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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000177021
提供館
(Library)
京都市図書館 (2210023)管理番号
(Control number)
右中-郷土-81
事例作成日
(Creation date)
2015年07月09日登録日時
(Registration date)
2015年07月09日 17時58分更新日時
(Last update)
2015年08月04日 14時15分
質問
(Question)
養源院(ようげんいん)にある「白象図(はくぞうず)」の図版が見たい。また描かれた経緯についても知りたい。
回答
(Answer)
白象図は,京都市東山区の養源院にある俵屋宗達(たわらやそうたつ)が描いたと伝わる杉戸絵で,重要文化財に指定されています。

【資料1,4~6,10,12,14】では杉戸絵左一面のみ,【資料2,7~9,11,13】では左右二面,そのうち【資料8,9】が最も大きく二匹の白象図がカラーで掲載されています。

杉戸二面に一頭ずつ描かれた白象は,画面いっぱいに背を丸め,向かって左一面には頭を下げた象が,右一面には横を向く象の姿が描かれています。大きさ縦約182cm,横125cmの杉戸素地一面に胡粉(ごふん)一色で塗られた象の体は,足の指や耳などの輪郭線を墨線で示し,太く柔らかな描線によって立体性と重量感を与えています。

伏見城の遺構を用いて再建された養源院の本堂には,伏見城落城の際に自刃した徳川家臣らの血の跡が残る床板を使った血天井があります。この本堂を再建した元和7年(1621),血天井の霊を慰めるために象を描いたという説や,釈迦如来の傍に控える普賢菩薩の乗り物である象を描いたという説があります。
回答プロセス
(Answering process)
●“養源院”をキーワードに当館所蔵資料を検索する・・・【資料1~2】
 【資料1】“宗達は慶長2年(1597),渡来した本物の象を見た可能性があり,その時胸に刻まれた印象をもとに,重量感のある象の姿を描いたとも推測される”
 “これらの絵とともに有名なのは,本堂を廻る廊下の血天井。そこに残る黒い染みは,慶長5年(1600),関ヶ原の戦いの前哨戦(ぜんしょうせん)で伏見城の留守を守っていた徳川家康の家臣,鳥居元忠(とりいもとただ)ら380名余が西軍に攻められ,本丸の廊下で自刃した際の血の跡だ”
 【資料2】“養源院は,伏見城と同じく秀吉が信仰した大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)を祀る。2匹の象が合体した姿をもつ陰陽和合の神様だ。そこで,宗達は,血天井の霊を慰めるため2匹の象を描くよう依頼された”

●美術全集に収録された索引【資料3】から図版を探す・・・【資料4~7】
 【資料6】“古くより宗達伝と伝えるだけで確証はないが,画面から再建後に宗達が制作したと考えられる”
 
●琳派に関する資料から・・・【資料8~10】
 【資料10】“ところどころに太い描線を彫って塗った風に描いて立体感を出している”

●俵屋宗達に関する資料から・・・【資料11~12】

●重要文化財から・・・【資料13~14】
 【資料14】“杉戸絵は,四枚の表裏に描かれ,全部で八面となっている。表には唐獅子を一面一頭ずつ,相対する形に描く。裏の一方には波に麒麟の駆けるさまを配し,他の二面には画面一杯に大きく白象一頭ずつ描く”
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本画  (721 9版)
叢書.全集.選集  (708 9版)
芸術政策.文化財  (709 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『週刊京都を歩く ヴィジュアル百科 No.25 東山』 (講談社 2003) p20解説,21“杉戸絵左のみ・カラー”
【資料2】『京都 美術でめぐる京都案内』 (枻出版社 2015) p46~47“左右・カラー”,48解説
【資料3】『日本美術作品レファレンス事典 絵画篇 近世以前』 (日外アソシエーツ株式会社/編集 1998) p695
【資料4】『琳派美術館 1 RINPA MUSEUM 宗達と琳派の源流』 (集英社 1993) p68“左のみ・カラー”
【資料5】『日本美術絵画全集 第14巻 俵屋宗達』 (座右宝刊行会/編 集英社 1976) 図61“左のみ・白黒”,p138解説
【資料6】『原色日本の美術 14』 (山根 有三著 小学館 1997) 図13“左のみ・カラー”,p31~32解説
【資料7】『日本美術全集 第18巻 宗達と光琳』 (講談社 1990) カラー図版4“左のみ・カラー”,単色図版“左右・白黒”,p196解説
【資料8】『琳派名品百選』 (山根 有三/著 日本経済新聞社 1996) 図17“左右・カラー”
【資料9】『日本美術全集 21 琳派』 (学研 1999) 図10“右・カラー”,図13“左・カラー”,p195解説
【資料10】『琳派 創立百年記念特別展図録』 (東京国立博物館/編 便利堂 1973) p71“左のみ・白黒”,p257解説
【資料11】『俵屋宗達』 (俵屋 宗達/[画] 新潮社 1997) 図17“左・カラー・右・白黒”
【資料12】『もっと知りたい俵屋宗達 生涯と作品』 (村重 寧/著 東京美術 2008) p27“左のみ・カラー”
【資料13】『国宝・重要文化財大全 2 絵画』 (文化庁/監修 毎日新聞社 1999) p321“左右・白黒”
【資料14】『重要文化財 11』 (毎日新聞社「重要文化財」委員会事務局/編 毎日新聞社 1975) 図4“左のみ・カラー”
キーワード
(Keywords)
白象図
俵屋宗達
琳派
養源院
重要文化財
杉戸絵
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000177021解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決