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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000185970
提供館
(Library)
茨城県立図書館 (2110017)管理番号
(Control number)
茨201512
事例作成日
(Creation date)
2015年06月16日登録日時
(Registration date)
2015年12月18日 18時36分更新日時
(Last update)
2016年03月04日 16時31分
質問
(Question)
結婚指輪・婚約指輪の由来について知りたい。
なぜ,左手の薬指に嵌めるのか。
回答
(Answer)
当館所蔵の以下の資料に,結婚指輪・婚約指輪の由来について記述がありました。

1.『結婚の段取りのすべてがわかる本』(ひぐちまり,学研パブリッシング,2010.10)
 P51「・・・エンゲージリングは,古代ローマ人が結婚の約束の証として鉄の輪を送ったのが始まりといわれています。」

2.『世界・ブライダルの基本』(日本ホテル教育センター,日本ホテル教育センター,2008.8)
 P139 「一説には,エジプトが指輪交換の発祥の地だといわれる。古代エジプトの時代に,指輪の丸い形を永遠のシンボルとして結婚儀礼に用いたのがはじまりとされている。」

3.『指輪の文化史』(浜本 隆志,白水社,1999.10)
 P48~ 二 婚約・結婚指輪の歴史
P48「・・・婚約や結婚という新しい人生の出発点を記念して,指輪を贈ったり,交換したりする慣習が,中世から連綿と長期にわたり続いていたことを物語っている。」
P50「・・・婚約・結婚指輪の慣習は,筆者の調べた範囲内では古代ローマ時代にようやく視野に入ってくるので・・・」「まず婚約時に指輪を渡す風習は,古代ローマ時代の記録にあらわれており,M-L・フォン・プレッセンの『結婚と床入り』によれば,この直接の期限は,妻をお金で買う「売買婚」の習慣にあったとされる。すなわち婚約成立時に,指輪がその代金支払いの証拠として未来の花嫁の父に渡されたという。」「・・・古代ローマ時代には,指輪を渡す風習は婚約時であって,けっして結婚時でなく,ましてや指輪をたがいに交換する風習はなかったといわれているが,この事実はプレッセンの説を裏づける有力な根拠といえよう。」
P51「・・・M・ミュールの『ローマの婚約指輪の起源』によれば,婚約指輪の慣習は,最初,装飾指輪を未来の花嫁にプレゼントすることからはじまり,その際に,この装飾指輪はまだ法的拘束力をもつとの考え方はなかったという。」「・・・紀元前三世紀ごろから,「契約」のときに用いられた印章指輪が,婚約指輪として使われるようになった。また,鍵つき指輪が主婦権のシンボルとなって,婚約指輪に転化したとも考えられる。」「いずれにしても婚約指輪の慣習は,婚約が「契約」のしるしであるとともに,その際,お金が支払われたことから生まれたといえよう。こうして婚約が成立すると,未来の花嫁に婚約指輪を贈る習慣が広まっていった。『プリニウスの博物誌』には,婚約指輪は鉄製であったと書かれている。その後,金の婚約指輪を花嫁に渡す慣習が生まれ,さらに,婚約者が自分のイニシャルを指輪に彫り込んで,結婚相手の女性にプレゼントするしきたりも,すでに古代ローマ時代に存在していた。」
P52「・・・指輪の贈呈は,古代ローマの影響から生まれた習慣であると考えられている。」

P113~ 一 左手薬指の指輪
P114「さて指輪をはめる指について,ウォーカーは『神話・伝承事典』のなかで,次のように書いている。 男たちは女性の左手に結婚指輪をはめたが,これは女たちの魔力を封じ,女たちの心をつなぎとめておくためだった。男たちは,太古の昔から,女性の体内では心臓から左手の薬指にかけて一本の導管(すなわち血管)がまっすぐに走っていると信じていた。 たしかに左手は右手より心臓に近く,とりわけむかしは,薬指が心臓(ハート)につながっていると考えられてきた。また心臓のなかに感情の中心があるとされ,これが愛に結びつくことから,左手に結婚指輪をはめる習慣が生まれたのは事実である。ただその根底には,結婚指輪の装着によって男性が女性を支配しようとしてきたことは否めない。 結婚指輪を左手薬指にはめる慣習は,もともとエジプトかあるいはユダヤから受け継いだものだといわれてきた。」
P115「ヨーロッパ全般でも,中世以降,指輪をはめる指についてはさまざまで,イギリスでは指輪が結婚式のおりにはめられる慣習は,十三世紀にさかのぼり,その当社,「右手の中指」から,やがて「左手の薬指」に変化している。これは各国で異なり,ギリシア正教の信者の場合,右手であったり,スペインでは左手であったりした。」
P116「ようやく一六一四年に,『ローマ典礼儀式書』は「結婚指輪は今後,左手にはめるべし」と定めている。これは結婚指輪にかんしてであったが,「ドイツでは,婚約指輪を左手薬指にはめ」,「結婚式のときにそれを右手にはめ直す」(U・シュテーヴァー『装飾のよろこび』)こともおこなっていた。なお,婚約・結婚指輪以外の装飾指輪は,比較的自由にはめている。 いずれにしても,古代や中世に出現した左手薬指に婚約・結婚指輪をはめる慣習は,その後,混乱期を経つつも連綿と行き続け,現在にいたっている。」

