レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/10/01
- 登録日時
- 2014/11/06 00:30
- 更新日時
- 2014/12/21 10:24
- 管理番号
- 6000018683
- 質問
-
未解決
妻木多宮という武士について、『幕末維新人名事典』(学芸書林)には、慶応4(1868)年に大坂城を尾張・越前の手に引き渡す任を命じられ、著作に「大阪落城退去始末略記」があると載っている。この「大阪落城退去始末略記」を読みたいが、どうすればよいか。
- 回答
-
「大坂落城退去始末略記」が載った資料は発見できず。類似内容と推察される「妻木頼矩手記 戊辰正月大坂城引渡始末」が『維新日乗纂輯』にあり。こちらをごらんいただいた。
- 回答プロセス
-
「大阪落城退去始末略記」を国会図書館サーチhttp://iss.ndl.go.jp/ で調べるが、該当なし。大阪府Web-Opac横断検索http://mets2.elib.gprime.jp/copac_pref_osaka/advance_table.phpでも同様。
『国史大辞典』(吉川弘文館)『国書総目録 著者別索引』(岩波書店)を調べるが、妻木多宮の項目はない。
『大阪人物事典』(清文堂)を調べると、p740「妻木頼矩(つまきよりのり)」の項目に、通称は伝蔵・多宮とあり。大坂城の預かり方を命じられ、城兵の暴発を防ぎ難問山積を整理して長州藩参謀佐々木二郎四郎・坂井勉らに引き渡して江戸へ帰った苦労話が「大坂落城退去始末略記」に詳しいとの記載がこちらにもあり。
再度国会図書館サーチで「妻木頼矩」を調べると、『維新日乗纂輯』(東京大学出版会)に、妻木頼矩の手記があることが判明。『維新日乗纂輯』は当市にも所蔵があり、内容を確認したところ、3巻p379-391に、「妻木頼矩手記 戊辰正月大坂城引渡始末 (原題 慶應戊辰正月七日大坂城尾張御両家へ引渡始末)」があり。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 日本史 (210 9版)
- 参考資料
-
- 『幕末維新人名事典』(学芸書林)
- 『大阪人物辞典』三善 貞司/編(清文堂出版)
- 『維新日乘纂輯3』日本史籍協会/編(東京大学出版会)
- キーワード
-
- 妻木頼矩(ツマキヨリノリ)
- 大坂城(オオサカジョウ)
- 江戸時代(エドジダイ)
- 明治維新(メイジイシン)
- 歴史(レキシ)
- 大阪(オオサカ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
後日、国立国会図書館レファレンス協同データベース事業サポーターの方より、下記のことをご教示いただく。
東京大学史料編纂所データベース http://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/db.html に下記の情報があり。
維新史料綱要データベース
【区分】 復古記
【編/冊/頁】 1巻 488頁
【和暦年月日】 明治1年1月8日(18680010080)
【綱文内容】 徳川慶喜の東走するや、其臣妻木頼矩「多宮○目付役」を留て、奏状及坂城を徳川慶勝、松平慶永に託す、是日、二人其奏状を上る。
【人名】 徳川慶喜,妻木頼矩,妻木多宮,徳川慶勝,松平慶永
【官職】 目付役
【事項】 東走,奏状
また、国立国会図書館デジタルコレクションで『復古記』該当箇所の画像が公開されている。
復古記 第1冊 太政官編 (内外書籍, 1931)p.488
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1148133/275
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000161802