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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000170301
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
6001007040
事例作成日
(Creation date)
2015/01/10登録日時
(Registration date)
2015年04月03日 00時30分更新日時
(Last update)
2015年04月03日 00時30分
質問
(Question)
戦国時代の貨幣の単位換算
 現代であれば、1万円=(1,000円×10)=(100円×100)=(10円×1000)=(1円×10000)
 と表せるように、戦国時代の「両」・「匁」・「寛」などの間での換算レートについて知りたい。
 また、それは現代の貨幣価値で言えばどれくらいになるのか。
回答
(Answer)
戦国時代(中世)には、統一された通貨は流通しておらず、貨幣の単位換算については特に戦国時代については難しいようです。
・『貨幣の日本史(朝日選書)』(東野治之/著 朝日新聞社 1997.3)
133-134頁に「しかし金や銀は、銅銭にとってかわって一挙に価値基準としての地位を確立したわけではない。(中略)本来なら銅銭の公鋳が企てられてよいところだが、戦国の政治的分裂状況はそれを許さない。金・銀を組み込んだ統一的な貨幣制度となれば、なおさらのことである。金・銀が正式に通貨として登場するには、江戸時代初期をまたなければならなかった」の記述があります。

なお、
・『国史大辞典 3』(国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1983)
759頁に「貫(かん)」は「計銭の単位。銭一千文を一貫と称するが、その由来は一文銭千枚を一条の緡(さし)に貫いて一結としたことにあるという。(略)」とあり、年代の記述はありませんので、「貫」は使われていたようです。
「両(りょう)」は 「江戸時代の金貨(小判・分判)の貨幣単位。一分の四倍、一朱の十六倍(以下略)」。
「匁(もんめ)」は「江戸時代の銀貨(丁銀・小玉銀)の貨幣単位。一貫目の千分の一、分の十倍、厘の百倍。(以下略)」となっています。

・『図録日本の貨幣1 原始・古代・中世』(日本銀行調査局/編 東洋経済新報社 1972.11)
308頁から「戦国諸侯の金銀貨幣」という項目があります。310-311頁に甲州金の貨幣単位が記載されています。それによると、
 両=金4匁なし4匁2分
 分=1両の4分の1
 朱=1分の4分の1
 朱中=1朱の2分の1
 糸目=1朱中の2分の1
 小糸目=1糸目の2分の1
 小糸目中=1小糸目の2分の1
です。
これは甲斐の武田氏によって定められた単位換算で、後に江戸幕府に引き継がれたということです。

また、現代の円に換算した場合は、以下の資料から計算することができると思います。
・『日本史総覧3巻 中世2』(新人物往来社 1984)禁帯出
46-57頁に「中世米価表」として寛喜元(1229)から天正19(1591)の1石当たりの米価が記載されています。

・『日本史資料総覧』(東京書籍 1986)禁帯出
141-147頁に「中世物価表(米・金・銀・銭の価格)」として応仁1(1467)から慶長8(1603)の1石当たりの米価(主に京都での取引) 金1両・銀1匁・銭1貫文に相当する米の量や他貨幣価値が記載されています。

・『読史備要』(講談社 1966)禁帯出
743-773頁に「金銀米銭相場一覧」として天平宝字2(758)から文政8(1825)の米・金・銀・銭の取引価格が記載されています。

・『新編日本史辞典』(東京創元社 1990)禁帯出
1202-1211頁に「中世末・近世初頭物価表」として応仁1(1467)から寛永19(1642)の京都・奈良における金・銀・銭価、大豆・豆腐・塩・酒・油・杉原紙の価格が記載されています。

インターネットでは、
・古代・中世都市生活史(物価)データベース (国立歴史民俗博物館提供)
http://www.rekihaku.ac.jp/up-cgi/login.pl?p=param/ktsb/db_param
で当時のお米の価格を知ることができます。

期間:おおむね8世紀(700年代)から16世紀(1500年代)
内容:史料から価格関係の部分を抽出したデータベースで、 品名や品目を始め年代や貨幣分類、地域など様々な条件で、種々の物品・サービスの価格を検索できます。
例えば、検索条件として西暦年: 1467 - 1590,
品名・貨幣= 米、
で検索すると224件のデータがヒットします。
1番目のデータは、文正2(1467)年2月 、米 40石5斗9升1合8勺(4059.18升) 、銭 28貫文(28000文) 、食料(米) 地域:山城国京都となっています(2014/10/29現在)。

『日本史総覧3巻 中世2』を基にした場合、
秀吉が石高帳の作成を命じた天正19(1591)3月の1石あたりの米価は833文とあります。
1石は約150Kgで、2014年の大阪のコシヒカリ5Kgの小売価格が2235円となっています(『農林水産統計月報』平成26年10月 通巻739号)。
1石は2235円×30=67050円となり、
1文はおよそ80円となります。
文と両の換算では江戸時代のものを援用すると、4000文で1両ということですので、
1両は、4000文×80円=320000円
となります。

なお、
・日本銀行金融研究所貨幣博物館HP
「お金の歴史に関するFAQ」
http://www.imes.boj.or.jp/cm/history/historyfaq/
の「Q5.江戸時代の一両の現在価値はどのくらいですか?」では、何を基準にするかで現在価値が大きく変わると、記載されています(2014/10/29現在)。
時代によって価値基準が異なるため、異なる時代間の換算(現代ではいくらに相当するか、など)は容易ではないようです。

[事例作成日:2015年1月10日]
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
日本史  (210 8版)
貨弊.通貨  (337 8版)
参考資料
(Reference materials)
貨幣の日本史 東野/治之∥著 朝日新聞社 (133-134)
国史大辞典 3 国史大辞典編集委員会∥編 吉川弘文館 (759)
図録 日本の貨幣 1 日本銀行調査局∥編 東洋経済新報社 (310-311)
日本史総覧 3 今井/堯∥[ほか]編集委員 新人物往来社 (46-57)
日本史資料総覧 東京書籍 (141-147)
読史備要 東京大学史料編纂所∥編 講談社 (743-773)
新編日本史辞典 京大日本史辞典編纂会∥編 東京創元社 (1202-1211)
http://www.rekihaku.ac.jp/up-cgi/login.pl?p=param/ktsb/db_param  (古代・中世都市生活史(物価)データベース)
http://www.imes.boj.or.jp/cm/history/historyfaq/  (日本銀行金融研究所貨幣博物館)
http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000092004  (永楽銭8000貫文は、現在の価値でどのくらいになるのか知りたい。(さいたま市立中央図書館))
キーワード
(Keywords)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
書誌事項調査
内容種別
(Type of subject)
統計データ
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000170301解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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