4.『指輪』(東京都庭園美術館,淡交社,2000.6)
 P31~ 愛を伝える指輪
 P31「最も古いものは古代ギリシアにさかのぼり,結婚指輪を交換する習慣はまだなかったようだが,それでも愛の証となる様々な種類の指輪が今日に伝わっている。」「商取引成立の徴に指輪を交換するしきたりから,結婚の誓約として婚約者に指輪を贈る習慣が生じる。プリニウスの『博物誌』には,婚約指輪は鉄製であったと書かれているが,2世紀になると裕福な人々は,みな指輪に金を使うようになった。」
 P38「19世紀後半になると,現代に受け継がれている婚約指輪が登場する。」
 P160~ 年表 「BC27 この頃,鉄製指輪を婚約の誓約の徴として贈る習慣が広まる」

5.『宝石とジュエリー事典』(斎藤貴子,成美堂出版,2004.3)
 P25 指輪の種類 「ウエディング・リング(ブライダル・リング) エンゲージメント・リングとマリッジ・リングを合わせてこう呼ばれます。エンゲージメント・リング一つのときは右手に,そして結婚式当日には左手に移して二つはめたという時代もあったようです。」

 以下の資料には,日本における婚約指輪・結婚指輪の習慣について記述がありました。

6.『日本装身具史 カラー版』(露木宏,美術出版社,2008.3)
 P122 結婚指輪〈コラムⅥ-7〉
 「明治35(1902)年刊行の平出鏗二郎著『東京風俗志 下巻』には「(牧師は)先ず夫婦たる本旨を説き聞かせ,互いに手をとらしめて偕老の誓をなさ締め,婿の指輪と娵の指輪を授け,神にその霊護を祈りなどす」とキリスト教式結婚式を紹介しているが,明治37年にはすでに絵入りの結婚指輪の広告が出されている。」
 P131「大正期には結婚指輪の習慣もすっかり定着し・・・」
 P145「婚約指輪も一般庶民に広がり,「清浄無垢を象徴する」としてダイヤモンドと真珠が推奨された。」

7.「ジュエリーの歩み100年」(関昭郎,美術出版社,2005.2)
 P23「ヨーロッパでは中世から長く続いている結婚指輪の習慣が日本に定着し始めるのは明治30年代の終わり頃からである。明治37年6月には植田商店が平打ちの結婚指輪を売り出している(『服飾新聞』広告)。明治39年刊『日本家庭百科事典』は結婚指輪について「本邦にても此の風ようやく行われ,あるいは結納後に与うるものあり」とある。
 P31「大正末期には結婚指輪の習慣がすっかり根付き,「結納に,第一位を置くものは指環であります」(大正14年刊『婦人の知識』)といわれるまでになった。」「結婚指輪とは別に婚約指輪を贈る習慣もこの時代に始まっている。婚約指輪には「結婚指輪のような蒲鉾型のようなものではなく,宝石入りの華やかなもの」(昭和4年刊『新時代縁談と婚礼一式』)が用いられるようになった。」
 P214「1904(明治37) 結婚指輪が売り出される」

 以下はデータベース「ジャパンナレッジ」の検索結果から抜粋したものです。

・婚約指輪(日本大百科全書(ニッポニカ))
 「婚約指輪が始まったのは古代ローマ時代からといわれている。」「イギリスでは,16世紀エリザベス1世の時代には,婚約指輪を贈られたら右手にはめ,結婚式の当日それを外して左手にはめ直したとあるので,その時代には,結婚と婚約の指輪は同一のものであったことがわかる。」

・結婚指輪(日本大百科全書(ニッポニカ))
 「1554年メアリー1世(イギリス)が結婚式のときに用いたのが始まりといわれている。」「結婚指輪は左手の薬指にはめる。これは古代ギリシア人の信仰により,左手薬指の血管は心臓にまっすぐに通じているということから生じた習慣である。ファッションリング,エンゲージリングなどといっしょに重ねてはめる場合は,先に結婚指輪をはめ,その上に他の指輪をはめる。」

・結婚指輪(デジタル大辞泉)
 「左の薬指にはめることが多い。」「欧米では古くからあるが,日本で普及したのは,生活の欧米化が進んだ20世紀半ばごろから。」

  
その他に調査した資料
・『宝石の歴史』(パトリック・ヴォワイヨ,創元社,2006.6)
・『ジュエリーの歴史』(ジョーン・エヴァンズ,八坂書房,2004.4)
・『世界の伝統装身具図鑑 地域別編』(露木 宏,繊研新聞社,2013.9)
・『冠婚葬祭暮らしの便利事典』(小学館,2002.5)
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
衣住食の習俗  (383 9版)
参考資料
(Reference materials)
ひぐちまり監修. 結婚の段取りのすべてがわかる本. 学研パブリッシング, 2010. p. 51 (当館請求記号 385.4/ヒグ, 当館資料番号 001001527975)
日本ホテル教育センター編. 世界・ブライダルの基本. 日本ホテル教育センター, 2008. p. 139 (当館請求記号 385.4/セカ, 当館資料番号 001001211042)
浜本隆志. 指輪の文化史. 白水社, 1999. p. 48,50-52,114-116 (当館請求記号 383.3/ハマ, 当館資料番号 001000156933)
東京都庭園美術館監修. 指輪. 淡交社, 2000. p. 31,38,160 (当館請求記号 383.3/ユビ, 当館資料番号 001000254407)
斎藤貴子. 宝石とジュエリー事典. 成美堂出版, 2004. p. 25 (当館請求記号 755.3/サイ, 当館資料番号 001000733970)
露木宏編・著. 日本装身具史. 美術出版社, 2008. p. 122,131,145 (当館請求記号 383.3/ツユ, 当館資料番号 001001140399)
関昭郎編集. ジュエリーの歩み100年. 美術出版社, 2005. p. 23,31,214 (当館請求記号 755.3/セキ, 当館資料番号 001000866291)
キーワード
(Keywords)
指輪
婚約指輪
結婚指輪
エンゲージメントリング
ウェディングリング
マリッジリング
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000185970解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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