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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000177450
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
6001008960
事例作成日
(Creation date)
2015/01/14登録日時
(Registration date)
2015年07月18日 00時30分更新日時
(Last update)
2015年07月18日 00時30分
質問
(Question)
2世紀ローマの名医で典医にまでのぼりつめた「ガレノス」という人の考え方が、16世紀の近代医学の幕開けまで主流となっていたことを次のサイトで読みました。
http://www.suehiro-iin.com/arekore/history/ (2015/1/14現在)
医療の歴史(4) ローマ時代の医療
医療の歴史(13) 外科医パレ
その後、16世紀になって外科医「パレ」が卵黄と油を混ぜて軟膏をつくったように、近代医学における2人の位置づけを詳しく知りたいです。

インターネットで検索してみましたが、うまく資料を見つけることができませんでした。参考となる書籍を教えてください。
回答
(Answer)
近代医学における「ガレノス」と「パレ」の位置づけについて、当館の資料からご紹介します。

ガレノスについては、次の2冊を所蔵しています。

1.『ガレノス霊魂の解剖学』 (二宮陸雄/著 平河出版社 1993.7 ) 【131.8/N】
二世紀ごろのギリシア・ローマにあっては、霊魂による肉体の統御が宇宙の整合性とのアナロジーとして想定されていた。ヒポクラテスからガレノスに至る医学史と哲学史を背景にし、ガレノスが医学に大いに貢献した解剖と実験を通して、霊魂の意義と働きおよびその存在する場所を探求する姿を追う。本書は、その先駆的な科学精神によるガレノスの医学と哲学を、原典に基づきつつ追求する、我国初の本格的ガレノス論である。(BOOKデータベースによる内容解説 2015/1/14現在)

2.『ガレノス自然生命力』 (二宮陸雄/著 平河出版社 1998.5) 【131.8/5N】
霊魂による肉体の統御が、宇宙の整合性とのアナロジーとして想定されていた2世紀のギリシア・ローマにあってガレノスは、霊魂の諸能力から、生命現象を発現させる生命力を、自然力と呼んだ。解剖と生理実験と臨床観察を通して、身体各部に内在する自然力が、健康と病気に直接関係あるとする、現代の医学思想にも通じる、実証精神と思索に充ちたガレノスの医学思想の本質を探る。『ガレノス・霊魂の解剖学』の姉妹編。初めて古代インド医学思想との関係を論じる。 (BOOKデータベースによる内容解説 2015/1/14現在)

p.6 「ベサリウスはガレノスを空想的と攻撃し、人間でなくサルなど他の動物を解剖したガレノスの誤りを正して、解剖学を深い闇の底の黄泉の国から甦らせる、と決意を記しています。ガレノスが医学を一四〇〇年遅らせたという後世の医学歴史学者の印象は、…近代医学の創始者の一人と目されるベサリウスのガレノス批判です。」という記述があります。

※「BOOKデータベース」とは、社団法人日本書籍出版協会による、国内で発行され、現在入手可能な書籍を収録する書籍検索サイトです。 http://www.books.or.jp/ (2015/1/14現在)

パレについては、次の1冊を所蔵しています。

3.『近代医学の父・パレ(NHKブックス 609)』(森岡恭彦/著 日本放送出版協会 1990.11)【490.2/5N】
日本の西洋医学のルーツは『解体新書』よりも、その百年も前に作者名を伏せられたまま伝わったアンブロアズ・パレの著作であった。ルネサンス時代、四代のフランス国王の侍医を務めたパレは当時の常識を覆す治療法をあみ出し、近代外科学の基礎を築いた。本書は、没後四百年に当たり、パレの革命的な外科療法、稀有な生涯を紹介し、日本における謎に包まれた伝わり方を描く興味深い読みものである。 (BOOKデータベースによる内容解説 2015/1/14現在)

はじめに
p.4 「・・・・・パレは床屋から身を起こし、後世に名を残した外科医として、その歴史に名をとどめている。自分の経験を大切にして、真実を見極めようとするパレの学問的態度、そして不屈にして敬虔な人間愛に充ちた外科医としての態度は今日われわれに共感を与えるものである。」という記述があります。 

また、医学史の資料には2人の名前がよくでてきます。
たとえば
『医学史探訪: 医学を変えた100人』 (二宮陸雄/著 日経BP社 1999.11) 【490.2/82N】
p.26-27 「ヒポクラテスの旗を掲げて戦ったガレノスの30年」
p.50-51 「16世紀の外科学を因習から救ったアンブレアス・パレ」
の項目があります。

『医学の歴史』 (ルチャーノ・ステルペローネ/著 原書房 2009.11)
4章 15世紀の医学
p.119 「15世紀の前半は、前世紀に燎原の火のごとく燃え広がった文化的回帰のエネルギーが急速に衰えた時代だった。またたく間に教科書主義、すなわちガレノス、プリニウス、アヴィケンナなどの先人の教えの安易な盲従に陥った。」
p.130-131にパレの説明があり、p.132「歴史家の見方としては、パレの外科学における業績は、ヴェサリウスの解剖学におけるのと同じような重みをもつものであった。」という記述があります。

[事例作成日:2015年1月14日]
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
医学  (490 8版)
参考資料
(Reference materials)
ガレノス霊魂の解剖学 二宮/陸雄∥著 平河出版社 1993.7
ガレノス自然生命力 二宮/陸雄∥著 平河出版社 1998.5 (6)
近代外科の父・パレ 森岡/恭彦∥編著 日本放送出版協会 1990.11 (4)
医学史探訪 二宮/陸雄∥著 日経BP社 1999.11 (26-27、20-51)
医学史探訪 二宮/陸雄∥著 日経BP社 1999.11 (119、130-132)
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
人物・団体,その他
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000177450解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決