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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000163268
提供館
(Library)
千葉県立中央図書館 (2120001)管理番号
(Control number)
千県中参考-2014-21
事例作成日
(Creation date)
2014/07/17登録日時
(Registration date)
2014年11月21日 00時30分更新日時
(Last update)
2015年03月05日 12時47分
質問
(Question)
竹筒ごはんの起源や由来を知りたい。いつ頃から、どこの国でか。日本で作られ始めたのはいつからか。
回答
(Answer)
はっきりと起源や由来、日本での起源について触れてある資料は見つかりません。
多少、年代や起源の手がかりとなると思われる、下記の資料がありました。

【資料1】『中国食文化事典』(木村春子[ほか]編著 角川書店 1988)
p.137 「少数民族の食文化 西南・中東南地区」中に「西南・中東南地区にはかつて原始的な調理法が残っていた。たとえば、リー族・ワ族・ヌー族・チンポー族は飯をつくるのに竹筒を使っていた。つまり、米かとうもろこしを水といっしょに竹筒に詰め、芭蕉や他の木の葉で口をしっかりふさぎ、火の上に置いて焼き、出来上がったら竹を割って食べるのである。この炊飯法が古いことはいうまでもない。おそらく、土製の鍋が生まれるまえから、粒食をつくるのに行われていたのであろう。」との記述があります。

【資料2】『料理の起源』(中尾佐助著 日本放送出版協会 1980 NHKブックス)
p.24-26 「竹飯(カオ・ラム)のこと」の章に「東南アジアを旅行した人のみやげ話に、ときどき竹筒で炊いた飯の話しが語られる。(中略)この竹飯は東南アジアの一部にのみ限られたものであり、その習慣も比較的新しく、現在の分布圏内で発生したものであろう。(中略)まずまずこの竹飯はタイで発生しそれが西へはビルマ、東へはボルネオ、南へはジャワまで伝播したと言えよう。(後略)」との記述があります。

【資料3】『美味求真 第1巻』(木下謙次郎著 五月書房 1973)
p.374 「青竹料理は支那にも之を用ひたりと見え、齊階記に、屈原五月五日を以て泪羅に投じて死せり。楚人之をあはれみ、此の日至る毎に、筒を以て米を貯へ祭る。今、市俗に米を新しき竹筒の中に入れ蒸して食ふあり。之を装筒と云ふ。[チマキ]は其の遺事也とあり。」との記述があります。


また、由来や起源ではありませんが、竹筒飯について記された下記の資料がありました。

【資料4】『米の文化史』(篠田統著 社会思想社 1970)
p.36 「第2章 飯と粥 煮る・蒸す・焼く」中に「水につけてふかやしておいた穀粒を芭蕉か何かの広い葉でつつみ、焚火(または灰)につっこんで蒸し焼きにするのは、芋やバナナの蒸し焼きと同じ効果が得られる。竹の筒も用いられた。シナ人はこの手法を[ホウ](包の下に烈の下の部分)(つつみやき)と名をつけたが、いずれにせよ、この方法で焼いたものは、味は焼と蒸との中間とみてよろしかろう。」との記述があります。
なお、[ホウ](つつみやき)で調査しましたが、
『大漢和辞典 巻7』(諸橋轍次著 大修館書店 1986)
p.7298 「[ホウ] 1、やく。あぶる。肉を丸やきにする。(後略)」
『事物起源選集 13 ものしり事典 飲食、医薬篇』(紀田順一郎監修・解説 クレス出版 2005)
p.203-204 「[ホウ](つつみやき)の始 魚を木葉などで包んで焼いたもの(後略)」
『古事類苑 39 飲食部』(吉川弘文館 1971)
p.232-236 [ホウ](つつみやき) 
『倭名類聚抄』等18の書物に記載された[ホウ](つつみやき)についての関連部分を転載した資料。
いずれも竹を使った炊飯についての記述は含まれていませんでした。
『中国食文化事典』には[ホウ]についての記載がありませんでした。

【資料5】『日本農耕文化の源流 日本文化の原像を求めて』(佐々木高明編 日本放送出版協会 1983)
p.398 「一方、東南アジアのほぼ全域に竹筒でモチゴメの飯を炊く技術が分布している(後略)」等の記載がありました(14行程度)。

