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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000166377
提供館
(Library)
同志社大学 今出川図書館 (3310014)管理番号
(Control number)
2014-069
事例作成日
(Creation date)
2015年1月9日登録日時
(Registration date)
2015年01月20日 14時35分更新日時
(Last update)
2015年10月30日 11時15分
質問
(Question)
江戸時代、津軽藩における
①被差別部落の有無について
②サンカ・アイヌの存在について
当時の記録を探している。
回答
(Answer)
回答プロセスの資料を紹介しました。
回答プロセス
(Answering process)
1.①津軽藩における被差別部落の有無
(1)『日本の参考図書』第4版に掲載の以下のレファレンスブックから当該の資料を調査。
 ・小林茂, 秋定嘉和編『部落史研究ハンドブック』雄山閣出版, 1989.
 ・部落解放研究所編『部落問題文献目録』1、3集 解放出版社, 1983-1994.
 ・京都部落史研究所編『部落史研究文献目録』 柏書房, 1982.
→ 以下の資料がみつかった。
・原田伴彦, 田中喜男編『東北・北越被差別部落史研究』明石書店, 1981.
 「近世東北地方の被差別部落」の中に、津軽藩についての記述有り。
 参照文献として『弘前藩日記』『天明凶歳記』『津軽信政公事蹟』などが挙がっており、内容の引用もされている。

・部落問題研究所編『部落の歴史』東日本編 部落問題研究所出版部 , 1982-1983.
 P.196~「賤民の戸口数とその所在-青森」という内容で、津軽藩における賤民の戸が記載されている。
 また、参照文献として『秘系由緒伝』『明治二年郷村高戸数人口租税書』が紹介されている。

・原田伴彦, 中沢巷一, 小林宏編『部落』(日本庶民生活史料集成25集)三一書房, 1971-1980.
 P.307~「乞喰頭丁助天保凶年秋田南部日記」に、弘前藩に関する記述あり。

(2)CiNii Articlesの検索
・後藤正人「賤民差別政策の様相-弘前藩の場合」『早稲田大学大学院法研論集』1971, 6号, p.40-73.
 参考文献として当時の史料が挙げられている。

・大塚武松 編『藩制一覧表』下巻. 日本史籍協会, 1928.
 国立国会図書館近代デジタルライブラリーで閲覧が可能。 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1272329 [参照:2015-1-19]
 明治二年に行なわれた人口調査で、各藩について「穢多非人」の数が記載されているが、弘前藩(津軽藩)については「不記」となっている。

2.②サンカ・アイヌの存在について
(1) サンカ
・三角寛著『サンカの社会資料編』(三角寛サンカ選集第七巻)現代書館 , 2001.
 江戸時代の資料ではないが、著者である三角氏が実地調査によりまとめた研究資料で、実態報告の他、「全国サンカ分布表」も記載されている。
 津軽藩についての記述は無いが、分布表の中に「非サンカ地帯」として「陸奥國(青森)」があり、「トケコミ戸数」の数値が記載されている。

・本学契約データベースJapanKnowledgeLib『日本大百科全書(ニッポニカ)』「さんか(山窩)」の項
"農耕を営まず、住居を定めず、山間を生活の場として移動する人々をいう。山家、山稼、散家などとも書く。…全国的に分布するが、東北地方以北にはいないといわれる。"とあり。
 参考文献にある、柳田国男「イタカ及びサンカ」(『定本柳田国男集4』所収・1963, 筑摩書房)を確認したが、津軽藩についての記述はなし。

(2)アイヌ
・『津軽一統志(つがるいっとうし)』全十巻
弘前藩の官撰史書。本学には所蔵なし。 
巻十(『御領分狄の覚』)のみ、北海道立図書館 北方史料デジタルライブラリーで閲覧可。
http://www3.library.pref.hokkaido.jp/DigitalLibrary/Search.aspx  [参照:2015-01-27])
← 以下で典拠として紹介されている
 ・陸奥新報ホームページ「アイヌ語と津軽半島=15」2014/11/24 月曜日
  ( http://www.mutusinpou.co.jp/%E6%B4%A5%E8%BB%BD%E3%81%AE%E8%A1%97%E3%81%A8%E9%A2%A8%E6%99%AF/2014/11/34027.html  [参照:2015-01-27])
  ”本州アイヌと呼ばれる人々が、弘前・盛岡両藩に津軽アイヌ・下北アイヌとして支配され、彼らのアイヌコタン(集落)が津軽半島や夏泊半島、下北半島の各地に確認されていることにも示されている。" 
  "『津軽一統志(つがるいっとうし)』には、1669(寛文9)年頃の津軽半島のアイヌ居住地と家数の状況として、宇田(うた)村・ほこ崎村(以上、外ケ浜町平舘)…(中略)…などが書き上げられている。"

