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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000163519
提供館
(Library)
埼玉県立久喜図書館 (2110009)管理番号
(Control number)
埼浦-2014-050
事例作成日
(Creation date)
2014年09月09日登録日時
(Registration date)
2014年11月25日 15時24分更新日時
(Last update)
2015年01月06日 10時47分
質問
(Question)
日本の幕末に流通した貿易銀がメキシコで鋳造されたものか知りたい。
回答
(Answer)
日本の幕末に流通した貿易銀の大部分は、メキシコ・ドルであった。
回答プロセス
(Answering process)
『国史大辞典 13』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1992)
 p764〈メキシコ銀〉の項「安政開港以後、日本へ各外国人が持ち込んだ貨幣は、アメリカ=ドル、ポンド、フラン、ルーブルと多様であったが、なかでももっとも多く使用されたのが、メキシコ銀であった。メキシコ銀は、メキシコ=ドル、あるいは洋銀・墨銀・ドルラル銀銭などと呼ばれた。(中略)日本では、安政開港に際して、金銀比価が、国際上の取引を無視して、著しく金に有利に定められたから、貿易上の決済通貨として使用されるだけでなく、金貨にかえて海外に持ち出すために、多量のメキシコ銀が流入した。この事態におどろいた幕府は、安政六年(一八五九)メキシコ銀と同品位の新一分銀を鋳造、さらに翌万延元年(一八六〇)、新二分金・新二朱金を鋳したが、金の流出をとめることはできなかった。明治新政府のもとでも、メキシコ銀は貿易通貨として重要な役割を持続していたので、明治四年(一八七一)新貨条例制定に際して、金本位制採用にもかかわらず、開港地での便宜を考慮し、メキシコ銀と同等の一円銀貨を鋳造、開港地に限り無制限通用を認めた。(後略)」

『日本史大事典 6』(平凡社 1994)
 p979〈洋銀〉の項 「幕末・維新期に日本に流入した外国貨幣。一八五八年(安政五)六月日米修好通称条約が調印され、次いで日蘭、日露、日英、日仏との各条約も結ばれ、日本の商品を外国貨幣で購入することを認めたので、翌年五月の開港を契機として洋銀が流入した。大部分はメキシコ・ドルであったが、イギリス、アメリカ、フランスなどの諸外国の洋銀も含まれていた。(後略)」

『円の誕生 近代貨幣制度の成立』(三上隆三著 東洋経済新報社 1977)
 p86「今日、洋銀といえばニッケル合金の一種で洋白ともよばれる金属をさすのであるが、幕末において、そしてわれわれがこれから使用するであろう場合の洋銀とは、幕末時にアメリカ・メキシコ・イギリス領香港等でつくられ、わが国に流入した諸外国の一ドル銀貨に対する総称として用いられた言葉である。しかしそれら諸銀貨群にあって、それらの原型となり、かつ群をぬく絶対多数をしめたものが「メキシコ・ドルラル」(Mexican Dollar)-墨西哥銀・墨銀とも記す-と日本でよばれていたメキシコ一ドル銀貨であったところから、実際上、洋銀はメキシコ・ドル銀貨そのものの異名となった。このメキシコ・ドルは鎖国解消後、わが国へ怒涛のように流れこむだけではなく、江戸幕府を根底よりゆり動かし、明治中期までもつねにわが国に問題をなげかけた意義深い銀貨であった。」

大原美範著「国際通貨ペソの系譜」(『商経論叢 31巻1号』 p1-39 神奈川大学経済学会 1995.5) ( http://hdl.handle.net/10487/2755  神奈川大学 2014/9/4最終確認)
 p20に「七.日本への流入と貿易銀」の章があり、「メキシコ・ドルが日本で決済通貨として用いられるようになったのは、米国のペリー提督来航に伴い、安政元年(一八五四年)12月、下田における日米和親条約によって下田、箱館の二港において米国人が食料、燃料等を買い入れる場合、日本側役人を通じて外国銀貨を用いることが承認されてからである。日本ではメキシコ・ドルを一般に洋銀と呼んだ。また、墨銀、ドル銀、ドルラルとも称された。(後略)」など、日本での貿易銀鋳造とメキシコ・ドルの関係について解説されている。

メキシコ・ドルと幕末の貿易銀との関係については以下の資料にも解説されている。
『近代日本幣制と東アジア銀貨圏 円とメキシコドル』(小野一一郎著 ミネルヴァ書房 2000)
『両から円へ 幕末・明治前期貨幣問題研究』(山本有造著 ミネルヴァ書房 1994)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
貨弊.通貨  (337 9版)
メキシコ  (256 9版)
参考資料
(Reference materials)
『国史大辞典 13』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1992), ISBN 4-642-00513-7
『日本史大事典 6』(平凡社 1994), ISBN 4-582-13106-9
『円の誕生 近代貨幣制度の成立』(三上隆三著 東洋経済新報社 1977)
『近代日本幣制と東アジア銀貨圏 円とメキシコドル』(小野一一郎著 ミネルヴァ書房 2000), ISBN 4-623-03294-9
『両から円へ 幕末・明治前期貨幣問題研究』(山本有造著 ミネルヴァ書房 1994), ISBN 4-623-02368-0
キーワード
(Keywords)
貨幣
貿易
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000163519解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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