レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/12/03
- 登録日時
- 2015/03/04 00:30
- 更新日時
- 2015/03/04 09:23
- 管理番号
- 千県中児童-2015-2
- 質問
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解決
マザー・テレサの名言「愛の反対は憎しみではなく無関心だ」という言葉が掲載されている本を見たい。
- 回答
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以下の資料にその言葉が載っているが、いつ、どこで発せられた言葉なのか明確に記述のある資料はなかった。
(1)『マザー・テレサへの旅 ボランティアってだれのため?』(寮美千子文・写真 学研 1997)p.121
「マザー・テレサはいつもいっていた。「愛の反対は憎しみではありません。それは、愛がないことです。無関心です。だれにも望まれていないと感じるとき、人はもっとも深く傷つきます。」」
(2)『マザー・テレサ 日々のことば』(マザー・テレサ著 いなますみかこ訳 女子パウロ会 2000)p.319
訳者あとがきに「マザーは「愛の反対は無関心」とおっしゃっています。」とある。本文には該当の言葉はなし。
(3)「今日のノート 関心を持つ社会」(『読売新聞』2010年8月10日)p.12
「「愛の反対は憎しみではなく、無関心です」インドで貧しい人や難病患者らの救済に生涯をささげ、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサの言葉だ。」
(4)『テキスト国際理解』(米田伸次[ほか]著 国土社 1997)[千葉市図書館蔵] p.57
「ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサ氏は次のように語っている。「愛の反対は憎悪ではない、無関心である。人間の最大の苦しみ、悲惨は、自分がすべての人に見棄てられている、自分はもうどうでもよい不要な存在なのだと感じさせられる、その絶望なのだ。人間が他者に対して無関心になるとき、その人こそ最悪の貧の人に堕すのだ。」」
類似しているもの
・『マザー・テレサ 愛に生きる』(沖守弘作・写真 くもん出版 1984)p.105-106により、 『すばらしいことを神さまのために』という本に類似する言葉が載っているらしいことがわかった。『すばらしいことを神さまのために』(マルコム・マゲッリッジ著 沢田和夫訳 女子パウロ会 1981)[千葉市図書館蔵] p.94には以下のようにある。
「今日の最大の病気は、らいでも結核でもなく、自分はいてもいなくてもいい、だれもかまってくれない、みんなから見捨てられていると感じることである。最大の悪は、愛の足りないこと、神から来るような愛の足りないこと、すぐ近くに住んでいる近所の人が、搾取や、権力の腐敗や、貧しさ、病気におびやかされていても無関心でいること。」
・『愛と勇気をあたえた人びと① マザー・テレサ』(リチャード・テームズ著 内藤ゆかり訳 国土社 1999)p.52-53の訳者あとがきに、「ふれあいの大切さについて、マザーはこんなことばを使って語っていました。「不幸とは、病気であることや貧しことではありません。病気や貧乏であるために、だれからも見すてられてしまうことです」」とある。
・『マザー・テレサ 最後の言葉』(マザー・テレサ[述] ホセ・ルイス・ゴンザレス‐バラード編 鳥居千代香訳 明石書店 2000)には、「誰にもかまわれない、愛されていないと感じる状態が貧困である」という趣旨の言葉が複数回出てくる。
『学習漫画 世界の伝記 マザー・テレサ』(沖守弘監修 集英社 1992)p.135-136の監修者による解説に以下のようにある。
「ある人が、マザー・テレサに、「こんな人たちを助けても、大して効果はないのではないのか」と言ったところ、マザー・テレサは、「わたしは効果や結果を問題にするのではありません。……この世の中の最大の悪は、こういう人たちに無関心で、愛がたりないことです。」」
- 回答プロセス
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当館OPACを全項目「マザー・テレサ」で検索。1冊ずつ調査した。
ヨミダス歴史館を「愛の反対は憎しみ」「愛の反対は憎悪」で検索。
Google books を「愛の反対は憎しみ」「愛の反対は憎悪」で検索。
調査したが記載の無かった資料
『きっと勇気がわいてくる魔法の言葉 1 あこがれの人の言葉』(中井俊已文 汐文社 2006)
『マザー・テレサ おもしろくてやくにたつ子どもの伝記』(やなぎやけいこ文 ポプラ社 1998)
『マザー・テレサ 貧しい人びとに限りなき愛をそそいだ現代の聖女 小学館版学習まんが人物館』(沖守弘監修 小学館 1997)
