レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年09月07日
- 登録日時
- 2014/11/23 12:54
- 更新日時
- 2019/11/27 12:02
- 管理番号
- 京資-296
- 質問
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解決
山科にある石灯籠の寄進者に荻野典薬大尉という人物がいる。この人について知りたい。
- 回答
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山科の石灯籠に寄進した荻野典薬大尉は、荻野徳輿(とくよ)であると思われる。荻野徳輿(1772~1840)は、本姓は源、荻野元凱の長男で、父の跡を継いで典薬寮医師となった。荻野徳輿については、『京都市姓氏歴史人物大辞典』のp208、『地下家伝;下』のp1023~1024、『京都の医学史』のp1285~1286、『国書人名辞典;第1巻』のp381~382、文化10年版の『平安人物誌』に記載されている。
- 回答プロセス
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1.『京都市姓氏歴史人物大辞典』で、「荻野」を調べたところ、p208に典薬寮医師の荻野氏について記載されていた。この記述によると、1797年に荻野元凱が典薬寮医師となり、徳輿、元貞、徳咸、徳紀と受け継がれていった。
2.上記1の典拠に記されていた『地下家伝』を調べたところ、『地下家伝;下』のp1023~1024に荻野氏について記載されていた。荻野元凱は文化3年4月20日に亡くなっているので、山科の石灯籠を寄進したのは、その跡を継いだ徳輿と思われる。
3.『京都の医学史』で、「荻野」を調べたところ、p1285~1286に荻野元凱、徳輿について記載されていた。
4.『国書人名辞典』で「荻野」を調べたところ、『国書人名辞典;第1巻』のp381~382に荻野元凱、徳輿について記載されていた。
5.上記4の典拠に記されていた文化10年版の『平安人物誌』を調べたところ、医師の項目に「源徳輿 荻野河内守」があり、住所に「新町三条南」と記載されていた。
- 事前調査事項
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質問者によると、石灯籠の寄進は文化4(1807)年とのこと。
- NDC
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- 医学 (490 9版)
- 参考資料
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- 『京都市姓氏歴史人物大辞典』 角川書店 1997年 (角川日本姓氏歴史人物大辞典;26) 当館請求記号K1/288.1/Ka14
- 『地下家伝;下』 復刻 自治日報社 1968年 当館請求記号288.2/J48/2
- 『京都の医学史』 京都府医師会編刊 1980年 当館請求記号K0/490.21/Ky6
- 『国書人名辞典;第1巻』 市古貞次[ほか]編 岩波書店 1993年 当館請求記号281.033/Ko53/1
- 『平安人物誌』 弄翰子編輯 林伊兵衛 文化10再板 当館請求記号K1ワ/281.35/R63
- キーワード
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- 荻野元凱
- 荻野徳輿
- 典薬寮
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000163349