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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000177879
提供館
(Library)
紙の博物館図書室 (4210001)管理番号
(Control number)
150730001
事例作成日
(Creation date)
登録日時
(Registration date)
2015年07月30日 15時04分更新日時
(Last update)
2016年04月03日 16時18分
質問
(Question)
大正時代の石油会社のオフィスという設定で机の上にある紙の書類などのサイズ(大きさ)はどのようなものか。
回答
(Answer)
事務用品のサイズは多種多様でほぼ現在のものに近いといえる。サイズは統一されていない。

①大正時代には明治以前の和紙の流れを汲むもの、明治以降の輸入紙(原則機械製洋紙)、それらを折衷して抄製したもの等、多種の紙とサイズが混在していた。
【資料3】p62「紙の新しい需要が開発されるにつれて、自動的に新しい標準寸法が輩出した。」明治30年頃という「洋紙寸法」(p63) によれば 日本の「書簡紙判」「雑記判」がそれぞれイギリスの「メジューム判」「フールスカップ4倍判」にあたり、イギリスの輸入紙が元であったことがわかる。

②石油会社のオフィスのデスクにあると思われるもの
・タイプライター用紙 【資料2】【資料9】にタイプライターの記述はあるがそのサイズと用紙についての記述はなし。
・洋式帳簿 国産の洋式帳簿は明治20年前後より製造開始。明治末期以降普及する。
【資料2】「東京銀座の文詳堂はイギリスからの輸入洋紙を使用して洋式帳簿を製造開始した。」大きさは不明
【資料8】(洋式)帳簿の製品体系は。ほぼ今日の姿に近い状態にまで発展しており、サイズ別では大判(現在のA4縦長)、中判(B5)、間判(A5)、ページ数・科目も当時の方が逆に充実していて戦前の全盛期であった。(昭和初年当時)
・ノートブック 上記の雑記判とすれば 2.10×2.90 (尺)(原紙寸法) 
【資料1】「私が旧制中学に入学した大正7年頃、既にフールスノートを愛用しておりました。耳を断たない小口のザラザラした品で、文具店ではドイツ綴じと称しておりました。大きさは現在のA5判よりやや幅の広いもので相判と称しておりました」(川口源蔵氏談)松屋で売り出した大学ノートも紙を10枚か折って仮綴じした程度のものであったらしいが、ただ中身の紙に「フールス・カップ」という輸入の洋紙を使っていた点が珍しく、大学生の耳目を引いたようである。
・便箋 上記の書簡紙判とすれば 1.55×1.95(尺)(原紙寸法) 
 ※昭和7年に発売されたコクヨ「書翰箋」には次の記載あり。
【資料8】「書翰箋」の規格は仕上げ寸法(230×177m/m)が、当時の原紙規格では最も大きかった菊倍判(1272×939)20面取りの、いわゆる「コクヨ判」であってB5判よりやや寸法が短いが、これを三つ折りにした時、当時の代表的な封筒(長形5号)にピッタリ入るという便利な寸法として創案されたものである。
・ファイル・バインダー 【資料9】リングバインダーはアメリカ・シカゴの宝石修理工によって発明された。(中略)1920年(大正9年)に特許が切れると同時に各国のメーカーがこぞって生産販売し(後略)サイズについては不明

③ 【資料7】(紙の仕上げ寸法の説明)P27 「事務用紙に至っては、千差万別で(中略)諸会社、商店で使用する用紙の寸法はその種類が雑然としており、かつ団体で使用するものでも、通信用とか、会計用とか、記録用とか、種類によって寸法が違っておるというような、不統一な状態である。」
回答プロセス
(Answering process)
1)大正時代の紙のサイズを調べる 資料3ほか  
2)オフィスの机の上にはどのようなものがあったか考える 
タイプライター(タイプライター用紙)/ 便箋/ 洋式帳簿/ ノートブック/ファイル・バインダー/
3)これらのサイズを調べる
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
その他の雑工業  (589 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】東京紙製品卸商業協同組合組合史編纂委員会/編集 , 東京紙製品卸商業協同組合. 東京紙製品のあゆみ. 東京紙製品卸商業協同組合, 1982.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I063819086-00
【資料2】田中経人 著 , 田中, 経人, 1905-. 文具の歴史. リヒト産業, 1972.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001164673-00
【資料3】山本和 著 , 山本, 和, 1930-. 紙の手帖 : 紙の教養と実用. 木耳社, 1981.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001530615-00
【資料4】文房具の研究 : 手になじんで放せないものを探しあててみました. 中央公論社, 1981. (別冊暮しの設計 ; No.6)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000847347-00
【資料5】中央公論社/編 , 中央公論社. 文房具の魅力 : 創造と夢を生みだす小さな主役. 中央公論社, 1985. (別冊暮しの設計 NO.14)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I004348762-00
【資料6】小林清臣. 紙の寸法規格とその制定の経緯について. 紙の博物館, 1985. 百万塔 61号 p. 24-42
【資料7】商工省工業品規格統一調査會. 規格統一の話. 1940. (当館請求記号 585.072//Ki21)
【資料8】コクヨ株式会社70年史編集委員会 編 , コクヨ株式会社. コクヨ・70年のあゆみ. コクヨ, 1975.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001160135-00
【資料9】野沢 松男/著 , 野沢‖松男. 文房具の歴史 : 文具発展概史. 文研社, 1994.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000949974-00
キーワード
(Keywords)
文房具
事務用品
オフィス
会社
大正時代
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
質問者は映画制作会社勤務。当時の状況を再現するための調査。
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人 社会人
登録番号
(Registration number)
1000177879解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決