・『外浜上磯代官所加禰ヶ宇田村狄畑屋敷其外諸品書上帖』
当時の津軽藩内におけるアイヌの人々の生活や藩による支配の状況など記載あり。
← 以下では、上記の『津軽一統志 第十 御領分狄の覚』とともに典拠として紹介されている。
 ・浪川健治「藩政の展開と国家意識の形成--津軽藩における異民族支配と『北狄の押へ』論」(日本史研究. 1982, no. 237, p.26-54)
  p.28~「第一章 津軽領アイヌと支配」

・『弘前藩庁日記』
 ← 青森県史編さん近世部会編『近世北奥の成立と北方世界』(『青森県史』資料編近世一)青森県 , 2001
  p.405~「近世北奥史料にみるアイヌ民族関係資料集成」として、『弘前藩庁日記』等から抜粋した内容が記載されている。

・その他、当時の記録ではないがアイヌについての資料
・長谷川成一著『弘前藩』吉川弘文館, 2004.
  p.186~「三 領内の異民族 -支配統制と和人化-」に津軽領におけるアイヌの居住について記述あり。
・浪川健治『近世日本と北方社会』三省堂, 1992.
戦国末期から明治にいたるまでの、津軽におけるアイヌについての詳細な記述あり。
事前調査事項
(Preliminary research)
津軽藩には被差別民として、アイヌ・サンカ(移動性)の者が存在していた可能性があるが、居住していたかまでは調べることは出来なかった。
NDC
東北地方  (212)
社会学  (361)
参考資料
(Reference materials)
原田伴彦, 田中喜男 編. 東北・北越被差別部落史研究. 明石書店, 1981. (NCID:BN00854704)
部落問題研究所 編. 部落の歴史 東日本篇. 部落問題研究所出版部, 1983. (NCID:BN01323463)
本田豊 著. 部落史を歩く : 非人系部落の研究 新版. 亜紀書房, 1991. (NCID:BN07058671)
宮本常一[ほか]編. 日本庶民生活史料集成 第25巻. 部落. 三一書房, 1980. (NCID:BN01628030)
後藤正人. 賤民差別政策の様相 : 弘前藩の場合. 早稲田大学院法学研究所, 1971. 早稲田大学大学院法研論集 6
大塚武松 編. 藩制一覧表 下巻. 日本史籍協会, 1929.
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1272329  (参照:2015-1-19)
日本図書館協会日本の参考図書編集委員会編集. 日本の参考図書 第4版. 日本図書館協会, 2002. (NCID:BA5864580X)
小林茂, 秋定嘉和 編. 部落史研究ハンドブック. 雄山閣出版, 1989. (NCID:BN0362771X)
部落解放研究所 編. 部落問題文献目録 3集. 部落解放研究所, 1983-1994. (NCID:BN00814903)
京都部落史研究所 編. 部落史研究文献目録. 柏書房, 1982. (NCID:BN00827202)
三角 寛. サンカの社会資料編. 現代書館, 2001. (三角寛サンカ選集) (NCID:BA51783099)
長谷川成一 著 , 日本歴史学会. 弘前藩. 吉川弘文館, 2004. (日本歴史叢書 : 新装版) (NCID:BA65785591)
青森県史編さん近世部会 編. 青森県史. 資料編近世1. 近世北奥の成立と北方世界. 青森県, 2001. (NCID:BA52565049)
柳田, 国男, 1875-1962. 定本柳田国男集 第4巻. 筑摩書房, 1963.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000841731-00  (NCID:BN04622074)
長谷川 成一 編. 津軽藩の基礎的研究. 1984.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I025241785-00  (NCID:BN00348866)
浪川 健治. 藩政の展開と国家意識の形成--津軽藩における異民族支配と「北狄の押へ」論. 1982-05. 日本史研究 (237) p.26~54
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I2395902-00
浪川健治 著 , 浪川, 健治, 1953-. 近世日本と北方社会. 三省堂, 1992.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002184610-00 , ISBN 4385354340 (NCID:BN0774832X)
田端 宏 , 田端 宏. <書評論文>北奥地域の歴史主体をみつめて : 浪川健治著『近世日本と北方社会』の書評と紹介. 1994-03. 弘前大学國史研究 96 p. 64-70
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000024-I001174268-00  ( http://repository.ul.hirosaki-u.ac.jp/dspace/bitstream/10129/3118/1/HirodaiKokushi_96_64.pdf  [参照:2015-01-27])
陸奥新報「アイヌ語と津軽半島=15」(2014/11/24 月曜日) ( http://www.mutusinpou.co.jp/%E6%B4%A5%E8%BB%BD%E3%81%AE%E8%A1%97%E3%81%A8%E9%A2%A8%E6%99%AF/2014/11/34027.html  [参照:2015-01-27])
キーワード
(Keywords)
津軽藩
被差別部落
サンカ
アイヌ
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介 事実調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
登録番号
(Registration number)
1000166377解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
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