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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000187073
提供館
(Library)
島根県立図書館 (2110035)管理番号
(Control number)
島根参2015-12-008
事例作成日
(Creation date)
2015/12/20登録日時
(Registration date)
2016年01月15日 11時55分更新日時
(Last update)
2016年12月27日 11時49分
質問
(Question)
白でなく茶色の綿の実を持っているのだが、なんという品種の綿なのか知りたい。
回答
(Answer)
◆ 茶色の綿は、日本で昔から栽培されていた 「アジア綿 」の 「茶綿」 か、「新世界系陸地綿」 で 「アップランド種」 の 「カラードコットン」 のどちらかと推測されると回答。 【資料6】 【資料7】 によれば、山陰地方でも「茶綿」が栽培されていた。 以下の資料に 「茶綿」 と 「カラードコットン」 に関する記述あり。

 【資料6】 『はじめての綿づくり』(木魂社)
  p44-46 茶色の綿について、「鳥取境港で見た茶綿は大島のものと同じアジア種で、中米グワテマラにはコーヒー色の綿があるが、これは米綿種のようだ」と記載あり。
  p46に 「茶綿」、 p71に 「茶綿」(静岡県)、 p128に 「茶綿(在来綿)」(兵庫県) の写真が掲載されている。

 【資料7】 『木綿口伝 ものと人間の文化史』(法政大学出版会)
  p11-13 山陰地方の綿作に関する記述があり、p12に茶綿と綿実の写真が掲載されている。 p10に、「茶綿の花」のモノクロ写真あり(倉吉市)。
 
 【資料8】 『工芸作物学』(文永堂出版)
  p196に、ワタの品種のうち G.hirsutum ver latifolium は中米が起源で、果実の大きい系統が1700年アメリカに導入された。 はじめは地色が緑色だったが、19世紀の始めから白色、灰色の地色のものも導入、と記載あり。
  p198-199に、4種のワタの果実と苞葉の図版、葉の形の相違点が記載されている。

 【資料9】 『新・繊維総合辞典』(繊研新聞社)
  p151 「カラードコットン」 ・・・ 自然の状態で茶、緑などの色がついている綿。茶綿、グリーンコットンともいう。アップランド綿のひとつで、キャメル色と緑の2種類がある。

 【資料10】 国会図書館デジタルコレクション 『農業雑誌. 15(13)(372)』学農社 [編], 学農社 (学農社, 1890-05) (国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)
  p205-206 「茶綿栽培法」 遠江国長上郡(静岡県)における茶綿の栽培について記載あり。

 【資料11】 国会図書館デジタルコレクション 『日本紡績月報. (526)』日本紡績協会 監修 (日本綿業技術・経済研究所, 1990-12)(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開)
  p4-5 「染色無用の新素材、ナチュラルカラーコットン」 ・・・ カリフォルニアのサンホーキンバレーで無農薬栽培綿花を研究中だった Sally Fox が発見したキャメルブラウンとハーブグリーンの綿、「カラードコットン」 について記載あり。


◆ 以下の資料に綿の品種について書かれているが、綿の実の色に関する記載はない。 

 【資料1】 『大百科事典 15』(平凡社) 
  綿の品種はリクチメン(陸地綿 G.hirsutum)、カイトウメン(海島綿 G.barbadense)、アジアメン (G.herbaceum、G.arboreum)があり、日本の在来種は、アジアメンのarboreum。
  アジアメン、リクチメン、カイトウメン、シロバナワタ、キダチワタの葉と果実のモノクロ図版あり。

 【資料2】 『原色園芸植物大図鑑』(北隆館)
  p226 「ワタ Gossypium indicum Lam」 の項に、このほか陸地綿(アプランド・ワタ G.hirsutum)や、ゴシッピウム・アウストラーレ G.australeなどがある、とある。
  アプランドワタ、ゴシッピウム・アウストラーレ、インドワタ、の花の図版あり。 
 
 【資料3】 『園芸植物大事典 5』(小学館)
  p647-649 「ワタ属」
  綿の品種のアルボレウム、バルバデンセ、ヘルバケウム、ヒルスツム、スターティアヌム、サーベリの特徴が書かれている。綿毛の色については記載なし。繊維用の栽培種は「アジア綿」と「新世界綿」に大別され、日本で昔栽培されたのは前者で後者は「陸地綿」「ペルー綿」その他に分類される、とある。