『マザー・テレサこんにちは』(千葉茂樹著 女子パウロ会 1980)
『マザー・テレサ かぎりない愛の奉仕』(沖守弘作 くもん出版 2002)(『マザー・テレサ 愛に生きる』の増補改訂版)
『世界のお母さんマザー・テレサ ~レンズの中に愛がみえた~』(小林正典著 ポプラ社 1996)
『平和をつくった世界の20人』(ケン・ベラー著 ヘザー・チェイス著 作間和子ほか訳 岩波書店 2009)
『伝記 世界を変えた人々③ マザー・テレサ』(シャーロット・グレイ著 橘高弓枝訳 偕成社 1991)
『おはなしえほん⑯ マザー・テレサ』(間所ひさこ文 たかはしきよし絵 フレーベル館 1998)
『ノーベル賞がわかる事典 世界を変えた偉業の数々』(土肥義治監修 PHP研究所 2009)
『10分で読める伝記 3年生』(塩谷京子監修 学研教育出版 2011)
『13歳からの道徳教科書』(道徳教育をすすめる有識者の会編 育鵬社 2012)
『物語・20世紀人物伝 第三巻 あふれる人間愛』(漆原智良ほか著 ぎょうせい 1999)
『ノーベル平和賞に輝く聖女 マザー=テレサ』(望月正子[著] 講談社 1988)
『マザー・テレサ 痛みとなるまで愛すること』(パトリシア・ギフ著 成田朱美訳 佑学社 1988)
『マザー・テレサ あふれる愛』(沖守弘著・写真 講談社 1981)
『愛――マザー・テレサ日本人へのメッセージ』(マザー・テレサ[述] 三保元訳 女子パウロ会 2003)
『マザー・テレサ 愛と祈りのことば』(マザー・テレサ[述] ホセ・ルイス・ゴンザレス・バラド編 PHP研究所 1997)
『心の静けさの中で カルカッタのマザー・テレサ及び共労者の黙想集』(マザー・テレサ著 キャサリン・スピンク編集 シオン出版社 1990)
『マザー・テレサとその世界』(千葉茂樹編著 女子パウロ会 1980)
『愛に生きるマザー・テレサ』(E・ル・ジョリ著 吉沢雄捷共訳 中央出版社 1982)
参考までに、Webサイト「Famous quotes & authors」
(http://www.famousquotesandauthors.com/)でMother Teresa の名言を確認したが、確認できず。
また、Webサイト「Wisdom Quotes」(http://www.wisdomquotes.com/)にてサイト内を「Mother Teresa love」で検索するが、それらしき言葉はなし。
なお、「opposite of love(「愛の反対」の訳文)」でサイト内検索すると、エリ・ヴィーゼル(米国のユダヤ人作家。ノーベル平和賞受賞者)の以下の言葉がヒットした。
「The opposite of love is not hate, it's indifference. The opposite of art is not ugliness, it's indifference. The opposite of faith is not heresy, it's indifference. And the opposite of life is not death, it's indifference.
- Elie Wiesel」
(インターネットの最終アクセス:2014年12月14日)
- 事前調査事項
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『マザー・テレサ ほんとうの愛』(綾野まさる作 ハート出版 2003)
名言について該当なし。
- NDC
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- 各教派.教会史 (198 9版)
- 参考資料
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- 『マザー・テレサへの旅 ボランティアってだれのため?』(寮美千子文・写真 学研 1997)|0600170268
- 『マザー・テレサ 日々のことば』(マザー・テレサ著 いなますみかこ訳 女子パウロ会 2000)|0105557973
- 『マザー・テレサ 愛に生きる』(沖守弘作・写真 くもん出版 1984)|9600168248
- 『愛と勇気をあたえた人びと1 マザー・テレサ』(リチャード・テームズ著 内藤ゆかり訳 国土社 1999)|0600193763
- 『マザー・テレサ 最後の言葉』(マザー・テレサ[述] ホセ・ルイス・ゴンザレス‐バラード編 鳥居千代香訳 明石書店 2000)|210122874
- 『学習漫画 世界の伝記 マザー・テレサ』(沖守弘監修 集英社 1992)|9600454098
- キーワード
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- マザー・テレサ(マザーテレサ)
- 名言(メイゲン)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000168519