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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000188682
提供館
(Library)
大竹市立図書館 (2300044)管理番号
(Control number)
201602-04
事例作成日
(Creation date)
登録日時
(Registration date)
2016年02月28日 13時31分更新日時
(Last update)
2016年12月09日 10時56分
質問
(Question)
広島県大竹市元町4丁目薬師寺境内にある記念碑について知りたい。「氅につつみてぬくし鴨の足」
回答
(Answer)
【簡易回答】
松尾芭蕉が死の前年(元禄6年/1693年)の冬に詠んだ歌で、俳諧七部集の作者不詳『贖猿蓑』(元禄11年刊/成立は元禄7年春と推察される)に収録されている。氅の碑は芭蕉の150年忌にあたる天保14(1843)年に小方地区の人々によって建てられたものであるという記述が見られるが、所在地が小方一丁目となっており、上記質問とは齟齬が見られる。薬師寺境内に芭蕉の弟子である浅生庵野坡の碑があるという記述から、関連性がうかがえるにとどまる。
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【詳細回答①句の意味、成り立ちの背景について】※()内のローマ数字は参考資料に対応
(ⅱ)鴨の足は、いつも水中で冷たかろうと思うが、しかし考えてみれば、鶴の毛衣・鴛鴦の毛衣というように、鳥というものは、どれも暖かい羽毛で身を包んでいる。歌には鴨の毛衣とは言わぬが、この際どうでもよい。まあ、あまり心配するにもあたるまい。元禄六年(一六九三)冬の作。
(ⅲ)○去来の『旅寝論』に許六が伝える「発句は取合するもの也という芭蕉の言は、作句法の全般をおおうものではないと論じたところに、この句をあげ、「此句は殊に一物の上にて作したりと支考に語て興じ給ひし句なん」と言っている。二つ三つの物を取りあわせてつくった句ではないという意である。
【詳細回答②記念碑について】
(ⅳ~ⅵは、ほぼ同内容の記述であるが、表現が異なる箇所があるので、それぞれ一部づつ抜粋)
(ⅳ)氅の碑 
   所在地 小方一丁目十八番
   高さ  一三九㌢
   最大幅 四九㌢
   石の種類 花崗岩(自然石)
   正面  氅に つつみてぬくし 鴨の足
   裏面  天保十四年卯年
       為百五十回忌追福建之
  (中略)この碑は、天保十四年(一八四三)、芭蕉百五十回忌を記念して、この地区の人々によって建てられた。
(ⅴ)氅の碑
  (中略)芭蕉には、「芭蕉の十傑」といわれる優秀な弟子に恵まれていた、その中の一人「浅生庵野坡」と云う人は、大竹に幾度も来られ、村人に俳   句を教えられ、その名も「竹里連中」と付けられ、現在に至っている。元町四丁目に「浅生庵野坡」の碑がある。
(ⅵ)氅の碑
  (中略)浅生庵野坡の記念碑は、元町四丁目薬師寺境内にある。
回答プロセス
(Answering process)
※()内のローマ数字は参考資料に対応
俳句辞典(ⅰ)にて当該の句の典拠資料が『贖猿蓑』であることを確認。(ⅰ)で定本とした資料が当館では確認できないため、確認可能な『贖猿蓑』収録資料(ⅱ,ⅲ)を提示。(句の意味や、句を詠んだ当時の前後の状況の回答とする)
記念碑の観点からの回答としては、大竹市内(小方)の文化財の記載がある郷土資料(ⅳ,ⅴ,ⅵ)を提示。(記念碑が建てられた背景の回答とする)
また、(ⅳ,ⅴ,ⅵ)の編者である大竹市歴史研究会のホームページにも記念碑についての記載があるので、当該URL(ⅸ)を提示。 
(ⅶ)については、「氅に~」が詠まれた際に重んじていたとされる「軽み」について、(ⅷ)については、「氅に~」が詠まれた当時の芭蕉の周辺の環境についての参考程度の資料として提示。(「氅に~」ついての直接的な記載はない。)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC 
参考資料
(Reference materials)
ⅰ.明治書院編集部(2006)「新俳句大観 三句索引」明治書院.(p.95,474,685)
ⅱ. 佐竹昭広ほか(1990)「新日本古典文学大系70芭蕉七部集」岩波書店(p.550 3374句)
ⅲ.(1977)「日本古典文学大系45芭蕉句集」岩波書店(p.228 802句)
ⅳ. 大竹市歴史研究会「大竹市の文化財(石造物と奉納額・その他奉納物)」大竹市歴史研究会(p.55 氅の碑)
ⅴ. 大竹市歴史研究会(1997)「歴史探訪小方郷 抄」大竹市歴史研究会(p.16 氅の碑)
ⅵ. 大竹市歴史研究会(1998)「小方郷 抄」大竹市歴史研究会(p.2 氅の碑)
ⅶ. 多田裕計(1968)「芭蕉 その生活と美学」毎日新聞社(p.155)
ⅷ. 沢田繁二(1975)「日本の古典文学17芭蕉・蕪村・一茶」さ・え・ら書房(p.128)
キーワード
(Keywords)
氅の碑
松尾芭蕉
薬師寺(広島県大竹市元町四丁目)
軽み
大竹市文化財(広島県)
小方地区(広島県大竹市)
『贖猿蓑』
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000188682解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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