 【資料4】 『綿と木綿の歴史』(御茶の水書房)
  p60- 日本の在来綿は「旧世界綿」の系統で「アジア綿」、とある。

 【資料5】 『もめんのおいたち』(日本綿業振興会)
  p14-17 日本で栽培されたのはアルボレウムで、ヒルスツムが米国で品種改良されたものが「アップランド綿」、とある。
  p15に、バルバデンセ、アルボレウム、ヘルバケウムの花のカラー図版が掲載されている。

 【資料6】 『はじめての綿づくり』(木魂社)
  p24-25 「綿の品種」
  世界の綿花はG.arboreum(アルボレウム)、G.herbaceum(ヘルバケウム)、G.barbadense(バルバデンセ)、G.hirsutum(ヒルスツム)の4種類。アルボレウムとヘルバケウムは「アジア綿(Asian Cotton)系」で、日本や中国で古くから栽培されていたのはアルボレウム。バルバデンセはペルー北部が発祥の「海島綿(Sea Island Cotton)系」、ヒルスツムは「アップランド綿(Upland Cotton)系」である。
  アップランド系で米国で品種改良されたものはアップランド綿といわれ、世界の綿花生産の90%を占める。大陸系の"アジア綿"と、新大陸系の"海島綿・アップランド綿"は、染色体数が違うため交配ができない。
回答プロセス
(Answering process)
(1) 園芸植物関係の事典で、綿花の種類について調査。

(2) NDC分類「586」、「618」の、「綿」に関する資料の内容を調査。

(3) 国会図書館デジタルコレクションで「茶綿」、「カラードコットン」を検索。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
繊維作物  (618 8版)
繊維工学  (586 8版)
園芸  (620 8版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】下中弥三郎 . 大百科事典 第15巻. 平凡社, 1953. (当館請求記号 R031/65/15 ※貸出禁止資料)
【資料2】原色園芸植物大図鑑. 北隆館, 1984.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001711748-00  (当館請求記号 R620.3/ ※貸出禁止資料)
【資料3】青葉高 [ほか]編 , 青葉, 高, 1916-1999. 園芸植物大事典 5 (メテ~ワン). 小学館, 1989.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002024112-00 , ISBN 4093051054 (当館請求記号 R620/エ/5 ※貸出禁止資料)
【資料4】武部善人 著 , 武部, 善人, 1912-. 綿と木綿の歴史. 御茶の水書房, 1989.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001991001-00 , ISBN 4275013352 (当館請求記号 586.2/タ89)
【資料5】日本綿業振興会. もめんのおいたち : 綿畑から家庭まで 改訂版. 日本綿業振興会, 1972.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001160344-00  (当館請求記号 586/45 ※書庫資料)
【資料6】大野泰雄, 広田益久 編. はじめての綿づくり. 木魂社, 1986. (根の本シリーズ)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001793506-00  (当館請求記号 618.1/オ86)
【資料7】福井貞子 著 , 福井, 貞子, 1932-. 木綿口伝 第2版. 法政大学出版局, 2000. (ものと人間の文化史 ; 93)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002880532-00 , ISBN 4588209310 (当館請求記号 586.2/フ00)
【資料8】佐藤庚 [ほか]共著 , 佐藤, 庚, 1920-1991. 工芸作物学. 文永堂出版, 1983.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001793505-00 , ISBN 4830040270 (当館請求記号 617/コ83 ※書庫資料)
【資料9】繊維総合辞典編集委員会 編. 新・繊維総合辞典. 繊研新聞社, 2012.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023374464-00 , ISBN 9784881242612 (当館請求記号 R586.0/セ12 ※貸出禁止資料)
【資料10】国会図書館デジタルコレクション 『農業雑誌. 15(13)(372)』学農社 [編], 学農社 (学農社, 1890-05) (国立国会図書館/図書館送信参加館内公開) p205-206 「茶綿栽培法」
【資料11】国会図書館デジタルコレクション 『日本紡績月報. (526)』日本紡績協会 監修 (日本綿業技術・経済研究所, 1990-12)(国立国会図書館/図書館送信参加館内公開) p4-5 「染色無用の新素材、ナチュラルカラーコットン」
キーワード
(Keywords)
綿
綿花
綿実
コットン
茶綿
カラードコットン
アップランド綿
アジア綿
ヒルスツム
アルボレウム
品種
和綿
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000187073解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決