柘植久慶、 中央公論社、 1994
 →p.204-210「石火矢」の章に、大坂城に砲弾が命中した際のエピソードあり。
事前調査事項
(Preliminary research)
平成28年1月近辺にNHKで放送されたTV番組で紹介されていた。2台しかなかったとのこと。
NDC
兵器.軍事工学  (559 9版)
近畿地方  (216 9版)
日本史  (210 9版)
参考資料
(Reference materials)
市川定春 著 , 新紀元社編集部 編 , 市川, 定春, 1963- , 新紀元社. 武器事典. 新紀元社, 1996.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002562246-00 , ISBN 4883172791
アンガス・コンスタム 著 , 大森洋子 訳 , Konstam, Angus , 大森, 洋子, 1947-. 図説スペイン無敵艦隊 : エリザベス海軍とアルマダの戦い. 原書房, 2011.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011302148-00 , ISBN 9784562047383
岩堂 憲人/著 , 岩堂‖憲人. 世界銃砲史 上. 国書刊行会, 1995.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I004214541-00 , ISBN 4336037655
桐野作人 著 , 桐野, 作人, 1954-. 火縄銃・大筒・騎馬・鉄甲船の威力 : 戦国最強の兵器図鑑. 新人物往来社, 2010.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010903182-00 , ISBN 9784404038692
富士ソフト株式会社. NHK総合|世界へGO!|2015/10/21(水)22:00放送|TVでた蔵.
http://datazoo.jp/tv/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%B8GO%EF%BC%81/902094/2  ((参照 2016-1-10))
竹内昭, 佐山二郎 共著 , 竹内, 昭, 1935- , 佐山, 二郎, 1947-. 日本の大砲. 出版協同社, 1986.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001797439-00 , ISBN 4879700428 (カルバリン砲についての記述無し)
マイケル・E・ハスキュー 著 , 毒島刀也 監訳 , Haskew, Michael E , 毒島, 刀也. ヴィジュアル大全火砲・投射兵器. 原書房, 2014.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025755270-00 , ISBN 9784562050970 (カルバリン砲についての記述無し)
C.M.チポラ 著 , 大谷隆昶 訳 , Cipolla, Carlo M, 1922-2000 , 大谷, 隆昶, 1942-. 大砲と帆船 : ヨーロッパの世界制覇と技術革新. 平凡社, 1996.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002490753-00 , ISBN 4582532128
笹間良彦 著 , 笹間, 良彦, 1916-2005. 図録日本の合戦武具事典. 柏書房, 1999.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002758685-00 , ISBN 4760117059
図説・日本武器集成 : 決定版. 学習研究社, 2005. (歴史群像シリーズ ; 特別編集)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008003043-00 , ISBN 4056040400
岡本 良一/著 , 岡本‖良一. 大坂冬の陣夏の陣. 創元社, 1979. (創元新書)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I048782251-00 , ISBN 4422000160
柘植久慶 著 , 柘植, 久慶, 1942-. 逆撃大坂冬の陣. 中央公論社, 1994. (C novels)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002321508-00 , ISBN 4125002703
キーワード
(Keywords)
日本史
徳川家康
大坂の陣
大砲
カルバリン砲
銃砲
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
歴史
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000193632解決/未解決
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