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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000188947
提供館
(Library)
千葉市中央図書館 (2210009)管理番号
(Control number)
千葉市中央068
事例作成日
(Creation date)
登録日時
(Registration date)
2016年03月06日 14時06分更新日時
(Last update)
2016年03月16日 09時46分
質問
(Question)
新渡戸稲造は千葉氏の子孫といわれていますが、それに関連する資料はありますか。
回答
(Answer)
 今回の調査では、以下の資料が見つかりました。
 
 『新渡戸稲造全集 第19巻』には、「系譜」として、新渡戸家系譜の概要があります。
「系譜」には、千葉氏の祖と言われる桓武天皇(784~805)の第五皇子葛原親王から、南部藩士だった新渡戸稲造の祖父新渡戸伝(つとう)まで、新渡戸家の人物が代を追って紹介されています。そちらによると、新渡戸氏の発祥は、千葉常胤の孫で、下総堺に住んでいた千葉常秀が下野国新渡戸の駅(うまや)で源頼朝を狙う遠田三郎を捕え、その手柄により、新渡戸、高岡、青谷の三郷を与えられ、独立して領地の一つである新渡戸を姓としそこに城を築いたとあります。解説によると、「系譜」は稲造の妻メリー・P・E・ニトベが先祖代々継承されて来た家系図などを参照し、まとめたものとあります。

 また、『千葉氏研究 第3号』では南部藩の参考諸家系図を取り上げています。新渡戸氏の起こりについては資料1と同様の説を紹介していますが、系図の後の記述から、所伝の必ずしも一定していないことが知られるとあります。『上総下総千葉一族』や『千葉氏探訪』にも同じような説が紹介されていました。

 次に、『吾妻鏡』から常秀が新渡戸の駅で頼朝を助けたといういわれについて調べました。文治5年(1189)、頼朝の奥州藤原泰衡征伐(奥州合戦)の際の、7月28日に「頼朝が新渡戸の駅に到着された。」とする記述はありますが、遠田三郎とのやりとりについては見られませんでした。ただ、常秀は、8月12日に頼朝が多賀の国府に到着した際、常胤とともに逢隈湊(あぶくまのみなと)に参上した記述があり、合戦の際頼朝と共にいたであろう様子は伺えます。なお、解説には新渡戸の駅は下野国那須郡とあります。

 更に、系図から常秀以下の子孫について調べました。『千葉大系図』には常秀の子どもに長男秀胤と次男時常、秀胤に五子(時秀、政秀、泰秀、秀影、女)、そして泰秀の一子までがあります。その他の資料中の系図も確認しましたが、常秀の子孫として新渡戸家系譜のように書かれているものは見当たりませんでした。『吾妻鏡』や『市原市史 中巻』、『千葉氏 鎌倉・南北朝編』を見ると、秀胤は宝治合戦の際、上総国一宮大柳館を襲われ(宝治元年(1247)6月7日)、秀胤とその子ども、弟ら一族は自害するなどして、常秀―秀胤の上総千葉氏は滅んだとされています。
 しかし、後6月11日の記録には、泰秀の男子一歳が助命され、また17日には秀胤の末子一人、政秀の子息二人、時常の子息一人が保護されたとあり、上総千葉氏の血脈が途絶えてしまったわけではないのではないかと推測もされています。
『上総下総千葉一族』には、確かな資料が確認されなくとも、新渡戸氏にこれらの遺児の一人を祖とする伝承があるとすれば、一人が成人し下野に移住した可能性について示されていました。
回答プロセス
(Answering process)
新渡戸稲造の伝記を探し「系譜」が見つかった。源頼朝と千葉氏の史実について『吾妻鏡』等の資料を調べ、その他に千葉氏の系図や千葉氏関連資料を参考にした。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
系譜.家史.皇室  (288 9版)
日本史  (210 9版)
参考資料
(Reference materials)
新渡戸稲造全集編集委員会 編 , 新渡戸, 稲造, 1862-1933. 新渡戸稲造全集 第19巻. 教文館, 1985.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001766450-00 , ISBN 4-7642-2219-1 (P.667~672 「系譜」)
千葉氏研究会/編 , 千葉氏研究会. 千葉氏研究 第3号. 千葉氏研究会, 1990.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I011018204-00  (P.28~32 「新渡戸稲造博士の系譜」)
丸井敬司 著 , 丸井, 敬司, 1948-. 上総下総千葉一族. 新人物往来社, 2000.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002858765-00 , ISBN 4404028407 (P.222~225 「新渡戸氏」)
鈴木佐 編著 , 千葉氏顕彰会 監修 , 鈴木, 佐. 千葉氏探訪 : 房総を駆け抜けた武士たち. 千葉日報社出版局, 2002.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000004337199-00 , ISBN 4924418536 (P.204~206 「教育者、政治家、歌人として活躍 新渡戸稲造」)
五味文彦, 本郷和人, 西田友広 編 , 五味, 文彦, 1946- , 本郷, 和人, 1960- , 西田, 友広. 現代語訳吾妻鏡 12. 吉川弘文館, 2012.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024066413-00 , ISBN 9784642027199
五味文彦, 本郷和人, 西田友広 編 , 五味, 文彦, 1946- , 本郷, 和人, 1960- , 西田, 友広. 現代語訳吾妻鏡 12. 吉川弘文館, 2012.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024066413-00 , ISBN 9784642027199
千葉開府八百年記念祭協賛会/編. 千葉大系図 全 : 附 千葉家世紀. 千葉開府八百年記念祭協賛会, 1926.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I011000898-00
市原市教育委員会 編 , 市原市教育委員会. 市原市史 中巻. 市原市, 1986.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001816229-00
千野原靖方 著 , 千野原, 靖方, 1946-. 千葉氏 鎌倉・南北朝編. 崙書房出版, 1995.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002424983-00 , ISBN 4845510154
キーワード
(Keywords)
千葉氏
千葉常秀
千葉秀胤
千葉常胤
上総千葉氏
源頼朝
新渡戸氏
新渡戸稲造
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000188947解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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