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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000157768
提供館
(Library)
島根県立図書館 (2110035)管理番号
(Control number)
島根参2014-07-007
事例作成日
(Creation date)
2014/07/15登録日時
(Registration date)
2014年08月06日 15時28分更新日時
(Last update)
2014年11月04日 09時21分
質問
(Question)
しなの木から繊維を取り出して布を織る民俗工芸があるらしいが、それについて詳しく知りたい。
実際にやってみたいので、具体的な方法が書かれた資料があれば見たい。
回答
(Answer)
【資料1】『日本民具辞典』(ぎょうせい)で「しな」を検索。
p249-250「しな(科)」にシナノキの特徴と、繊維を取り出す作業工程についての記述あり。
シナノキ科の落葉高木で、東北地方では「まだ」といい衣料の素材にしている。“山形県との県境に近い新潟県山北町雷・大代では、シナバタ(科布)が今に伝えられている。”と書かれている。

【資料2】『いまに伝える農家のモノ・人の生活館』(柏書房)のp13「木綿以前の織物」に“科・栲・楮の樹皮や藤の蔓皮、イラクサ・カラムシ・大麻の茎皮から取られた植物繊維は木綿以前からの古いものであり、これらで織られた布地は総称して太布(たふ)と呼ばれる”と書かれている。


kw:「シナノキ」で蔵書検索すると【資料3】雑誌『太陽』89-10月号がヒットした。p129-136「特別企画:山の恵み-しな布の里」に山形県温海町関川地区に伝わる「しな布」織りの工程が写真とともに掲載されている。

kw:「しな布」で蔵書検索。【資料4】『しな布の記憶』(羽越しな布振興協議会)がヒット。シナノキの伐採から製糸を経て布が織りあがるまでの工程が写真とともに詳しく書かれている。

【資料1】【資料2】によれば東北地方に古くから伝わる民俗工芸であることから、NDC分類380の棚をブラウジングして東北地方の紡職、民俗文化に関する資料を探したところ、以下の資料が見つかった。


【資料5】『日本常民生活資料叢書第10巻 東北篇(3)』(三一書房)
p341「マダ(オオマンダ) マンダ、シナ」
特徴と用途、民俗学的解説が書かれているが、工程についての詳しい記述なし。“用途廣い故、大抵の百姓家では家のあたりに一二本植えて置く。この繊維採取は未だ続くらしい。”と書かれている。

【資料6】『日本民俗文化大系 第10巻 家と女性 暮しの文化史』(小学館)
p59-60「衣服の近代化と素材の開発」に、明治5年(1872)から9年にかけて、国立博物館が諸職業の製造過程を図説した『教草』という版画を刊行しはじめた、という記述がある。これは当時の殖産興業政策に沿って、農業あるいは農業に基礎を置く加工業の技術を紹介したもので、第1の「維緯(いとすじ)草木一覧」にイラクサ、コウゾなどとともに「シナ」があげられている。

【資料7】『日本民俗文化大系 第13巻 技術と民俗(上)』(小学館)
p130-131「津軽の樹皮衣(シナ布)青森県下北半島・津軽半島」シナ皮剥ぎの過程についての記述あり。樹皮衣の写真が掲載されている。

【資料8】『日本の民具 続 民俗民芸双書 75』(岩崎美術社)
p92-93「樹皮の利用」“シナノキ(榀)は日本の代表的な樹皮布の原料で、シナヌキ(科布)と呼ばれ、作業衣や桑摘袋、酒や溜の漉し袋、蚊帳、縄、和紙などを作るのに用いられる。”と書かれている。

【資料9】『民俗資料選集 3 紡織習俗 1』(国土地理協会)
p3-49「第一章 越後のシナ布紡織習俗」に繊維の採取から機織りまでの過程が詳しく記述されている。巻頭図版p1-15に製造工程の写真あり。


kw:「しな布」でインターネット検索したところ、下記の情報あり。

【資料10】インターネット情報〔羽越しな布振興協議会HP〕 http://shinafu.jp/ (最終確認2014/8/15)
「しな布ができるまで」 http://shinafu.jp/modules/page/?page_id=34 (最終確認2014/8/15)
しな布を作る過程を動画で見ることができる。


実際にシナノキから繊維を採取し、布を織る工程を再現するには【資料3】【資料4】【資料9】【資料10】が参考になる。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
風俗史.民俗誌.民族誌  (382 8版)
衣住食の習俗  (383 8版)
染織工芸  (753 8版)
参考資料
(Reference materials)
【資料1】日本民具学会 編 , 日本民具学会. 日本民具辞典. ぎょうせい, 1997.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002609859-00 , ISBN 4324039127 (p249-250 当館請求記号 R383.9/ニ97 ※貸出禁止資料)
【資料2】大舘勝治, 宮本八惠子 著 , 大館, 勝治, 1942- , 宮本, 八恵子, 1954-. 「いまに伝える」農家のモノ・人の生活館. 柏書房, 2004.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007523180-00 , ISBN 4760125833 (p13 当館請求記号 382.1/オ04)
【資料3】太田威. 特別企画:山の恵み-しなの里. 平凡社, 1998年10月 . 太陽 第26-10号 (p129-136)
【資料4】山中/良子 監修・執筆 , 山中‖良子. しな布の記憶. 羽越しな布振興協議会, 2000.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I010215802-00  (当館請求記号 753.3/ヤ-- ※書庫資料)
【資料5】日本常民文化研究所/編 , 日本常民文化研究所 , 武藤‖鉄城 , 武藤‖鉄城 , 高橋‖文太郎. 日本常民生活資料叢書 第10巻. 三一書房, 1973.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000043030-00  (p341 当館請求記号 380/22/10 ※書庫資料)
【資料6】網野善彦 [ほか]編. 日本民俗文化大系 第10巻. 小学館, 1985.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001728424-00 , ISBN 4093730105 (p59-60 当館請求記号 380/0064/10 ※書庫資料)
【資料7】網野善彦 [ほか]編. 日本民俗文化大系 第13巻. 小学館, 1985.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001740282-00 , ISBN 409373013X (p130-131 当館請求記号 380/64/13 ※書庫資料)
【資料8】礒貝勇 著 , 磯貝, 勇, 1905-1977. 日本の民具 続. 岩崎美術社, 1973. (民俗民芸双書 ; 75)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001215829-00  (p92-93 当館請求記号 382/56/75 ※書庫資料)
【資料9】文化庁文化財保護部/編 , 文化庁. 民俗資料選集 3. 国土地理協会, 1975.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I000108243-00  (p3-49 巻頭図版p1-15 当館請求記号382.1/ミ/3 ※書庫資料)
【資料10】インターネット情報〔羽越しな布振興協議会HP〕 http://shinafu.jp/ (最終確認2014/8/15)
キーワード
(Keywords)
シナ
シナノキ
しな布
伝統工芸
樹皮
織物
紡織
繊維
東北地方
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000157768解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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