【資料6】『中国の食文化』(周達生著 創元社 1989)
p.174-175 p.175の途中から竹筒飯について、特にタイや中国タイ族の竹筒飯についての記載がありました。
タイの竹筒飯について記載された部分の参考文献として挙げられている『アジアの食文化』(周達生[ほか]著 大阪書籍 1985)は当館に所蔵が無く、内容は未確認です。

【資料7】『アジアの伝統食品 東南アジア地域を中心に』(農林水産省国際農林水産業研究センター編集 農林統計協会 1996)
p.88 「またあらかじめ竹筒に糯米か粳米を入れココナッツミルクか水を注ぎ入れ千をして焚き火にかざして焼く竹筒飯がつくられる。」等、3行程度の記述がありました。

【資料8】『韓国食生活文化の歴史』(尹瑞石著 明石書店 2005)
p.56 「竹筒飯 タイ、ラオス、ミャンマー、ジャワ一帯では糯米で竹筒飯を作る。」等、3行程度の記述がありました。

【資料9】『竹の民俗誌』(白石昭臣著 大河書房 2005)
p.100-102 「第4章 竹と食 二 竹筒飯と行事」
日本各地の竹と関係する行事食について記されていますが「竹筒に入れて押し出して腕に盛る」等の記述で、竹筒で炊いたご飯でないようです。
p.105-106 「第4章 竹と食 四 東南アジア」
タイのカオラム等の紹介がありますが、起源等の記述はありませんでした。

【資料10】『稲・米・飯 小百科』(中西喜次共著 楽游書房 1980)
p.184-187 「米食民族の米の食べ方」中のタイ、ビルマ、フィリピンの項目に竹筒飯の紹介がありました。
p.188 「鍋・釜を使用しない日本式炊飯」で袋飯の変形として竹筒飯が紹介されていますが、起源等の記述はありませんでした。

なお、以下2件については、当館未所蔵(国立国会図書館所蔵)の資料ですが、内容等を確認したので併せてお知らせします。

冨士貞吉,山田文子,溝井恭子,田中冨美子著「泰のカウラン(竹筒飯)と私共の試作」『家事と衛生』18(4)(家事衛生研究会 1942.4) p.34-38
国立国会図書館デジタルコレクション(図書館限定送信)で閲覧可能 info:ndljp/pid/1536328
22-24コマ
タイのカウラン(竹筒飯)について、その調理法の研究について記載された論文で、由来等の記載はありませんでした。

岩松文代「中国の端午節の粽と竹筒飯」『富士竹類植物園報告』51号(日本竹笹の会 2007.8)p.141-144
国立国会図書館に内容の照会をしましたが、由来や起源等の記載はされていないとのことです。
回答プロセス
(Answering process)
当館蔵書検索システムやリサーチ・ナビ( http://rnavi.ndl.go.jp/rnavi/ )を、「竹筒飯」「調理 起源」「炊飯」「米」「竹」「中国 食文化」等をキーワードに検索するとともに、周辺の棚をブラウジングし、内容を確認。
また、インターネットで情報を収集し、竹筒飯が有名な日本国内の地域を確認し、その地域の民俗関係の資料を確認しました。

