レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/05/17
- 登録日時
- 2015/12/05 00:30
- 更新日時
- 2015/12/05 00:30
- 管理番号
- 6900001268
- 質問
-
未解決
杉浦非水の『日本一ノ画噺』の元になった外国の10冊ぐらいの本を探しています。
- 回答
-
以下の2つのシリーズが見つかりまりました。
1.「ブラック・シリーズ」
Googleで『日本一ノ画噺』を画像検索すると、以下の情報がヒットします。
http://fobook.ko-co.jp/c6985.html
神戸の洋古書店Fabulous OLD BOOK で開催された第5回絵本講習会(2012.11.25)について
<概要>
テーマ : 「絵本を通した国際交流」
海外から見た日本文化を絵本にした作品や、日本が影響を受けた海外の作品など。
(ちりめん本、チャールズ・ロビンソン、ピーターシャム夫妻、ジビュレ・フォン・オルファース他)
戦前まで(主に、明治から大正、昭和に掛けて)の出版について
講師:矢野 有 やの たもつ
所属 :日本図書館協会員 (公共部会、教育部会 他)・ 元 児童図書館研究会会員 ・日本児童文学者協会員 など
このページで、3兄弟ともイラストレーターとして知られているチャールズ・ロビンソン(イギリス)の「ブラック・シリーズ」とナカニシヤ『日本一ノ画噺』を並べて撮影した画像があります。
チャールズ・ロビンソンの「ブラック・シリーズ」 1907年
ナカニシヤ 『日本一ノ画噺』 1911年
と記載もあります。
「ブラック・シリーズ」のタイトルは、以下の3冊です。
『Black Doggies』
『Black Sambos』
『Black Bunnies』
当館、NDLサーチ、CiNiibooks等国内の所蔵検索ではヒットしません。
British Library の蔵書検索で以下の書誌がヒットします。
Black Bunnies. (Black Doggies.-Black Sambos.) [Illustrated books for children.]
Charles Robinson, 1870-1937
London : Blackie & Son, [1907]
チャールズ・ロビンソンについては、以下の資料に説明があります。
『〈子どもの本〉黄金時代の挿絵画家たち』(リチャード・ダルビー/著 西村書店 2006.8)p.68-71
この中で「ブラック・シリーズ」の1冊について『黒いウサギ』(1907)の記述がありますが、当館蔵書検索、NDLサーチ、CiNiibooksではヒットしません。
実際に非水がこれらの本を参考にしたのかがわかるような文献は見つかりませんが、以下の資料にこのような記述があります。
『百貨店一夕話』(浜田四郎/著)p.165-166 「著者がロンドンで入手した装飾関連のデザイン本等を三越社長の日比さんが門外不出扱いにして非水の参考書にした。関東大震災ですべて焼けた。」
2.「ピーターラビット」シリーズ
また、『日本一ノ画噺』シリーズ内『ウサギノセカイ』と「ピーターラビット」シリーズの類似点を述べた論文もあります。
村川 京子「 「日本一ノ画噺」シリーズ出版の背景 : 『ウサギノセカイ』(巌谷小波 文・杉浦非水 画)と「ピーターラビット」シリーズ(ビアトリクス・ポター著)のかかわり」『大阪人間科学大学紀要』(14) (大阪人間科学大学2015.3) p.119-136
http://www.ohs.ac.jp/files/library_kiyo14.pdf
〔事例作成日:2015年5月17日〕
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 〈子どもの本〉黄金時代の挿絵画家たち リチャード・ダルビー∥著 西村書店 2006.8
- 百貨店一夕話 浜田/四郎∥著 日本電報通信社 1948.12
- http://fobook.ko-co.jp/c6985.html (Fabulous OLD BOOK'S Blog(第5回絵本講習会 2012年11月28日)(2015年5月17日現在))
- http://www.ohs.ac.jp/files/library_kiyo14.pdf (大阪人間科学大学紀要 第14号(2015年5月17日現在))
- キーワード
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- 杉浦非水(スギウラヒスイ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000185150