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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000176967
提供館
(Library)
山口県立山口図書館 (2110020)管理番号
(Control number)
0000108461
事例作成日
(Creation date)
2006年10月26日登録日時
(Registration date)
2015年07月09日 00時30分更新日時
(Last update)
2015年07月10日 13時14分
質問
(Question)
山口県の方言「おいでませ」というのは、古い言い方を現代風に言い換えたものか、それとも、もともと、そういう言い方(話し方)をしてきているのか。正確には「おいでました」で、「よ〜おいでましたね〜た」というような使い方をするのではないか。
回答
(Answer)
下記回答資料1~8を紹介。
また、インターネットで公開されているもので、山口県方言研究家である森川信夫氏が「おいでませ」について解説している記事を紹介。


●資料1『山口県方言辞典』、資料2『須佐地方の方言』、資料3『ふるさとの言葉』、資料4『下関の方言』
資料1~4では「おいでませ」が「いらっしゃい」の挨拶の言葉としてあげられている。
また、資料4には地域によっては使わないとして、下関地方では「おいでませ」には違和感があるという記述が見られる。

●資料5『山口弁(周南地方)辞典』
「おいでませー(いらっしゃいませ)」の項目に“参照「おいでる」”と書かれている。「おいでる(「おいでなさる」の略)」の項では「また、おいでませー(また、いらっしゃい)」、「よう、おいでましたのー(良く、いらっしゃいました)」という表現が紹介されている。

●資料6『山口県 方言聞きかじり』
「おいでませ」を「相手が来ることに対する期待を表す表現」として紹介している。

●資料7『防長方言考 防長民謡集』
他人の在宅を意味する「おいでる」の項に、他人を自宅に招待する意で「お早うおいでませー」(早く来い)という表現を紹介している。また、「よくおいでました」を客の来訪を歓迎する表現として紹介している。

●資料8『論集「山口県方言の研究」』
「行く・来る・居る」の敬語が「おいでる」「おいでます」であり、「おいでませ」は「おいでます」の命令形であるといった記述がある。
「おいでませ」の同類語の例として「おかえりました」(お帰りになりました)、「おあがりませ」(お召し上がりなさい)、「ごろーじませ」(御覧なさい)が挙げられている。
また、「食べる」の敬語は「あがる」「おあがる」「あがります」「おあがります」と活用し、「おあがりませ」が最高の尊敬語法、といった記述もある。


●以下の記事に、「おいでませ」はもともと「来てください」という誘致の意味で使われていたが、県内でもその言葉を使うようになり「よくお越しくださいました」という出迎えの言葉と混同されるようになったのではないか、という記述がある。

国立国会図書館WARPより(保存日:2010年6月1日)
山口きらめーるバックナンバー VOL.145[2008.7.11]
「(2)おもしろ山口学」 森川信夫「おいでませ山口へ」
http://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1022124/kirara.pref.yamaguchi.lg.jp/mag/backnum/20080711.html
回答プロセス
(Answering process)
(1)
郷土資料の中から資料1~5を選び、「おいでませ」を調査。
別の表現として「おいでる」とも言うことが分かったので、「おいでる」もあわせて事典で調査した。

(2)
事典だけでは十分な情報が得られなかったため、方言に関する研究書などで「おいでませ」、あるいは「おいでる」を調査。(資料6~8)

(3)
国立国会図書館WARPでも同じく「おいでませ+方言」をキーワードに検索し、「おいでませ」という方言の使われ方の変遷が説明されている「山口きらめーる」のバックナンバーを選んだ。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
方言.訛語  (818 9版)
参考資料
(Reference materials)
山中六彦 著 , 山中, 六彦. 山口県方言辞典 新訂. マツノ書店, 1975.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001257422-00
「須佐地方の方言」編集委員会 編 , 須佐町教育委員会 (山口県). 須佐地方の方言. 須佐町教育委員会, 1977.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002230961-00
有井 チエ子 [編] , 有井 チエ子. ふるさとの言葉. 有井 チエ子, 2000.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I060689844-00
富田義弘 著 , 富田, 義弘, 1934-. 下関の方言. 赤間関書房, 1977.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001366154-00
阿部啓治 編 , 阿部, 啓治. 山口弁 (周南地方) 辞典 2013年版. 阿部啓治, 2013.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025176596-00
山中/敬子 編著 , 山中/敬子. 山口県方言聞きかじり. 渓声出版, 2014.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I061532534-00 , ISBN 9784904002827
山口県文化史編纂委員会 編. 防長方言考. 岡不可止(山口県知事公室文化広報課長), 1952. (山口県文化史 ; 外篇)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I019207972-00
岡野信子, 白木進 編 , 岡野, 信子, 1921- , 白木, 進, 1908-. 論集「山口県方言の研究」. 笠間書院, 1981. (笠間選書 ; 135)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001510075-00
キーワード
(Keywords)
おいでませ
方言
山口県
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土 言葉
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000176967解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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