以下、確認済みの関連する記載の無かった資料です。
(記載の無かった資料)
『竹』(室井綽著 法政大学出版局 1979 ものと人間の文化史)
『竹づくし文化考』(上田弘一郎著 京都新聞社 1986)
『中国食物事典』(田中静一[ほか]編著 柴田書店 1991)
『料理用語』(河野友美編 真珠書院 1994 新・食品事典)
『岡山県史 第16巻 民俗』(岡山県史編纂委員会編纂 岡山県 1983)p.316に竹筒に入れた米を振って聞かせると病気が治るというフリゴメについての記載があるが、竹筒飯についての記載は無し 
『日本古代食事典』(永山久夫著 東洋書林 1998)
『日本料理語源集』(中村幸平著 旭屋出版 2004)
『日本料理事物起源 完本日本料理事物起源』(川上行蔵著 岩波書店 2006)
『日本の食文化史年表』(江原絢子編 吉川弘文館 2011)
『食の民俗事典』(野本寛一編 柊風舎 2011)
『食の百科事典』(食文化研究所編 新人物往来社 1988)
『食からみた日本史 完本』(高木和男著 芽ばえ社 1997)
『祭礼行事 島根県 都道府県別』(高橋秀雄編 桜楓社 1991)
『祭礼事典 島根県 都道府県別』(島根県祭礼研究会編 桜楓社 1991)
『日本の食生活全集 32 聞き書 島根の食事』(農山漁村文化協会 1991)
『中国コメ紀行すしの故郷と稲の道』(松本紘宇著 現代書館 2009)
『中国の食文化研究 天津編』(横田文良著 辻学園調理製菓専門学校 2009)
『中国の食文化研究 北京編』(横田文良著 辻学園調理製菓専門学校 2006)
『中国の食文化研究 山東編』(横田文良著 辻学園調理製菓専門学校 2007)
(記載が無かった資料終わり)

(インターネット最終確認2014年7月17日)
事前調査事項
(Preliminary research)
(依頼館による事前調査事項)
「竹筒ごはん」のキーワードでは見つからなかったが、下記の資料に関連する記述があった。
『中国食物事典』(田中静一[ほか]編著 柴田書店 1991)
p.37 「竹筒飯」の名で「南部の少数民族の炊飯法で、青竹の筒で炊く方法と、その飯」との記述がある。日本だけではなく、中国、台湾、タイ等広く調理方法として分布。
また、米の起源について下記資料で確認し、米の存在する紀元前3000年以降の調理法と推定されるため、竹筒飯の起源についてはそれ以降と考えられるとの情報提供あり。
『世界食文化図鑑 食物の起源と伝播』(メアリ・ドノヴァン原著監修 東洋書林 2003)
p.48 「野生の米がはじめて出現したのは(中略)紀元前3000年頃の中国」

(依頼館による調査済み資料)
『たべもの日本史総覧』(西山松之助ほか著 新人物往来社 1994)
『日本大百科全書 1-25』(小学館 1984-1989)
『東南アジアを知る事典 新版』(桃木至朗編集 平凡社 2008)
『日本料理語源集 新版』(中村幸平著 旭屋出版 2004)
『日本料理語源集』(中村幸平著 旭屋出版 2004)
『たべもの起源事典』(岡田哲編 東京堂出版 2003)
『日本料理由来事典 上,中,下』(川上行蔵監修 同朋舎出版 1990)
台湾ごちそうナビ( http://taiwanfoodculture.net/
(依頼館による調査済み資料終わり)
NDC
食品.料理  (596 9版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】『中国食文化事典』(木村春子[ほか]編著 角川書店 1988)| 1100613089
資料2】『料理の起源』(中尾佐助著 日本放送出版協会 1980 NHKブックス)| 9101594170
【資料3】『美味求真 第1巻』(木下謙次郎著 五月書房 1973)| 9103440913
【資料4】『米の文化史』(篠田統著 社会思想社 1970)| 9101595364
資料5】『日本農耕文化の源流 日本文化の原像を求めて』(佐々木高明編 日本放送出版協会 1983)| 9103579691
【資料6】『中国の食文化』(周達生著 創元社 1989)| 9100060536
【資料7】『アジアの伝統食品 東南アジア地域を中心に』(農林水産省国際農林水産業研究センター編集 農林統計協会 1996)| 1101476752
【資料8】『韓国食生活文化の歴史』(尹瑞石著 明石書店 2005)| 0105869498
【資料9】『竹の民俗誌』(白石昭臣著 大河書房 2005)| 9101585321
【資料10】『稲・米・飯 小百科』(中西喜次共著 楽游書房 1980)| 9103590044
キーワード
(Keywords)
竹筒ごはん(タケズツゴハン)
竹筒飯(タケズツ)
起源(キゲン)
由来(ユライ)
食文化(ショクブンカ)
調理法(チョウリホウ)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
一般
質問者区分
(Category of questioner)
図書館
登録番号
(Registration number)
1000163268解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
未解決
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